見出し画像

2023 OSJ ONTAKE 100K備忘録

2023年7月16日から開催されたOSJ ONTAKE100kmに初参加してきました。今シーズン前半戦の本命レース!
最近のレースでは散々な目にあってきたのでスタート前は不安ばかりでしたがなんとか全力を出し切ったので備忘録として残します。

コースプロファイル

距離:108.9km
累積標高 2729m
※garminデータ

目標

11時間切り(年代別入賞)
設定理由:昨年のリザルトでざっくりとこれくらいだろうと…(距離伸びてることは考えてなかった)

リザルト

タイム 10時間53分7秒
総合順位 5位

総合入賞できる練習状況ではなく諦めてただけに嬉しい結果となった☺️

直近のレース

6/17 日光千人同心街道ジャーニー(159km)

熱中症で70km地点でDNF

6/25 サロマ湖100kmウルトラマラソン

20km付近の折り返しで捻挫し、50kmでDNF

と、直近の2レースはDNFしていた。ということでONTAKEも大丈夫かよって自分でも不安でしかなかった。ただ、捻挫が思ったよりも早く回復してくれたおかげでトレーニング再開も早くでき、突貫工事することができた。50kmでDNFしていなかったらもっとダメージが残っていただろう。

前日までのトレーニング

7日前 富士山馬返し⇔山頂 23km
6日前 25km jog
5日前 峠走(ヤビツ)30km
4日前 2000m×2 2kmjog
3日前 6kmjog
2日前 なし
前日  なし(マッサージ・鍼)

走り込みができていなかったため、突貫工事として低酸素トレーニングの富士山、オンタケの練習を意識した峠走をおこなった。
峠走では登りよりも苦手な下りに課題をおき、足の回転でスムーズに下るイメージを定着させることが目的だった。疲労が溜まるような練習を直前に組んでしまったので前日は鍼で筋肉を緩めることにした(本来は2日前が良いが時間がなかった)。

月間のトレーニング状況

月間走行距離

5月に肋骨骨折してしまったため、5-6月はあまり走れていない

月間累積標高

基本的にはロードでの練習のため、毎月の累積標高はこれくらい。4月はFUJIで累積標高は高め。

主な装備品

  • ウェア:nikuyomeノースリーブ

  • パンツ:インナーファクト変態パンツ

  • タイツ:answer4

  • ソックス:インナーファクト足袋型

  • シューズ:アシックス Fuji Speed2

  • ザック:サロモン ADV Skin 10L

  • レインウェア上:MAMMUT レインスピードウルトラライトHS

  • レインウェア下:サロモン BONATTI WP PANT

  • ライト:レッドレンザーH8R

アシックスのFuji Speed2!試し履きもせず、ぶっつけ本番での使用。まあまあ厚底で軽い。

補給方法・補給物

給補タイミング

45分毎に摂取

補給物

スタート時とステージ1終了後のデポバッグを下記の2セット準備した

  • アスリチューン(黒、白、金)各1個

  • スポーツ羊羹(チョコ)2個

  • すあま(サポートエリアで補充)4個

レース後の状態・回復

ゴール直後(7/17)
筋肉痛ほぼなし

翌日(7/18)
6km jogできるくらいの脚の状態(大腿四頭筋が少し怠いくらい)

2日後
トラックで走れるレベルに回復

3日後
400m×10
足の怠さはあるけどまあまあ走れる

予想よりも筋肉のダメージはなかった。しかし、無理すれば故障につながるため、練習再開しても様子見しながら負荷を上げていく予定。

反省点

  • ソフトフラスクのフィルター
    暑くてエイドの水がぬるく、天然水の冷たい水を飲めたくなるシーンが時々発生したため、フィルターを準備しておけばよかった。

  • 補給食
    走れるコースのため、補給が45分だと足りないときがあった。前半は30分間隔でもよいかもしれない。

  • コースの把握
    走れるコースだということでほぼコースを把握していなかった。GariminにGPSマップを入れ込み、自分の走っている標高などを見ながら進めていた。エイドの場所、ピークの距離などわからず、エイドになかなかつかないなとか、そもそもステージ1の距離を勘違いしていた(51kmくらいだと思っていた)。

