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【売上増加額1000万円達成】全国商工会連合会 国内商談会事業 こだわり商品コーナー 出展者インタビュー(株)Hisheri 代表 正木 淳さん

2022年度からスタートした全国商工会連合会の国内商談会事業「こだわり商品コーナー出展」は食品卸 株式会社 五味商店のご協力のもと、日本最大規模の食品展示会 スーパーマーケット・トレードショー(以下SMTS)の大人気ブース「こだわり商品コーナー」に出展するという企画です。

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こだわり商品コーナー 申込みフォーム
こだわり商品コーナー 出展者の声
こだわり商品コーナー FAQ

初回の出展から1年が経ち、大きな成果を上げた事業者さまもいらっしゃいます。
今回は出展者の株式会社Hisheri 代表取締役 正木 淳さんにお話をうかがいました(聞き手:国内商談会事業事務局 株式会社ライヴス 小林 2024.4.10)。

株式会社Hisheri(ヒシェリ)
2015年5月に個人事業として糸島に開業。その後2019年1月に法人化。
福岡県糸島市に移り住んだ正木夫妻が、その野菜のおいしさに魅了されて旬の糸島野菜を贅沢に使った「糸島野菜を食べる生ドレッシング」を手がけるブランド「糸島正キ」を立ち上げました。
「糸島野菜を食べる生ドレッシング」は、第1回ドレッシング選手権で最高金賞と地域味ベスト賞をW受賞。新商品の「九州野菜を食べるドレッシング」もラインナップに加わり日本全国に販路を拡大中。
https://110masa.com/


事業参加のきっかけ

——お忙しい所お時間をいただきありがとうございます。
今日は「こだわり商品コーナーを知らない方」や「出展したいけれど迷っている方」に向けて「実際に出展してどうだったのか?」をおうかがいできればと思います。どうぞよろしくお願いします。

こちらこそよろしくお願いします。

——早速ですが、まずは事業に申し込んだきっかけを教えて下さい。

糸島市商工会からの案内で事業を知りました。もともと私は福岡市にいたんですが、糸島に移って徐々に糸島市商工会にお世話になるようになりました。糸島市商工会の担当者さんがとても熱心で、色々と気にかけてもらっていました。

その方が担当になって、補助金から何から色々お世話になってたんですね。その担当者さんからも情報をいただいてたと思います。僕が「展示会に出て販路を広げたい。特に全国に発信したい」という要望はお伝えしていたので。それに対する情報をいただいてたんだと思います。

——五味商店さんの「こだわり商品コーナー」は国内最大規模の食品展示会 スーパーマーケット・トレードショー(以下SMTS)の中でも来場者から非常に人気が高いブースです。正木さんはご存知でしたか?

はい、以前来場者として見たことがありました。なのでこだわり商品コーナーの事業の案内があって「あそこに出られるチャンスがあるんだ!」と思って申し込みました。

こだわり商品コーナーと他のブースとの違い

差別化商品を求める来場者でごった返す こだわり商品コーナー(2024.2)

——正木さんは、SMTSでこだわり商品コーナー以外のブースに出展されたことはありますか?

はい、あります。

——こだわり商品コーナーは他のブースどう違うのでしょうか?

こだわり商品コーナーは来場者の数が圧倒的に多いですね。
これはブースの作りにもよると思うんですけど、結構通路狭いじゃないですか。少し人が多いと結構混雑してるように見えるんですよね。
でも、自治体とかのブースってある程度通路が広くて、1出展者あたりのスペースも広めに取られています。

まずそのブースの作りが全然違うので。人が寄ってると、人って来やすいじゃないですか。そういう人の集め方でいうと、五味商店さんみたいに、通路が狭い方が賑わってる感じがして、人が寄って来て立ち止まりやすい。

