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潰瘍性大腸炎の私と腸のお付き合い 食べることが生きること

このタイトルで、なぜ「いちご」の写真なのか、読めばわかります。

潰瘍性大腸炎が発症して、早10年。
私の腸は長いことひじょーに辛い立場で苦しんでいました。

ですが、今は、腸もずいぶんと元気になりました。

もちろん長年、過酷な状況下にさらされていたので、もともとの美しい腸に戻るのはなかなか難しいかもしれないけど、10年前よりはずっといい状態になっています。

潰瘍性大腸炎 最近の様子は至って健康

昨年の内視鏡検査では、ひどい出血はないけど、ちょこちょこと潰瘍ができてて、腸の表面が凸凹してました。

今では、数年に1回の内視鏡検査をする程度で、症状は、全くといっていいほどに落ち着いています。

長い長いそんな辛い思いをした腸とのお付き合いで、いろいろとわかったことがあります。

健康は保証されたものじゃない

健康って、健康でいるときにはそのありがたみがわからないものです。
私がまさにそうでした。

40歳の頃までは、健康診断でも「なんでそんなに健康なの?」とお医者さんに質問されたことがあるくらい、まったく、なんの不安もない実に健康な毎日を送っていました。

そんな私がですよ、ある日突然、難治性の潰瘍性大腸炎という病気になってしまうんです。

健康って決して保証されたものじゃないってことがよくわかります。

潰瘍性大腸炎の食事

潰瘍性大腸炎になると、まず病院からリーフレットなど頂いて、「食べちゃいけないもの」などを知ることになります。

当時そこには、消化に良い食べ物、低残渣、低脂質のものがおすすめ、といったことが書いてありました。

消化に良いといえば、お粥、うどん、パンとかですね。

低残渣というのは、テイザンサ、と読み、食物繊維の少ないものを指します。
例えば、ごぼうなんて、繊維が強烈に主張してくる野菜とか、食物繊維たっぷりのこんにゃくとかおからとかはムリ、大変なことになります。

低脂質は、脂肪分を少なく、つまり油っぽいものを避けるようにとのことです。
例えば、肉も鶏ささみや鶏胸肉の皮なしならいいけど、鶏もも肉はNG。さらに言えば、唐揚げなんて論外ってわけです。

それまで、日々自由に食べたいものを食べて生きてきたツケが一気に私の腸に反撃をしかけてきたわけですね。

症状は、悪化したり、ちょっと落ち着いたり、また悪くなったりを繰り返します。
調子が悪いときは、ちょっと水を口に含むだけでもトイレに直行です。

そんな状態で、食事なんて無理そうだけど、人間って不思議なもので、お腹は減るんですよ。

お腹がペコペコのとき、お腹は空っぽですから、調子が落ち着きます。
で、食べたいという欲求は一人前にあるわけです。で、何か口にすると、またトイレ。

飲むゼリー的な、栄養補給系のものでもダメでした。

だから、栄養が全く吸収されずに、栄養失調状態になりました。

脂肪が減るのは嬉しいんだけど、筋肉も減り、肌のツヤは無くなり、爪はボロボロ、指先はささくれができて、身体中が栄養不足のサインを送ってきます。

みるみるうちにやせ衰えていきました。まるで10歳以上も歳を摂ってしまった感じです。

食べることが生きること

そんな長い闘病生活で「食べたものに生かされている」と思ったことがありました。

それは、調子が悪化していて、食事を思うようにとれず、栄養がかなり不足していた頃のこと。

ある日ふと、「いちごが食べたい」って急に思ったんです。
私はもともと、健康なころからフルーツをほとんど食べないひとなのに。

なぜか、ピンポイントで「いちご」だったんですね。

いちごが全身を駆け抜ける体験

で、いちごを食べてみたら、いちごの栄養分というか、エキスと言うか、ビタミンというか、何かしら、そんなものがスーっと「全身の血管を駆け抜けた」ように感じたんです。

点滴をしたことがある人はわかると思うんだけど、点滴の最初って、血管の中を、液体が通過していく感じがするんだけど、あの感じといえばわかってもらえるでしょうか。

まさにあんな風に、いちごの栄養が体に浸透するのを全身で感じたんです。びっくりしました。

あれから何年も経つけど、あのときの驚きはたぶん一生忘れないと思います。
それぐらい、衝撃的だったんです。

だってね、いちごを点滴したわけじゃないんですよ、口から食べて、飲み込んだんです。
それが、全身の血液を通過していくように感じたって、なんだかちょっと人体の不思議を体験したというか、ちょっと神秘的なことにすら感じたんですよ。

それほどに、私の体が、いちごの栄養を欲していたんだなぁ、って思いました。

たしかに、低残渣を意識していることもあり、果物も野菜もほとんど食べないような生活では、ビタミンが完全に足りていなかったし、あとから考えると、「極限状態で食べたくなるものって、体が欲しているんだな」と強く実感したできごとでした。

長い長い断食状態から、食べ物を食べたときなんかも、きっとこういうことが起こるんですよね。

食べ物って、人の体を作ってるし、人の体を健康に保つには、「ちゃんと食べる」ことが大事なのです。

あぁ、反省すべき食生活

そもそも私が病気になったのは、自分自身でも心あたりがあって、

・お酒好き
・スナック菓子好き
・揚げ物好き
・ファーストフード好き

などなど、、、恥ずかしながら、ほんとに好きなものを食べて生きてきたんですよ。お酒以外は「子供かよ!」って突っ込まれそうですね。まさにそのとおり。

家族がいるから、普段は料理するけど、例えば休みの日のランチはファーストフードね♪なんて具合に。
で、夕飯を食べながら大好きなお酒を毎日呑んで、休肝日なんてムリ~♪っていう生活でした。

当時は、かなりヘビーな泡盛とか好んで呑んでましたから。ただの呑んべぇさんです。

もしあなたが、当時の私の食生活をみて、「わかるわかる~!」っていうなら、悪いことは言わない、マジで食生活を1ミリずつでもいいから見直すことをおすすめします。あなたがおいくつであっても。

健康は食べ物から、です。間違いなく。

そんな私も、西洋医学の先生から離れ、別の生薬を飲むようになったら、調子が良くなり、今ではお酒も呑んでます。(おい、コラ)

でも、お腹は至って元気。私の場合は、適度なお酒はリラックス効果をもたらすので、ちょっとを楽しむようにしてます。

むしろ、私の腸は、小麦のほうが、お酒の何倍もイヤみたいです。
このお話はまた長くなるので、次回にでも。