良かった点

  • 練習効果
    突貫工事ではあったが、練習で課題にしていた下りも対応でき、大きく崩れるようなレース展開にならずに済んだ。

  • スポーツマッサージ施術
    スポーツマッサージを前日に駆け込んだが、疲労がだいぶ抜けてパフォーマンスが上がった気がした。本命レース前はケチってはいけない。

行動記録(レース当日)

自宅→会場

スタート時間は24時、受付は17時までのため、8時に起床。準備をして、10時頃出発する。ここで高速道路が想像以上に渋滞していることに気づく。
最短の中央道から行く予定であったが渋滞がひどく、関越道ですら渋滞がひどい。東北道が比較的渋滞がないように思えたため、東北道→北関東道→上信越道へと抜けるルートで行くことに決める。しかし、それでも渋滞がひどく、会場まで6時間かかることになった。昼ご飯は佐久平PAでスタミナ定食を食べる(味は普通)。

佐久平PA スタミナ定食

受付

受付会場には16時頃に到着した。受付を済ませ、Brooksのブースでカタマウント3を試し履きし走るなど、大会雰囲気を楽しむ。ここでクロ姐さんに挨拶。お土産持ってきていなかったのに、いただいてしまった(今度、ビールご馳走しますね)。

クロ姐さんからのいただきもの


スタートは24時のため寝なければならない。車内は暑い。これは寝れるのか?とりあえずゼッケン装着とデポバッグの準備をおこなう。

準備完了して一安心。やっとクーラーボックスで冷やしたビールを飲み始める。おつまみは高カロリーのベビースター。6袋あったベビースターが一瞬で蒸発する。そしてのどが渇く。ビールもあっという間に蒸発する。ビールが圧倒的に足らない。今回の一番の失敗はビールが足りないこと、ベビースターで喉が渇いたこと。このため、寝れない。けど、少しウトウトして30分くらいは仮眠できたであろう。

スタートまで

19時半頃、会場に向かい、100mileのスタートを見送る。100mile走るためには100kmで14時間以内で走破していなければならないため、猛者ばかりだ。

100mileスタート前


見送った後はまったく寝れない。そのため、youtube観たりして適当に時間をつぶしていた。
23時になった。雨が強くなる。車の外に出るのが嫌になる。雨が弱くなったときを見計らって準備をしてスタート地点に向かう。その前にトイレだ。トイレも並んでいたがそんなに待たずに済む。デポバッグを預ける前にPRローションを塗っておく。ローションは分離しており、これは効果あるのかと疑問しかない。
スタートの整列は緩いから早く並ぶ必要ないよと知り合いから聞いていた。考えが甘かった。30分前なのにみんな並んでいる。一部のランナーは雨宿りをしているが、みんな雨の中並んでいる。これは真面目に後ろから並ぶしかないとあきらめる。

スタートゲートまで遠い…


後ろで並んでいると知り合いがたまたま横にいた。
「こんなところにいないで前に行きなよ」と勧められたが割り込む罪悪感があるたて、「この場所からぶち抜きます」と宣言する。と言いながらも、スタート地点まで狭いからかなりタイムロスするだろうなとテンション下がる。と、前を見ていたら前の方に割り込んでる方々もいたので複雑な心境になる。
そのとき、万場さんが遅れてきて後ろから並ぼうとしている。昨年度のチャンピオンだから前から走れますよと声かけようとしたら、アナウンスで呼ばれてあわてて先頭に向かっていった。万場さん、めっちゃかわいいと思った。
と、だらだらしてたらいつの間にかスタートになった。

レースの備忘録(長文駄文注意)

スタート→AS1(0km→26km)

スタートが後方のため、まったく進まない。けど、隙間を「すみません、すみません」と言いながら、スタートゲートに向かう。
スタートゲートまでのロスは1分3秒。これくらいは想定内だった。
スタートゲートを過ぎてもまともに走れない。暗くて足場がわかりにくいがコースの端を走り先頭集団を追いかけることにした。1km通過がGarminで5分20秒。スタートゲートまで歩いている、その後もまともに走れていないのにこのタイムは走っているときはキロ4くらいで走っていたのだろう。