確かに少々狭くて立ち止まるとやりにくい部分もありますが、実はお客さんがばーっといると、逆にこう、立ち止まらないと進めないみたいなとこもあるじゃないですか。

——僕も全く同じ感想で、展示会でいかに成果を出すかっていうのは、「ブースにいかに常に人が群れている状態を作るか」っていうことだと思ってます。

ええ、そこが他のブースだと来場者との距離が遠すぎるっていうのがあるので。来場者が広い通路の真ん中を通って、遠くから見ている。なかなかこう、人が寄ってこない。
こだわり商品コーナーは来場者が各ブースに近い距離で歩いてくれます。

SMTSの通路幅は通常4~5m。こだわり商品コーナーの通路幅は2mほどなので、ブースと来場者の距離が圧倒的に近く効果的にPRしやすい

——ええ、しかも こだわり商品コーナーは出入り口以外はパネルで囲われていますから、ほとんどの来場者がコーナー内を周回してくれます。
僕も通路はあれがベストだと思ってます。

逆に通路が広すぎない方がブースでのPRがやりやすいのかなっていう気はしましたね。来場者がじっくりブースを見てくれる仕組みになっていると思います。

こだわり商品コーナーの様子

こだわり商品コーナーのHisheriのブース(2024.2)

——こだわり商品コーナーにはどんな来場者がいらっしゃったのでしょうか?

初日はですね、結構規模の小さなお店さんも含めて、小売店の方が多かったんじゃないかなと思います。
2日目以降になると、それこそ大手の卸問屋さんみたいな方もとても多くなってきます。若手の方の勉強みたいなのも含めてですね、集団で来たりとか、そういうのが結構多かった印象がありますね。
だから、初日は結構本当にこだわり商品コーナーを目指してきてる方が、多いなっていう印象はありましたね。

——出展者の皆さんからは、成果に結びつきやすい来場者が多かったのは2日目と言う声が多いですね。

あー、2日目ですね。
やっぱりもう、大手卸の方の名刺が数としては多くなってきました。

出展で成果を上げるためのポイント

九州野菜の生ドレッシング(左から金柑、人参、あまおう)
「買う前に欲しいと思わせる力」が高いと商品自身が営業をしてくれる

——Hisheriさんは出展後1年間で売上増加額1000万円という大きな成果を上げていらっしゃいます。もちろん商品がすばらしいというのはあると思ますが、展示会で成果を上げるためにどんなことをしたのでしょうか?

以前 来場者としてこだわり商品コーナーを見た際、出展者の皆さんの視線が突き刺さるような感じで、ゆっくり見られるような環境ではなかったんです。立ち止まるとやっぱり色々話もしないといけないし。

そうすると、なかなか1つ1つ見てもらうのは大変だなっていうのは実感としてあったんですよね。
なので、ぱっと見た感じのその一瞬で、やっぱりこう、あっと思わせないとなと思いました。

商品もそうですけども、見せ方を考えないと、ごちゃごちゃして何も頭に入らない。何を置いてるのかよくわからなくなるので、一瞬でどんな商品かわかって、しかもインパクトがあるのがいいかなと思ったんです。
それで、僕はもう商品を絞ってドレッシングだけにしようと思いました。

目をひく陳列(左)とドレッシングを手に取る来場者(右)

——Hisheriさんはこだわり商品コーナーの中でも一際目をひくブースだと思います。ブース作りのコツや心がけていることはあるのでしょうか?

もうコツというかですね、以前 商工会の専門家の先生に指導をしてもらったことがあって、それをもとに改善を繰り返していったんですね。
で、こう、地元のちいさなイベントとかでも、全部同じやり方なんで。
繰り返すうちに、どんどんブラッシュアップされていくんですよ。

で、これはやっぱりちょっと、こうした方がとか、段も高めの幅を取ろうかとかですね。
ベースがあって、それがブラッシュアップされていってる感じ。陳列の真ん中をピラミッドのように高さを出して、右側はじゃあどういうコンセプトにしようか、左側でどんな商品をPRしようかとか。

そのベースがあって初めてどんどん洗練されていってるような感じはありますね。やっぱりまずベースを指導していただいたのが大きかったです。

——初年度、こだわり商品コーナーに出展した後、成果が出てくるまでに具体的にどんな動きをされたのでしょうか?

