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読書感想文 海賊と呼ばれた男 

海賊と呼ばれた男 上下巻を読み終えまして、その感想を書かせていただきます。

本書は国岡鐵造(出光の創業者)の60年間の石油メジャーとの闘いと会社の発展を描いた物語が1000頁の本に集約されています。時代は終戦前から終戦後の話でもあり、それらの時代に起きた出来事やその背景も学ぶことができました。

商売は、利益第一ではない。国のため、人のためになる商売でなくてはならない。 もし一文なしになったら、その時は乞食をしよう。

国岡鐡造がどんな時代でもどんな苦しいときでも、貫いた「全ては人のため」の精神がとても印象的だ。
終戦後に日本 はGHQの規制により石油製品を輸入することができず、GHQが日本に命じたのは廃船タンカーのタンクの底に残っている微小の残油を浚うことだった。この作業は非常に危険であり、利益も望みにくい。一方、日本はこの年に大寒波に襲われるなど、特に北国では冬季の石油欠乏は生命に関わる状態であり、一刻も早く石油を手に入れることが望まれた。

日本の全ての石油会社が手を引く中、「国民のため」という理由で、大赤字を計上しながら国岡商店はこの仕事を完遂した。

数年後にここでの出来事がGHQや一部の官僚や各銀行の頭取に目がとまり、国岡商店の繁栄や存続につながったのではあったが、私に真似することができるだろうか。多分できない。。。

けど、少しでも「人のため」につながるような仕事を続けていこう。
その考え方を忘れないで、明日からの会社を頑張りたいと思います。

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