走り始めの身体の動きがとても良い。心拍も落ち着いている。スポーツマッサージのおかげだろうか。久しぶりに痛みがなくスタートできており、気持ちがよい。
ランナーがバラけはじめたため前を追う体制に切り替える。けど先頭は見えない。今、自分は何位くらいにいるのだろうか。
少しペースが速くなってしまったため、一度ペースを落ち着かせる。おそらく先頭集団はペースが速くなっているため後半で失速するだろうと考えたからだ。ロードを淡々と走り、やっと林道に入る。15kmくらいだろうか(覚えていない)。
ペースを落としたため林道で抜かしたランナーに再び抜かれるようになる。
ここは落ち着いて走ろうとする。しかし、登りの途中で臀部に激痛が走る。叩いたり、臀部の伸ばすような刺激を入れつつ、様子見する。下りで使う筋肉が変わったら痛みが軽減して一安心。この間は集団のなかで自分のリズムを作りながら進めていた。やっとエイドステーション(AS)に到着した。
水を1L持っていたが、400mLくらい消費していた。

AS→CP1(26km→54km)

ASではボラのクロ姐さんを発見!まずは水を補給する。そのとき、クロ姐さんから「アラタクがすぐ前にいるよ」と言われる。アラタクさん、やはり前にいるのか!途中で見当たらなかったからどこにいるのかと考えながら走っていた。
すぐ前にいるというので、水のみ補給してスタートする。滞在時間も少なく、このエイドだけで5人くらい抜かしただろうか。アラタクさんを追いかけるが、前に1名ランナーがいるのがわかった。しかし、体型からアラタクさんではないと近くにいったら判明する。すぐ前にいるというのでペースを上げ過ぎてしまった(笑)
そのランナーを抜き、遠くに2名ランナーがいるのがわかった。登りでペースを上げていたため、比較的早く追いつくことができた。ここでやっとアラタクさんに追いついた。アラタクさんに声をかける。アラタクさんはクールだ。そういえばビールを飲んでいる印象しかない。シラフのアラタクさんは初めてかもしれない。アラタクさんの安定感あるフォームを後ろで見つつ、追い上げて疲労が溜まっていたのでペースを落ち着かせ少し休憩しながら進める。アラタクさんと少し話ながら走る。おそらく今、20位くらいであるという情報を得た。私は先頭が見えなかったので自分の順位がまったくわからず、だいたい想定内の順位だと確認できて助かった。この後も3人でパックとありレースを進める。まあまあ良いペースだ。ここでペースを一段上げて、私が抜け出た。
ピークも終わり、これからは下り基調。前半の下りはまだ暗いために安全に走る。着地の衝撃を軽減するためにもピッチを上げることを意識する。下りでは2名くらい抜かしたが、2名くらい抜かされているので順位はいくつくらいなんだろうとよくわからず走っている。ロードに出る。ステージ1はもうすぐ終わりだ。ステージ1は51kmくらいだと勘違いしており、なかなかスタート地点のCP1に着かないなと思ったら、残り3kmの標識が(笑)
とりあえずロードもキロ5分ちょいで走れているし、そこまで疲労はない。ただ、早くデポバッグからレッドブルを飲みたいとしか考えていなかった。
CP1まであと1kmというところで、チー100の萩原さんとすれ違う。この時点で2km差で、エイドの滞在時間を考えると15分差くらいかなと計算する。格上の選手との差だから、そう考えれば私のペースもそんなに悪くない。やっとCP1(スタート地点)に戻ってきた(速報サイトで14位)。ここで「ニクヤノヨメの方ですか」と声を掛けられ、びっくりする(笑)
デポバッグから補給食を詰め替え、PRローションを塗る。やはり分離している。ここで失敗した。PRローションで滑って、ソフトフラスクの蓋が回せない(笑)
水で洗っても外れず、ボラの方に力をお借りした(ありがとうございました)。
補給も終えたため、後半戦に突入する。この時点で速報サイトを確認したらCP1outで11位だった。アラタクさんから聞いてたよりだいぶ順位がよかったから少しテンション上がった。総合入賞は難しいが年代別入賞圏内だと考えていた。

CP1→CP2(水交園)

