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編集

今やビデオカメラは誰が廻しても、それなりの映像を撮れる。その映像が私のところにやってくる。即ち、編集依頼である。業界っぽく言えばポストプロダクションだが、アマチュアが撮影してアマチュアが編集するので、たんなる動画編集だ。

素材を確認して編集ポイントを探る。
どこをどのように使うか、どこを使わないか。
映像素材を短くする場合には、「何を削るか」ということに注力することになる。
特にダイジェストやティザーを作るには、ほとんどの映像に対して使わないという判断を下さなければならない。決断良くスパスパと捨てていく。
そして、その判断に個性が出ることになる。

今回、ねこまど将棋教室から依頼が来たのは「武富礼衣女流初段&小高佐季子女流1級コラボトークショー」のダイジェスト版の製作である。
私は現場に行っていない。当日の雰囲気を知らない。
素材が届いて、おもむろに映像チェックをする。
私はたいてい、全部見ない。飛び飛びで何か所か観て、最初と終わりをじっくりと見る。そしておおまかな流れを掴み、何分ぐらいになるのかの見当をつける。90分のトークショーなので、約5分ぐらいを目途とする。

さて、「ねこまど将棋教室」は映像撮影には全く適していない場所である。

まず、室内が暗い。
人目では判断できないかもしれないが、F8 で撮ろうとすると ISO2000 以上必要だろう。これはカメラの世界では相当暗いのだ。キーライトを使うこともあるが、毎回、ベストな場所に設置できるとは限らない。
スチールならF5.6 近辺で撮影することが多く、これなら ISO400~800 で済むが、動画で F5.6 は被写体の動きが予測できないから選択しにくい。
いや、通常のビデオカメラならフォーカスが追随するから F5.6 でも良いのだけれど、私は一眼レフかシネマカメラで撮影するので、そして将棋教室という性質上、教師と大盤の二つに対してフォーカスを大きく外したくないため、 IRIS は大きめにとるようにしている。可能なら F11 ぐらいを選択する。そうすると ISO 感度を上げなければならないことになる。
もっと楽な機器選択をすれば良いと思った人は通だ。だが私自身がスチールの出自であり、かつマニュアル・単焦点レンズ派(スポーツが主戦場)であるため、動画撮影においても自分のスチール撮影と同じ路線を選択してしまう。故に苦労も多いが。

次に、騒音問題。
道路に面しているから車道からの騒音が入る。特にバイク。
そして切り忘れるエアコンとミニ冷蔵庫。特有の振動音は生で聞いていたら気にならないが、デジタルになると耳障り。相応のソフトウェアで消せるのだけれども、数万~十数万する。マイクを上手に設置すれば良いが、私が現場に行かない撮影はビデオカメラだけの撮影なので、自ずとビデオカメラに搭載されているマイクを使うことになる。最近のビデオカメラのマイクは高性能が故に小さい音でも拾ってくれる。つまり、ノイズも多い。これは遠くの音を拾うことを想定してのことと思うが、オンマイクは機器の 50cm 以内で使うべきだろう。
そして、部屋の構造上、リバーブ(エコー)が発生しやすいのも音声収録泣かせだ。

話を武富&小高トークショーに戻す。
とにかく2人が可愛い。「可愛すぎひん?」と誰かに言いたくなる。
小高さんは、女優の 森七菜さんに少し面影が似ている。寄せればもっと似るだろう。(将棋を辞めて女優にでもなればと書きたいが炎上するから書かない。いや、もう書いてしまった。)
武富さんはナチュラルでフレッシュな印象のまま。トークもリードしてお姉さんな感じも良い。
二人の個性と関係性をどのように伝えるのかを考える。

サムネイルを作る。
将棋教室は地味だ。ねこまど将棋教室は小奇麗ではあるが、将棋の小物が見切れると雰囲気をそっちの方にいっきにもっていかれる。ま、しょうがない。

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現場に行っていないので自分で撮ったスチールが無く、スタッフ写真とビデオからの一コマを合成する。将棋、女流棋士の文字も無いし、扇子が少し見切れているぐらいで、一目で将棋とは分からないサムネにした。
この作業はパワーポイントだけで行っている。サムネレベルならパワポだけで十分だし速い。

90分の映像の編集をする。

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ここでもう一つ重要なのが画質調整の作業である。
Adobe 系のソフトを使っている人であれば「くすみの除去」と言えば分かりやすいだろう。映像系の用語で言うとカラーコレクションである。ただ、カラーチャートの映像が無いので、今回の映像に関してはソフトでオート修正をしている。左と右では鮮やかさが違うのが分かるかと思う。

それからテロップを入れる。
私は普段はあまりテロップを入れない派なのだが、6分ほどの映像であれば時間も掛からない。
テロップを使わない理由としては、映像資料として残したいということと、単純に時間がかかる、という2つの理由である。時間と根気があり、ギャラが出るならテロップを入れても良い。でも、バリエーション豊富なテロップを作る技術は無いので、誰かテロップ職人が手伝ってくれるとありがたい。

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使っている編集ソフトとの相性の関係で、文字を tiff にして乗せている。
ポップな色にしようかと思ったが、あえてパールグレイとミッドナイトブルーという少し渋めの色にしてみた。これは演者の衣装とのバランスによる。

そして BGM を入れる。フリー素材からピアノの BGM を使わせていただいた。音楽も自分で作りたいが、そこまでやっていたらいつ終わるのか分からない。

一丁終わり。半日作業。編集は思っているよりも時間が必要なのである。

武富礼衣女流初段&小高佐季子女流1級 コラボイベント トークショー
https://youtu.be/_eqM0HPznqk

注目の三段リーグについて最後触れられている。
あなたも小高兄を応援したくなることだろう。

(@totheworld)


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ありがとにゃー
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Komado⭐︎Game Lab https://game.komado-lab.work ゲーム研究所です。賽は投げられた。
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