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ベトナムに開発エンジニア拠点を持つ企業とハノイ工科大学を視察してきました

どうも!コクヨ株式会社 ビジネスサプライ事業本部 VPoE のこたにんです。

2024年3月10日~14日の間、開発エンジニア組織作りの情報収集のため、ベトナム視察に行っておりました!
日本国外の開発チーム・人材採用という手段を知り理解しておくことで、今後の開発エンジニア組織を作っていく上でのチャネルのひとつとしての引き出しを得ることが目的の視察でした。
その中でも、特にITエンジニアの育成に国として力を入れているベトナムに今回は視察に行ってまいりました。
海外開発チームの働き方や雰囲気はどのようなものなのか、学生はどのような勉強をしているのか、文化やマインドのギャップやそれを埋めるにはどうしているのか。

実際にベトナムに行き、さまざまな場所を見てさまざまなお話を聞いてきましたので、簡単にはなりますがレポート記事としてまとめます!


Sun* ハノイオフィス訪問

日本・ベトナムを中心にいくつもの海外ITエンジニア拠点を持つSun*様のベトナム ハノイオフィスを視察させていただきました。

株式会社サンアスタリスク(Sun*)は、2012年創業のデジタル・クリエイティブスタジオで、デジタル技術を駆使した課題解決に取り組む専門集団です。ベトナムを中心にフィリピン、カンボジアにも拠点を構え、特にベトナムでは1300名以上の強力なITエンジニアチームを擁し、高品質なサービス開発を行っております。

今回ご縁があり、Sun*様が実施しているベトナム拠点視察ツアーに参加させていただくことになりました。
京南ハノイランドマークタワーという超高層ビルに構えている、Sun*ハノイオフィス訪問では、主に以下のようなスケジュールとなりました。

  • Sun*ベトナム開発チームのご紹介

  • Sun*R&Dチームの実績紹介

  • オフィスツアー

チーム紹介や実績紹介では、ハノイオフィスで働く開発ユニットのリーダーと直接対話させていただき、チームの構成や雰囲気、具体的な開発事例とそのときの体制や状況など、数多くお話を伺うことができました。
日本とは違ってベトナムでは「昼寝」の文化があるようで、各自デスクに快眠グッズが置いてあり、オフィス内は完全土足禁止でとても清潔に保たれていました。
お話いただいた社員の方々みなさん日本語で説明いただいて、ベトナムに来ていることを忘れる瞬間もありました。
またオフィスツアーではさすが超高層ビルという広大な景色とともに、多くの社員を擁する広大なフロアをぐるりと歩き回らせていただきました。

Sun* ハノイオフィスのバーカウンター

おしゃれなカフェや季節のイベント、会社のバリューが表現されたフォトスポットなど、遊び心が満載のオフィスでした。


ハノイ工科大学訪問

「ベトナムでコンピューターサイエンス系の大学といえば?」で想起される大学のうちのひとつがハノイ工科大学。
ハノイ工科大学(Hanoi University of Science and Technology)は、ベトナムの首都ハノイにある国立大学です。1956年に設立されたこの大学は、ベトナムで最初の技術系総合大学であり、工学(技術)系分野において国内外で学校名を耳にすることは少なくないです。
そんなハノイ工科大学にも訪問させていただきました。

Sun*様が運営している xseeds Hub という事業があります。

この事業では、ベトナムをはじめとしてマレーシア・インドネシア・ブラジルのトップ大学と提携し、大学内でのコンピューターサイエンスや日本語スキル向上のための授業の提供と、学生と企業をつなぐ取り組みを行っているようです。
この取り組みの原点は、2006年にハノイ工科大学とJICA(外務省が管轄する独立行政法人国際協力機構)が共同で発足したODAプロジェクト(政府開発援助)であり、「日本語のできる高度IT人材の育成」を目標に大学内に公式学科として設置されたのが始まりでした。
2014年よりSun*様が本プログラムを継承して今まで至っているようです。

そのつながりもあり、Sun*様のツアーの一環としてハノイ工科大学に訪問させていただいたという経緯です。
学校の雰囲気としては、広大な敷地にいくつもの学科棟があり、構内を学生が往来していて、特に日本の大学と大きく変わったところはなかった印象でした。

ハノイ工科大学の正門

ひとつの学科の授業を覗かせていただいたのですが、すごくびっくりしました。
仮説発見ワークというチーム課題の最中だったのですが、開発プロジェクトの要件定義にあたるような部分のワークをやっており、かなり現場レベルの実践的なITプロジェクトの演習をされていました。
さらにプロジェクターに映っている教材はオール日本語、教える先生も日本語、発言する学生も日本語。
日本語でのシームレスなコミュニケーションを実施していて、ここまで日本企業での仕事を想定した授業を徹底されていて、驚くばかりでした。
そんな中でワークに取り組む学生のみなさんは、とても活発に発言をしたりチームで議論したり、楽しそうに授業をされていて見ているこちらもとても楽しかったです。

まとめ:ベトナムITエンジニアのこれから

ベトナムでのITエンジニアの育成と企業内での活躍を目の当たりにし、特にベトナムは日本企業にとって、ITエンジニアとして一緒に仕事を進めていく点で非常に魅力的だと感じました。
教育レベルの高さ、日本語教育の普及、そして実践的な授業内容は、現地の学生が日本企業で即戦力となっている大きな理由であることがわかりました。
もちろん日本とベトナムでは文化的な違いもあり、そのギャップを埋めることが必要不可欠ではありますが、互いの理解と協力のもとでしっかりとチームビルドができれば、より強固な体制を構築できるポテンシャルがあるというのも実感できました。

これまで仕事で関わってくることのなかった領域ですが、これからの開発エンジニア組織作りのひとつの引き出しとなりそうです。
とてもたくさんの魅力が詰まった、将来を具体的にイメージできるようになった視察となりました!
今回の視察にて関わったみなさま、誠にありがとうございました!

おまけ

ベトナムという印象の通り、バイクはとっても多かったです。

マリオカートのスタート地点みたい

日本の感覚で交通状況を見るととても危なっかしく感じてしまいますが、見ていた範囲では事故が起こるわけでもなくみなさん安全運転でした。

混沌としているがどこか秩序だっている、運転手全員での共通認識がありそうな、見れば見るほど不思議な交通でした。