5kmくらいはロード区間。ロードの登りがまったく走れず、歩くようになる。ここで1名のランナーに抜かれる。12位か。
ロードランナーのくせにロードが弱いのは課題のひとつ。やはり峠走やヒルスプリントのトレーニングは必要だ。
抜かされたランナーはあっという間に見えなくなった。
この後、林道に入る。林道に入ると元気が出た。割と走れるようになる。
登りも淡々と走り続けられ、前を追うリズムがやっとできた。
先ほど抜かされたランナーが歩いている。声をかけると少し休憩してますと。あのまま走り続けられたらめちゃくちゃバケモンだと思っていたので一安心した。みんなニンゲンだもの。ここで11位。
と淡々と登りと下りで良いペースで走れるようになると、4人くらい抜いてあっという間に7位に浮上する。
もうすぐCP2までのピークに到達だというところで、6位の選手が歩いている。顔を見たら、OSJ KAMI100で総合入賞争いした選手だった。残り30km程度で余裕もあるので総合入賞を狙いたいところだが、5位の選手は誰だろうと考えるようになる。おそらく萩原さんか?萩原さんなら走力は格上だから追いついたとしてもラストのロードでは勝ち目がないなと考えるようになる。
やっとCP2が見えてきた。水が切れそうだったから助かった。

CP2→FINISH

CP2では水を補給し、コーラとオレンジをいただく。ここにソーメンがあることを知らなかった。
すぐに出発する。速報サイトを確認しようとするが、圏外で見れない。おそらく6位だろう。
ここからはひたすら登りだけど、登ってしまえばゴールまで下り基調。しかし、緩やかな登りなのに走れない。暑くて発汗量が多い。コース脇の天然水で身体を冷やしながら進めることにした。ペースが上がらず後続のランナーに追いつかれるのではないかとひやひやしていた。総合6位であれば間違いなく年代別1位となるから年代別表彰は確定だろうと考えていた。
数分おきにGarminを見ながら、ピークまであと何キロで何メートル上昇するんだと確認した。暑くてペース上げようとしても水切れが怖くて上げることもできなかった。しかし、林道になると少し元気がでる。確実に登っており、やっとWSが見えてきた。ここでも私は距離を勘違いしており、残り15kmくらいだと思っていたら、エイドにあった表示は残り18km。少しメンタルやられるもピーク過ぎれば下り基調だから我慢だと自分に言い聞かせていた。スタッフに前との差を聞くと25分。前には追い付くことは困難だなと考える。下りは得意ではないが順位を維持する作戦に変更。しかし、このWSからピークまでが長い長い。なかなかピークにたどり着かない。偽ピークだらけだ。
やっと長い下りに突入。今回の目標だった11時間切りが可能かどうか計算する。キロ5でいけば11時間は切れる。下りは得意ではないが、最後の力を振り絞ることにする。
下りになるとまだ筋肉疲労に余裕があるのか予想以上にスピードが出る。キロ4分45秒くらいのペースで下れる。このおかげでタイムの貯金がだいぶできたし、後続のランナーにも詰められることはなかった。
残り5kmでロードになる。ペースも維持できており、11時間切りは間違いない。残り3kmの標識が見えた。ここで速報サイトを確認する。あれ?5位じゃん(笑)抜かしたつもりはないけどDNFの選手がいたのだろうか。
後ろを見ても追ってくる選手はいない。なので残り3kmは目標達成できるのは間違いないし、暑いしのんびり走ることに切り替えた。
残り1kmの標識が見える。後ろから追ってくる選手はいない。100mileの3週目に突入する選手たちに声をかけながらゴールに進む。
ゴール間際にタッキーが5位の選手かな?と声をかけてきた。「そうです」と伝えると、名前を間違えたのですかさず訂正する。タッキーもKAMI100のときでも訂正したので覚えていたようだ。
やっとゴール。109kmというまあまあ長いレースは終了した。

FINISH後

まさかの総合5位で終えて、めっちゃテンション上がる。デポバッグを回収して、飲み物を飲もうとしたら事件が。
スタッフA「リタイア受付してください」
私「え?」
スタッフB「もう2周目アウトしてますよ」
スタッフA「リタイアですよね?リタイア受付してください」
私、スタッフB「いえ、ゴールしてます」
スタッフA「え?」

というやりとりが(笑)
速そうに見えないし、この体型だからかな~
ゴールした直後で若干悲しい気持ちとなったけど、この体型でも走れるんだぞ

というわけで、ONTAKE100kmの初挑戦をおしまい。
来年は100mileに出て猛者たちとバチバチするぞ!

さて、トレイルレース後半戦の本命はOSJ KOUMI100。昨年は怪我してDNFだったから、今度はやったるで。

100km表彰式 photo by pepeさん


おしまい(長文駄文でごめんなさい)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?