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アニソンDJを始めたきっかけ

 昔、「Claris」というユニットが好きでファンクラブに入っていた。それはもう大好きでライブに行くのはもちろん、ネットに転がっている曲を片っぱしから聞いていた。そんな中に、ニコニコ動画で「Claris」がユニットを結成する前の中学1年生の時に投稿した動画があった(クララ、アリス時代)。

 曲名が「ブラックロックシューター」というのだが、切なさと力強さを併せ持つこの曲が好きになり調べたところ、原曲はボカロであることが分かり、そこからボカロをよく聞くようになった。

 中でも気に入ったのが、ボカロ曲を人間がカバーした「歌ってみた」と呼ばれるジャンル。透明感のある声の持ち主や自分好みのショタボ、いいお姉さん風の声の持ち主など、これまでJ-POPで聞いたことのない声の歌い手たちが自分の好きな曲を歌っている。「好きな曲」と「好きな声」のコラボ。

 J-POPならば、通常1つの曲を1人の歌手が歌っており、どんなに好きな曲だって1度その曲を聞いたらそれ以上はヘビロテするしかないが、歌ってみたの場合、好きな曲を1回聞いても他にその曲を歌っている歌い手がいればさらに楽しめる。そして、その歌い手が気に入ったら、その歌い手の別の曲を掘り下げてもいい。

「こんなジャンルがあったなんて・・・!!!」

 同じ曲で複数の歌い手がカバーしている場合も多々あり、1粒で5度ぐらいおいしい曲も存在するため、一気にその世界にのめり込んでいった。

 その中でも特に好きだったのが、「アスノヨゾラ哨戒班」と「スイートマジック」という曲。「アスノヨゾラ哨戒班」は「ゆある」という歌い手が歌っているバージョン。「スイートマジック」は「ろん」という歌い手が歌っているバージョンがとりわけ好きだった。

 どちらの曲も死ぬほど好きで、誰かにこの曲が好きということを伝えたり、聞いてもらって感想を言い合ったりしたかったのだが、当時はそういう友達や手段を持たなかったため、ただ曲をヘビロテしたりカラオケで歌うに留まっていた。

 そんな中、ひょんなことからとあるSNSでアニソンDJの練習会の存在を知り、行ってみたら講師陣がただのオタクであり、彼らがDJをやっていることに衝撃を受けこう思った。

「これなら、俺にもできるかもっ!!」

 これまでDJというのは、オシャレだったりイケている人がやるものというイメージがあり、自分には無理だと勝手にハードルを上げていたのだが、その会合にいたDJは秋葉原ならどこでもいそうな「普通のオタク」。その普通さは、凝り固まったDJ像を持っていた私にとって、10mぐらいあったハードルを1mぐらい下げるだけのインパクトがあった。

 しかも、DJをやれば好きな曲を皆に聞かせることができる。アニソンやボカロのあんな曲やこんな曲も。「アスノヨゾラ哨戒班」や「スイートマジック」だって。

 通常、アニソンDJは独学でDJスキルを習得しフロアに出ていくのだが、私は独学が苦手だったので渋谷のDJスクールでアニソンに詳しい先生を見つけ、そこで半年ほどDJの基本を学んだ。

 先生が自信満々に実演しようとするも、よく失敗するのでゲラゲラ笑ったりしていたが、そんな時間が楽しかった。好きなアニソンを使って繋ぎの練習をするというのが自分には合っており、ある日「sweets parade」(よくTikTokで使われる曲)を使って練習していたら、スクールにいる生徒が体を揺らしていたりするのが見えてDJの楽しさの片鱗を感じたりした。

 そして、半年ほどスクールに通ったり、アニクラ(アニソンのクラブイベントの略)に行く中で以下のようなことを感じた。

①DJスクールの講師はほとんどがクラブDJ専門であり、アニソンに詳しい講師はほとんどいないこと。
②DJという役回りは一見派手だが下準備が9割を占め、その作業はとても地味なこと。
③基礎的なスキルを習得しても、どこで発表してよいか見当が付かないこと。
④アニクラでもボカロはかかるがそこまで頻度は高くないこと。かかっても原曲であり、歌ってみたはかからないこと。ちなみに、ボカクラ(ボカロのクラブイベント)では原曲しかかからない。

 そんなこんなで一応のDJスキルを習得した(つもりになった)私は、発表の場を求めて都内のアニクラやアニソンバーをさ迷い歩くことになるのだが、それはまた後ほど。

 今回はここまで。読んでいただきありがとうございます(この話の続きは以下の記事になります)。


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