オーガニック教 3

(読了目安7分)

◎自然との調和 人との調和 (崩壊する人間関係)


宗教や健康法にしても、それを妄信してしまうと、周囲との調和を保てなくなり、本人が孤立してしまいます。


本人は、自分が所属する団体内では快適な暮らしができるかもしれませんが、一歩外に出ると居場所がなくなってしまい、一層所属団体への依存が強くなります。
言ってみれば、「信じるほどその世界でしか生きられなくなる」ということです。


この状態は、所属する組織が解体されてしまったときに悲劇を生み出します。
たとえば新興宗教の教祖が逮捕され、教団が解体されたときの信者の立場です。
教祖が逮捕される前は、熱心な信者ほど救われていたであろうことは想像できます。
しかし逮捕後は、熱心な信者ほど、社会から阻害され、本人の心の負担が大きくなるわけです。


オーガニック思考の自然食品を熱心に食べる人たちにも、似たようなことが起こります。



たとえば「当社の商品の特徴は○○です!他のどんな食品より優れています!」と食品を売っていた会社が、もし倒産したら、その商品を食べて心の安定を保っていた顧客は途方にくれてしまいます。
「もう健康食品が手に入らない」というプレッシャーによって、病気になってしまう人もいるかもしれませんし、また逆に、中断後に体調が崩れなかった人は、周囲から「結局なにを食べても良かったんじゃない?」などの皮肉を言われるかもしれません。
その健康食品に対する依存度が高かった顧客ほど、影響を受けるであろうことは容易に想像できるはずです。


また、健康食品を妄信し、周囲に対して強引に食べさせた人は、仮にその会社が倒産することになれば、周囲の人たちに迷惑をかけ、自分の価値を落とすことになってしまいます。
その会社が倒産するということは、社会から不要とされていたわけですから、不要なものを売りつけたことになるわけです。
また、倒産理由が脱税や社長のセクハラ、偽装などによる経営不振なら、なおさらその会社を妄信していた人は自分の価値を落とします。


オーガニック思考が強いほど、「自然との調和」「環境保全」などを強調しますが、長く愛されるには、なによりも「人との調和」が大切です。
地球が「母なる地球」なら、母の年齢は45億歳、人間の年齢は200万歳程度です。
母は自分のことよりも、産まれたばかりの子供たちの平和を望んでいるはずです。


また、現代社会では、人間の存在そのものが環境破壊です。
前回投稿したオーガニック教信者の女性たちは、環境破壊の上に成り立つパソコンを使い、オーガニック思考でない人を批判しましたが、その行為は「自然との調和」でもなく「人との調和」でもないということを本人たちは理解していません。


たとえば「宗教の妄信」のあとには、「崩壊した人間関係」が残ります。
同じように、強いオーガニック思考のあとに残るものも、「崩壊した人間関係」です。
オーガニック思考が極端に強くなると、たとえ自然との調和がとれたとしても、人との調和がとれなくなってしまうんです。


「母なる地球」は、自分のことよりも、子どもたち同士が仲良くすることを望んでいるはずです。
地球のためなら、人類が仲良くすることがなによりで、仲良くなれば、環境はもっと穏やかになります。




◎白砂糖が身体に悪いなら


白砂糖は、食べ過ぎると、きっと身体によくないような気がします。
あくまでも「食べ過ぎると」であって、少量なら何の問題もないと思います。


しかし「大量」とか「少量」とか言われても、どの程度かわかりませんよね。
マスターが参考にしているのは、沖縄の高齢者たちについての知人の言葉と、マスターの父がネパールに行ったときの言葉です。


沖縄に行った知人の言葉は、「おばあたち、朝からサーターアンダギー食べてますよ」というものでした。
油と砂糖がたっぷりの揚げ物を、朝から食べるらしいんですが、とても元気なんだそうです。
また、マスターの父は、ネパールでチャイを飲むとき、必ず砂糖を減らすように頼んでいるらしいんです。
その理由は、砂糖の量が多くて甘すぎるからなんだそうです。
ネパール人は起床時に一杯、そして一日数回、そんな「とっても甘いチャイ」を飲むんだそうです。
しかし体力はすごくあり、長寿の高齢者ももちろんいます。


白砂糖は、主に黒砂糖からミネラル分を取り除いたものですから、黒砂糖で食べるより栄養素が少ないのは事実です。
しかし、単純な話ではないにしても、他にミネラルを補給する方法があるなら、白砂糖でもいいということになります。
また、白砂糖を毒だと決めている人でも、災害時の食糧難の時に「白砂糖入り」の食品しかなければ、それを食べて生き延びるでしょうから、「餓死よりマシ・ちょっとぐらいなら大丈夫」と考えているということです。


一部の人たちから「白砂糖は毒」と言われているのは事実です。
しかし本質はどうなのか、よく考えてみることも大切です。
仮にオーガニックに近い生活をしているA子さんが、昔ながらの方法で甘味料を作り、現金収入を得る生活環境だったら、それを売るために、白砂糖を否定する必要が出てくるかもしれません。
個人では白く精製する技術がありませんから、「白砂糖は毒」と言って、自分が作る甘味料を「自然派」と言って売ろうとする人がいてもおかしくありません。


また、大手企業が、A子さんが作るのと同じ甘味料を大量生産し、かなり安く売ったら、A子さんはその甘味料を買うんでしょうか。
もちろん大手企業はA子さんが作るのと同じ甘味料を売ることはありません。
その甘味料が社会の大多数から必要とされていないことを知っているからです。
白砂糖の需要が高いのは、「素材の味を邪魔しない」「料理の色が変わらない」「味にクセがない」など、それなりの理由があり、メリットがデメリットを超えているからなんです。


ということで、白砂糖を食べても、大量でなければ別に気にすることはありません。
逆に、どんなに健康食品と言われているものでも、大量に摂ったら命取りです。


◎クイズ なぜ現代医療で治らない病気が民間療法で治るのか


オーガニックとセットになっていることも多い「民間療法」についてです。


「現代医療(西洋医学)で治らない病気が民間医療で治ることがある」

・・・それはなぜでしょうか。

「最新医療で見捨てられた患者が民間医療で治った!」

「まだあきらめないでください、〇〇療法で治ります!」


こんな話を聞いたことがあると思います。
そして実際に、現代医療では治らなかった病気が、民間療法で治ることがあるんです。
この質問は、以前20代の社会人女性数人に尋ねたんですが、正解者はいませんでした。
みなさんもちょっと考えてみてください。

次回、その答えからいきます。


以後、以下のような内容です。
◎前回の答え
◎現代医療より民間療法が優れているのか
◎皇室はオーガニックだけど
◎オーガニックライフの最後の最後に
◎中学生と同じ思考
◎一昔前にとどまろうとする安心感
◎親のオーガニックのせいで仲間はずれに
◎微量のお酒なら
◎愛するためのオーガニック
◎「商業オーガニック」と「本当のオーガニック」の見分け方
◎オーガニックライフに戻るのではなくその先へ
◎オーガニックライフで健康になれるか
◎オーガニックで病気は治るか
◎オーガニックで長く愛されるか
◎オーガニックの酒とタバコ
◎農家でさえわかっていない?
◎愛するためのオーガニック
◎まとめ

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投稿タイトル一覧は以下です。


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