見出し画像

【国宝探訪】高潮の厳島神社

9月1日から3日まで広島に行ってきました。3日には毎年恒例の厳島神社にお参りに行きました。ところが、宮島の客船ターミナルの出口に張り紙がありました。

高潮による拝観一時停止のお知らせ

なんと、高潮で拝観停止中とのこと。せっかくなので海に浮かんでいるような社殿が見たくて、わざわざ満潮の時間を狙ってきたのですが、まさかの事態にビックリ。何度も満潮時に訪れているのですが、今までこんなことは無かったのです。しかし、よく考えてみれば、こんな機会はめったにないことなのかもしれないので、予定通り厳島神社に向かいました。

厳島神社近くの浜辺

宮島はサミット以来、ますます外国人に人気になって、オーバーツーリズム気味と広島の友人に聞いていたのですが、確かに混雑はしているものの、それほど気にはならず厳島神社の近くまでやって来ました。干潮時には砂地が見える浜辺も砂地が消え、岸まで波が押し寄せてきています。こんな高いところまで波が来ているのは見たことありませんでした。満潮時間が近づいていたので、拝観再開とはなってないだろうと思いましたが、とりあえず厳島神社の入り口まで行ってみました。

水浸しの入り口。案内にあるようにこの日の満潮は11:44
回廊の床は波しぶきでところどころ濡れている

回廊はギリギリセーフな感じでしたが、少し低くなっている入り口は完全に水没していました。到着したのは11時半ごろで、満潮までもう少し。もっと潮位が上がるのでしょうか。建物に被害が出ないのか、さすがに心配になりました。社殿群が見えるところで確認すると、左右楽房、左右門客神社は床上浸水していそうです。

海面ギリギリ。手前の角が右楽房
火焼前に波しぶき。画像の左は左右門客神社

この日は、厳島神社にお参りして、宮島水族館に行く予定だったのですが、先に宮島水族館に行くことにしました。厳島神社内が一方通行のため、余計に歩くことになりますが、仕方がないですね。

朝座屋
天神社

厳島神社の裏手を回っている時も見える建物すべてが床上浸水ギリギリに見えました。回廊も濡れて光っているようでした。

回廊
出口付近の回廊は高くなっている。
手前が左楽房、奥が左門客神社

出口付近に着いた頃には満潮時間を過ぎていたので、あれ以上高くなることはなかったのだと思います。創建当時の潮の具合はわかりませんが、本当によくこんなにギリギリな場所、高さで建てたものだと感心してしまいました。
1時間半後、宮島水族館の帰りに同じ道を通ったのですが、既に潮が引き、観光客でいっぱいでした。同じ場所とは思えない、不思議な気分になりました。

この後、お参りしてきましたが、回廊の床がところどころ濡れていました。床上浸水と思われた左右楽房は床板が外されていました。

濡れた跡が残る回廊
左楽房から大鳥居を望む。床板は外されていた。

本来の目的は海に浮いているような社殿群を回廊から見ることだったのですが、高潮のせいでそれは叶いませんでした。ただ、高潮の時にどうなるのか実際に見ることができたのは収穫でした。また、少し時間が経てば、潮位が下がり、参拝できることもわかったので、今後の参考にしたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?