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わたしは掲載短歌一覧

触発されてわたしのほうは掲載短歌一覧を作ってみた!というか掲載されなかったやつは管理が甘すぎてどこかに消えていた…


18歳秋〜19歳冬

そこにいた。夏休み中そこにいた。きみがみてなくてもそこにいた。

ただただどっかに掲載されたかった。


とりあえずサイゼとりあえずマックとりあえず君とりあえず舌

この短歌たまに友達にネタにされる。


薄紅の光るさくらの中に立つ 避妊薬飲み忘れた朝に

個人的には今までで1番よくできたやつ。


21歳冬〜22歳夏

ゆるすでものろうでもない橋わたり泣いて剥がして越える年の瀬

作った時あんまり年の瀬じゃなかった。


加湿器のかわり、バケツの水を置く。波、中国の、その向こうから、

本当にバケツを加湿器代わりにしてた。


ペットボトルを踏めば無邪気な讃美歌よ響け全てのよき者達へ

「賛美歌」で投稿したつもりだったんだけど、掲載された時「讃美歌」だった。


酩酊の道で死にたいウォッカの濁りに急に不安になって

ベラルーシではそんなに飲んでなかった。


肺の中見せてと言われ肺を切る 崩れた桃の匂いに満ちて

「Call me by your name」を観た。


ゆりかごになのはなぎゅっとつめましょう ひかりを待つってそういうことよ

萩尾望都の「なのはな」のことを考えてて思いついた。


あの虹が、昼間あいつをぶちぬいた。(きらきらひかる死体をなでる)

虹を悪役にしてみた。


醒めたくて夜のほとりを辿ってく渡れぬ川の向こうまで夢

「ほとり」って言いたかった。


ドトールを持ってスタバに出勤す 反旗反旗の六連勤よ

スタバで働いていない。


ひんやりとつかれた肌につきのひかり 真夜中はもうわたしのものだ

月が綺麗な日にパックを買った。


カーテンが丸くふくらんでて課長、くるまって笑ってきていいですか

就活をしていた。


非通知が履歴にあって遠くからわたしを迎えにくる音がした

就活をしていた。


さみしくて空気清浄機がほしい あまりにも近い夏の朝焼け

このあと空気清浄機は買った。


短歌また作りたいけどできないなまあまず読んでないからだろな(57577)



↓追記 大学卒業するかしないか〜社会人

喧騒をほどいて昇るエレベーター 大学はすごくさみしいところ

大学はさみしかった。


卒業式は欠席しよう。吹き抜けを吹き抜けられない風だから。

大学の講義棟が吹き抜けなのだが卒業式は結局出た。


自分のことを、ノイズだとしか思えない。雑音のない空を滲ます

仕方ない。


音が全て消えてもこの世には声がある。炭酸の泡が弾けるような

ゆらゆら帝国の「午前3時のファズギター」の歌詞が好きで作ったけどなんかスピッツっぽくなった。


無 (戦うな、其処には何もなくて灰のようにささやかな悪だ)

飲み会の最中急にテンションが下がった。


冷えた朝眠りの殻が破られて今ぼく誰とも繋がってない

もう朝も暑い。


不規則で静かないびき。春のひかり。愛と優しい力のすべて。

春前に彼氏できた。


列島の形で燃える火の中で1人、だけど初めてあたたかい

COVID-19。


帰るべき場所を探して彗星のひかりに身投げしていくぼくら

社会に馴染めない。


颯爽と死にたい 雨が引いていく雲の隙間を駆けあがれたら

「社会人」を真面目にやめたかった。


しゃぼん玉吹けばこわして笑うひと ひと夏に強くひかる鴨川

鴨川でしゃぼん玉をしてたらこわして笑ってくれた人がいた。


また折れるとわかってこころを立て直す 朝を怖れずねむれるように

朝怖い!


ゆるされてゆるされてまだ足りなくて誰も迎えに来ないホームで

辛いと見せかけて本当は結構許されている。


触れることその先の暴力のこと まぶたのようにカーテンは閉じ

最近コミュニケーションは全部暴力だと思い、なるべく避けるようになった。


すきま風髪のあいだをすり抜けて 音もなく君に溶け入るわたし

断絶の時間が必要。



空は青 海に瓦礫を積み上げて踏めば崩れる階段の果て

社会人2年目になり、黒瀬珂瀾に憧れた(成功はしてない)。


青空に衝突しそうなほど暑い 子鹿のようなわたしでいたい

もうすぐ夏!

この紙を出したらすべてあたらしい 市役所の前ですこしふるえる

まだ出してない。


真緑のブロッコリーを割きながら窓辺の母の皺を見つめて

ブロッコリーがよく出る。またこれ以降掲載先の新聞を読むことができなくなり、自分の投稿歌の行方を探れなくなる。

まるで春 電話には出ず家を出る誰にも判断されたくない日

春は1人で生きていきたい。