マクロビ 2 マクロビ師範とのコラボ

(読了目安6分)

マクロビの話の本編、今回は以下について書いていきます。

◎マクロビ師範とのコラボ
◎時間は守らなくていいの?
◎賞味期限が・・・
◎お金で買える資格

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◎マクロビ師範とのコラボ


この話は「マスターも師範も、お互いに勉強になった」という内容です。


マスターは以前、マクロビ師範の資格を持っている女性(Kさん)と、玄米菜食関係の仕事をした経験があります。


ある時Kさんが

「将来、マクロビを取り入れた小規模レストランを開店させたいの」

とマスターに話してくれました。


マスターが東京から南伊豆に引っ越した当初、彼女からマクロビ関係のお菓子や玄米などを差し入れしてもらったことや、同じ敷地内に住む両親ともつながりがあったこともあり、マスターは彼女の夢に協力しようと考えました。
そこで、開店に向けてのリサーチや作業の練習のため、マスターの店の定休日だけ、店をまるごと使ってもらうことにしたんです。

「よかったらうちの店を貸しますから、試験営業をしてみませんか?」

と、店舗も厨房も、マスターも含め、まるごとの貸し出しです。


自分の店を持つときは、申請や登録の手間だけではなく、水質検査や保険の加入、宣伝などのコストもかかりますし、なにより「店」を作る必要があります。
「改築、看板、備品」なんてやっていると、相応のコストがかかります。
マスターの店なら全部揃っていますから、すぐに営業を開始できるわけです。
たった1ページだけとはいえ、彼女の店のHPも作って宣伝しました。


さて、数週間後、開店のための準備が終わり、マクロビ師範Kさんによる、
玄米菜食の店の営業が始まりました。


マクロビの創始者や指導者は、マクロビを説明するとき、宇宙の原理や愛についても言及しています。
ですから、マクロビの師範ともなれば、相当な人物だと想像できます。


・・・


・・・が


マスターが悪い方に予想していたような展開になってしまったんです・・・



以下に続きます。



◎時間は守らなくていいの?


開店までの準備期間中、Kさんの言葉が、なんとなく頼りないことに気づきました。
彼女、マスターとの約束をちゃんと守れない人だったんです。
そしてオープンしてからは、HPに掲載した開店時間を守れませんでした。
お客様との約束を守れないんじゃ、「マクロビ」どころではありません。


さらに、営業時間中、お客様から見えるところで「昼寝」をしちゃうんです。
あるとき、マスターが店の入り口に立つと、横に伸びる足が見えました。
よく見ると、Kさんはお客様用のベンチの上で寝ていました。
発見した時はすぐに起こしましたが、「足」が見えるのは、入店してくるお客様にとって気持ちいいものではありません。
「ヒマなら元気よく掃除をするとか、もっとよく考えて行動してよ」とお願いしたら、その後はやらなくなりましたけどね・・・


また、身体中に自分の飼い犬の毛がついていて、食材にも犬の毛がついていたときは、さすがに叱りました。


時間は守らない、見えるところで昼寝をする、飲食店で犬の毛・・・マスターの店を使っているわけですから、マスターの店の評判も悪くなってしまいそうですよね。




◎賞味期限が


マクロビには「陰・陽」という考え方があります。
Kさんは、食べ物の陰陽にこだわる料理に、賞味期限を数年も過ぎた油や調味料を使っていたんです。
お客様に使ったのか自分で使ったのかわかりませんが、いずれにしても、食品の「酸化」についても考えなくてはいけない立場の人が、そんなことは気にしていない様子でした。

マクロビの教室では、こういうことについて教えないんでしょうか・・・


そんな彼女ですから、多くのことが中途半端です。
包丁もよく研いでいませんでしたから、マクロビが理想とする「繊細な切り方」もできていませんでした・・・


賞味期限から何年も過ぎた食材を使ったり、包丁を研いでいない女性が師範の資格をもらえる・・・みなさんは、これがどういうことかわかるでしょうか。


資格を出すマクロビのスクールは、そんな人に資格を出さなければならないほど、資金的に苦しい経営状態だということです。
もしくは、目先の欲、つまりマクロビを、「今」、急速に社会に広めたいわけです。
マスターがスクールの校長なら、Kさんには絶対に資格を交付しません。
Kさんが自分の店を持ってなにをするか想像してみてください。
そう、マクロビそのものの信用を落としてしまうんです。


もし資格を出す側が「マクロビ」の信用を落としてまで現金収入にこだわる経営をし、その経営が成り立つなら、その本質は、ただの「お料理サークル」だと思います。


さて、毎回のように、マスターから愛のムチで叩かれ続けたマクロビの師範は、約1年間で、なんとか70日ほどの営業を終えました。


・・・師範いわく


「私、自分ではいろいろできていたつもりだったんですけど、全然できてませんでした」


「ゆるく生きる」という意味を間違えて受け取っていた師範・・・ゆるすぎましたが、自営業の夢はあきらめたようでした。
もしKさんがムリをして開業しても、以前書いたように、「3年で半数が、5年で9割がつぶれる」というパターンになったことは確実だったと思います。
統計上、「5年で9割の店が閉店に追い込まれる」ということですが、これは、Kさんが言っていたように、「自分ではできているつもりでも、全然できていないから」なんです。
マスターとのコラボを通し、Kさんはなんとか自分を見ることができました。
(Kさん、書きすぎてたらごめん!)


◎お金で買える資格


マクロビの資格はお金で買えます。
お金で買える資格というのは、資格を売る側の都合が最優先される場合が少なくありません。
実際、Kさんはマクロビの師範ではありますが、それで生計を立てていないんです。
初期は生徒に恵まれていたようですが、徐々に減り、いまは年間を通しても数名の生徒しか集まらないようです。
結局は人柄、というか、約束を守れるか、時間を守れるか、挨拶ができるかなど、人として基本的なことができるかどうかが大切なんです。


マクロビ師範との夢の「コラボ」は、マスターにとってマクロビに対する考え方を決定付けるものでした。

「これで師範?マクロビってなんなの?」



これが、コラボ後のマスターの感想です。


Kさんからは、師範になるまでに読んだという書籍を多く紹介してもらい、マスターも数冊読んだり、Kさんが読まないものをもらったりして、いろいろと勉強になりました。
ガンはもちろん、自閉症や解離性同一性障害(多重人格)なんかも、「マクロビで治る」というようなことも書いてあり、ちょっと驚きました。
いろいろ調べると、内部事情なども単純ではないようでした。


次回に続きます。

・・・

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