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【無料】 フォローではなく、
「自分が面白いと思うことは、案外面白くないのは痛感しとるからな」みたいな嘆きをたまに聞く。(※荒川の話ではないよ)
ウケたり滑ったりを板の上で直に体感し続けているお笑い芸人は、芸歴を重ねるうちに、ウケが答えとなり、「ウケが無ければイコール面白くなかった」と錯覚するようになる。
私は、元芸人の作家、ではないので、この思考回路は刷り込まれておらず、生粋の作家の机上の空論かも知れないが「芸人は全員、面白い」と心の底から信じている。
「自分が面白いと思うこと」が、伝わった人がウケて、伝わらなかった人が滑る。それだけ。
ちなみに、最近、アドリブでも「自分が面白いと思うこと」が上手に伝えられる若手が、エルフの荒川さん。ちゃんと漫才も面白い。
オーディションの頃から、コンビとして素晴らしかった。
今夜のUP TO YOU!は、はね犬バンジー、マグリット、ザ・キーポイントが良かった。
— 小倉マサ志 (@kokura80) May 9, 2016
どこを笑えば良いか、十秒で伝わる芸人が、笑いを稼ぐ。
一方、どこを笑えば良いか謎のまま、観客を惹きつける芸人も中にはいる。
初登場の38期エルフは、よくウケた。平成のトゥナイトになるか。
「自分が面白いと思うことは、案外面白くないのは痛感しとるからな」
私は、そうは思わない。
ウケない人は、伝え方の工夫や話術が未熟だったり、面白さの自覚が弱かったりすることが多い。
芸人へのダメ出し(助言)では、お客への伝え方や、一番面白い部分「売り」の判断について話すことが多い。経験がものを言う、と思う。
ダメ出しは、ウケやすくする作業であり、その芸人が面白いことには変わりない、といつも思っている。フォローではない。
そもそも、お客が「面白い」と思う、その根底の感情は、好奇心である。本能的なもので、意外性、変さ、が、心をワクワクさせる。人は、ワクワクすれば、笑い始める。
変であればあるほど、俗に言う「面白い」は強まるが、意外性を認識できる範囲は人それぞれ違うので、どんどん「伝わらない」に近づいていく。どこで止めるかこの塩梅が難しく、時代は勿論、劇場では日々客層も変わるので、伝わる範囲で意外性を繰り出し続ける、これをできる人がお笑い界のスターになっている。
「自分が面白いと思うことは、案外面白くないのは痛感しとるからな」みたいな嘆きをたまに聞くが、「芸人は全員、面白い」と信じたい。
自分の面白さを自覚して、伝え方の工夫、話術の稽古を重ねれば、きっと伝わる。諦めず、第三者の声に耳を傾けつつ、試行錯誤してほしい。
フォローではなく、
あげー
善は急げ🏃♀️