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【無】鎌倉殿の13人

日本史としての本筋よりも、ドロドロした人間関係やクスりと笑える演出で「鎌倉殿の13人」は好評のようですね。

こういう現象を見るにつけ、歴史が娯楽になっているうちは、國體が図っている「歴史の禊払い」への道は果てしなく遠いなあ、と思ってしまいます。

上皇や天皇などが、自分たち一般人と同じように俗な性格で、権力欲など欲にまみれていると理解すること自体、ナンセンスなのですが・・・
しかし、何も知らなければ、日本書紀や古事記でも、皇室関係者も権力争いなど欲に駆られた言動を描いているので、仕方ないとは言えなくもないですが。

昭和天皇、平成天皇、今上陛下を拝見してきて、何か違和感は湧かないのでしょうか。
(陰謀論にまみれていた時は、一瞬皇室のあの高貴で穏やかな顔の裏に、実は腹黒さがあるのではないか、と疑いかけはしましたが、直感がそうではないと言っていたので、そう考えませんでしたが)

ところで、今あのドラマを観られている方々は、登場している人物の中で、武士として活躍することになるタカスはどの程度いると感じていますか?
多くの武士が登場してきましたが。


実は、主要人物にタカスはいません。
評定衆に選ばれた13人については、皇別が2人以外はみな神別ウバイド(日本にやってきたウバイド皇統以外のウバイド)です。
北条時政と義時が皇別以外のウバイドの中でも他の9人とは別系統です。

13人の中でも実は足立遠元が特別というようなことがあるのですが、そういうことや役割分担がそれぞれ違うということを知れば、また別の見方でこれからの「鎌倉殿の13人」を楽しめると思います。

ちなみに、分かっている人は分かっていると思いますが、源頼家は偽装死で裏に回っています。
また、源実朝は源頼朝の実子でもありませんし、彼はタカスです。
この辺りは自著『 真相追究 公武政略と武士 』で書きましたが、鎌倉時代初期の幕府の有り様の真相を知ると、とても興奮できます。

今の大河ドラマの制作者が、真相を知っているかは分かりませんが、足立遠元を変わった人物として描いているのは面白いと思っています。
これからも目立たないと思いますが、目立たない人物ほど実はフィクサーだったりしますからね。

『 吾妻鏡 』などの文字情報には、歴史の真相はほとんど記載されていないことを切に感じます。
もともと國體の作文工房も関わっているのでしょうから、真相から離れるように書かれている点も多々あるのでしょうが。

皇室の人々を俗物で描くのは感心しませんが、これからどのように幕府内の御家人の勢力争いや承久の乱などが描かれるか楽しみです。


以上です。
ありがとうございます。

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