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KokugoNote #18 高2現代文・国語表現

こんばんは!

今日のおさらいをしましょう。
前回の、俳句知識の確認を踏まえた内容から始めました。

俳句は五・七・五の17音で成り立つもので、
一句一季語を基本とします。
季語をまとめた『歳時記』で調べると、その季節を想起させる言葉を学ぶことができます。


ちなみに、令和の元号を作るときに参考にされた『万葉集』、短歌についても少しおさらいをしておきましょう。
やまとうた:和歌は、からうた:漢詩に対して成立した芸術です。

先日、中国へ贈る段ボール箱に「山河異域 風月同天」というメッセージが印字されていて、中国のTwitterである新浪微博Weiboで、33万いいね!が付いていましたね。
このメッセージは中国は唐の時代に、8世紀の頃ですが、日本の長屋王が鑑真和尚を招聘するために袈裟(けさ)を千着、贈った時のメッセージです。
山や川は日本と中国では異なるけれども、吹く風や天は同じように繋がっている、同じ仏弟子として縁を結びたいのだという内容でした。
後半をカットしたのは、共産主義国である中国が宗教を否定しているからでしょうか、何かしらの配慮が伺えます。
今から1,000年以上前の話で両国が盛り上がることになったというのは、教養の愉(たの)しさを分かち合えたということでしょうね。
嬉しい限りです。

このように、和歌は奈良時代から脈々と続いてきました。
このお正月も皇室の方々が、歌会始の儀で詠まれていましたね。
和歌と短歌は同じことですが、明治時代から短歌と呼ぶようになったと理解してもらえると良いと思います。


さて、今回は俳句についてのお話なので、話を戻しますね。

俳句の作り方を勉強しました。
「一物仕立て」と「取り合わせ」の例を較べてみた後、まずは初心者なので、「取り合わせ」からチャレンジしてみようという試みでした。

上五(かみご)・中七(なかしち)・下五(しもご)のうち、まず下五から始めようということでしたね。

下五の名詞で、季語ではないものを数々、挙げてもらった後、
中七で、映像化する言葉を探す訳です。
注意することは、2点、
説明的にならないこと!
言葉の無駄遣いをしないこと!
でしたね。
その後に上五で季語を添える、これでとりあえずは完成です。

けれども、想像の中で細部をよく見極めないと平々凡々な作品になってしまいます。
それを「類想類句」と呼びました。
独自の感性を示せないと、オリジナリティを出せないのです。
これでは面白くない。

そこで、あれこれ考えてもらっていますが、
先生が特に良かったなあと思う句は、
「くるりと回す 玉子焼き」でした。
軽やかな様子、お弁当の具材を作っているのかなあという想像から「新クラス」(←新学期という言葉を最初、当てましたが、新学期だと春も夏も冬もあるのでブレてしまいます。なので、このように変えてみました。)という季語を添えました。

新クラス くるりと回す 玉子焼き

「新しいクラス」春の新鮮な明るいイメージ
「くるりと回す」嬉しくて心躍る様子、何を回しているのだろう?というところから
「玉子焼き」 ああ、春の遠足かなあ、お弁当
に詰めるのだろうな、回すとあったから自分で作ったのかなあ、
ということが想像できます。

まだまだ俳句を作ってもらって構わないので、皆さん、五句以上、楽しみながら作ってみてくださいね。
すでに提出済みの人も受け付けています!


というのが、授業の前半。
後半は、明治期からの俳句史のプリントを読みながら、俳壇の流行を追いました。

明日からは教科書に掲載されている俳人の作品を鑑賞していきましょう!

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