【国宝探訪】井戸茶碗展@根津美術館

この秋、京都国立博物館で開催される「茶の湯展」でめったに展示されない国宝「桃鳩図」が期間限定で展示されるようです。茶道に関する展示は茶道をしていないとなかなか難しいものもありますが、まとめて見た方が理解が進むかもしれませんね。
今回の探訪記は茶道の中でも茶碗、しかも、井戸茶碗だけの展覧会に行ったときの、2013年11月9日のものです。

今年の冬に初めて訪れた根津美術館。今日はその根津美術館で開催されている「井戸茶碗展」に行ってきました。
京都の孤篷庵が所蔵している国宝の大井戸茶碗が展示されてました。
しかし、この「井戸茶碗展」、関連で楽茶碗とかも置いてあるかと思いきや、リストを見たら、ぜ~んぶ井戸茶碗、あんな地味な茶碗だけじゃ飽きるなぁと思っていました。
2周して図録を見て、良さがようやくわかってきました。というのも、図録には「青井戸茶碗 銘 柴田」は「信長→柴田勝家→…」というように伝来が載っていたんです。それを見たら興味が湧いてきました。
なかなか手強い展示でしたね。伝来も全部の茶碗の表示に書いてあるとよかったんですけど。一部には書いてありましたが、図録が欲しくなりました。

でも、一目見て気に入ったのもありました。「大井戸茶碗 銘 毛利」と「大井戸茶碗 銘 細川」です。「銘 毛利」は琵琶色の釉薬の雰囲気がよかったです。琵琶色の釉薬がちょっと萩焼っぽい感じでした。「銘 細川」はシュッとしてましたね。
この2つの茶碗は銘で伝来がわかるのですが、「銘 細川」はお茶大好きな出雲の殿様・松平不昧の手元にもあったようです。で、「銘 細川」はやっぱり細川三斎(忠興)が持ってた…。高桐院のお庭と茶室が大好きなんですが、そこも細川三斎。好きな茶碗も三斎とはね…。三斎、性格がビミョーだからなぁ。
「青井戸茶碗 銘 柴田」もよかったです。どことなくスタイリッシュな雰囲気でした。ちなみに青井戸茶碗は青色系とは限らず、形で区別してるそうです。

さらに別の展示室では国宝「鶉図」も展示されていました。思っていたよりさらに小さな画でしたが、リアルでしたね。それと同じ部屋にあった仁清の「芋頭水指」も仁清らしい丸みがとてもよかったです。

こちらの美術館はお庭も素敵なので、ぶらぶらしました。紅葉が色づき始めていました。昨日、テレビで某美術館を紹介してましたが、あんなにだだっ広い日本庭園より根津美術館のお庭の方が落ち着きそうです。

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