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Day.16 春よ、来い

30day song challenge」、十六日目のテーマは「お気に入りの名曲」。
本日は、人生の春を探すような淡い曲「春よ、来い」をお送りします。


歌手の松任谷由実さんの歌声はもちろんなのですが、何よりも文語調で書かれた詩の美しさに魅せられた一曲です。

淡き光立つ 俄雨 いとし面影の沈丁花 
溢るる涙の蕾から ひとつ ひとつ香り始める

この曲に出会ってから、春先によい香りのするあの花が、沈丁花という名前なのだと知りました。と同時に、そんな芳香をもたらす蕾が涙に例えられていることに、美しさと一抹の悲しみを感じていました。

迷い立ち止まるとき 夢をくれし君の 眼差しが肩を抱く

きっとこの曲は、「ポカポカ春が来た!わくわく!!」のような心情ではなくて、大切な人がそばに居ない悲しさと、心とは裏腹に季節が巡るやるせなさが根底にあるような気がします。

ずっと前を向き続けられる日ばかりではなくても、立ち止まる時があっても、誰かの面影がまた自分を歩かせてくれる日があっていいのだと思える、そんな曲です。

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