隠された子供時代

純情ロマンチカのアニメを観た私の感想になります。ネタバレもあると思うので嫌な方は読まないことをお勧めします。面白いのでぜひ観て語りましょう♪

前回の続きより…

自分の存在を認められず、好きだと抱きしめられることもない。
まるで隠された子供のように、愛しているとも言われず、外に出ることも出来ない。
自分の本性も甘えた部分も見せられない。大人でいるしかなかった。
こんなにも自分の存在を認めてもらえることのない不安があるのだろうか…

私にはこの作品のもう一つずっと気になっていた点があった。
それは宇佐見が女性と付き合っていたことがあるという点だ。

アニメしか観ていなかった私はネットで感想を観ていたところその文章を発見した。
なんか妙な違和感がある。とても府に落ちない。
というか想像がつかない。宇佐見像から一つ抜け落ちた感じがした。

ただ、考えてみた。宇佐見は18歳のころからずっと孝浩を想い続けていた。でも孝浩との想いが叶わない事を知ったのだろう。
その頃の10年は長い。
きっと恋愛相談も聞いたし、付き合った相手に会うこともあっただろう。
純粋な孝浩だから気づかずにあっけらかんと話したりもしたと思う。
その中で弘樹との事もあったけれど、宇佐見はなんども諦めようと忘れようと努力したんだと思う。その度に気が付くのが孝浩への諦めきれぬ愛で、結局誰かを愛してみようと努力しても無理だった。
もしかしたら女性は孝浩からの紹介だったかもしれないし、それはなんとでも考えられる。
でも結局の結論は10年経っても大事なものは変わらなかったということだ。

もしかしたら自分を否定してみたくてそんな事をしたのかもしれない。
普通と呼ばれる必要があるべきなのかと悩んだ若い時期があったのかもしれない。孝浩と同じ気持ちで生きていきたいし、もしかしたら孝浩が自分を取られたくないと欲してくれるのではないかと言う気持ちすら沸いていたのかもしれない。

角が言っていた一言も気になる。
やはり荒れていた時期があったのかなとも思う。

そんな想像が頭を過った。

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