初年度はですね、まず集まった名刺にABCみたいな感じでランク付けしますよね。
で、まずは取引が始まりそうだなっていうところにメールを送りました。
そのうち何割かは「検討します」とか返事が返ってきます。でも、そのまま終わるケースもあるんですけど。

Aのランクでですね、終わっちゃうんですよ。B、Cまで行かなくて、もう結構な数、名刺40枚ぐらいを中心にメールを出していくんですけど、その間に色々とお客さまの方から「取引したいんですけども」みたいなメールが来るんですよね。
それを両方やり取りしながらなので、結構労力がいるんですよ。1人でやってるとそうですよね。

——正木さんは社長業と兼務でお1人で営業をしているので、本当に大変だと思います。

それをやってると、もうわけわからなくなってしまってですね。EXCELで管理表を作って、どこのお客さまにはどこまでしたとか、見積もりを出したとか、サンプルを出したとか、それを管理するようにしました。
じゃないと、もうどこまでやったかが全くもうわからなくなってきまして、手がつけられない感じになったんです。

先程言った大手卸さんでも色々あるじゃないですか。九州もあれば関東もあるし、それぞれまた担当が違ったりと。そうなると、もうぐちゃぐちゃなんですよね。

それが1番やっぱり苦労しましたね。やりたいんだけど、もうどこまでやったかもわからないし、満遍なく来たことをこなしていくような感じになっていました。

——本当にお疲れさまでした。
一般的に展示会の成約率って平均5パーセントって言われてます。
多分、平均と比べると、正木さんのところはもっと成約率が高かったんじゃないのかと思いますがどうでしょうか?

そうですね。名刺交換した中で僕がAランクつけたお客さまと、あとは向こうから来るメールですね。
そう考えると、多分100社近くにはなってたんじゃないかな。コアなお取引につながったのがそのうちの10社程度という感じですね。

最大のメリットは 五味商店さんと口座を開いて出展できること

Hisheriのブースでは多くの来場者が足を止めた(2024.2)

——こだわり商品コーナー出展のメリットやベネフィット、つまり「出展することで得られるいいこと」って何でしょうか?

最大のメリットはやっぱり、この事業で出展すると五味商店さんと口座を開いて(※)もらえるじゃないですか。ブースで来場者と話がつくと、もうその場ですぐやり取りが始まる。それがすごい魅力ですよね。

※「口座を開く」とは企業間の取引が可能な状態にすること。口座を開いていないと帳合先が決まらず商機を逃すことが多い。本事業では二次審査通過後、出展の前に五味商店と口座を開くことが出来る

まず五味商店さんのブースに出てること自体がベネフィットですし、こだわり商品コーナーの商品は「五味商店さんが認めた商品」として、来場者が安心して仕入れることが出来るんだと思います。

他の地域ブースって応募が少ないと、結構どんな商品でも出展できてしまいます。こだわり商品コーナーは、ある程度のレベルをクリアしている商品が出ている。僕にとっては大きなアドバンテージだと思います。
やっぱり非常に大きいですよ、こだわり商品コーナーに出れるっていうのは。それは非常に大きい価値だと思いますね。当然そのバイヤー(来場者)の方もそれはわかってらっしゃるってお話です。

そういった意味ではこだわり商品コーナーは圧倒的にマッチングをしやすい。全国的に販路を広げたいのであれば、まずはやっぱりここに出ることが 大きく飛躍するきっかけになると思います。皆さんにもぜひチャレンジして欲しいですね。


お問合せ
国内商談会事業 運営事務局
株式会社ライヴス  担当:小林
TEL:03-6822-0158(平日10:00~17:00)
メール:kokunai_shodan@lives.ne.jp

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