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Day.25 ただいま、おかえり

30day song challenge」、二十五日目のテーマは「早くに亡くなったアーティストの好きな曲」。本日は柔らかい歌声を持ちながらも早逝されたシンガー、千葉はなさんの「ただいま、おかえり」をお送りします。



ただいま、おかえり

さよなら、またね


大学時代、親元を離れてひとりになったとき、バイトや勉強でくたくたになって帰ってきても、ただいまの声に応えはなくて。

ふとした時にかかってくる電話に、不意に泣きそうになって。

恋人や友達と、「次」の約束をして。

何気ないやりとりを疑いもなく続けていけることが、いちばんの幸せだとその時気づきました。



そして、いつかは別れがくること。
「羊毛とおはな」さんに出会ったのは大学生の頃、大学近くのカフェで聴いた伸びやかで優しい声が一「耳」で好きになって、お店のお姉さんにCDを貸してもらいました。(そのカフェも、実はもうありません)

それからずっと、CDを買ったり借りたりしながら楽しんでいたのですが、就職するタイミングで少し疎遠になって・・・そんな時に、千葉はなさんの突然の訃報を聞きました。

一度もお会いしたことのない、ミュージシャンとファンという関係でしかないけれど、確かに寂しくて。でも、不思議と悲しくはなかったな。それはCDの中にはなさんの歌声があるという無機質な物証ではなくて、歌声そのものがわたしの心に棲みついてしまったという温かさがあったからだと思います。


この先何年も、この歌声を聴いて行くよ。その度に、誰かの優しい「ただいま、おかえり」が聴こえてくるから。

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