時速200キロに慣れれば

(読了目安3分)

今回は、「鍛えればゆとりが出てくる」という話です。


現実にはほとんどありえないことですが、たとえば車の運転をするとき、時速200キロで走る練習をしていれば、時速100キロで走る時に「余裕」が違います。
ですから、時速100キロまでしか出したことがない人よりも心のゆとりが増え、「やれること」が多くなります。
自分のことばかりではなく、他人への気配りができるようになり、自分にゆとりが出るだけでなく、周囲に愛をそそぐことができるわけです。


以前、「片山右京」というプロドライバーが、「時速300キロで走り続けた直後は、ハエが止まって見える」と言っていましたが、そんな彼にとって時速100キロは、一般人の30キロとかその程度なのかもしれませんね。
「鍛えればゆとりが出てくる」ということです。
マスターの仕事で例えると、薄切りの練習をすれば、厚く切るのが楽になりますし、速く切る練習をすれば、遅く切るときにゆとりが出て、その分を安全マージンやお客様への気くばりに振り分けることができます。


人間も、自分を鍛えれば人間としてのゆとりが出てきます。
自分を鍛え、高度なことをさりげなく実行できるようになることで、周囲への気配りもできるようになります。
高度な気配り、それが「愛をそそぐ」ということです。


実力がないのに時速200キロで走ると、周囲に迷惑をかけ、場合によっては「大事故」になります。
同じように、実力がないのに愛をそそごうとすると、周囲に迷惑をかけ、場合によっては「大事故」になります。


車の免許を取ってすぐに時速200キロで走ることはできませんよね。
不安・緊張・失敗などを繰り返しながら、少しずつできるようになるんです。
人生も同じです。
成人式を終えたからといって、すぐに大人の思考になって愛をそそげる人はいません。
やはり不安・緊張・失敗を繰り返しながら、少しずつ大人になっていくんです。


いま、仕事や人間関係で悩みがある人は、単純に「経験が少ない」というだけです。
本人にとっては大きな問題だと思いますが、ひとつひとつが愛をそそぐための「練習」だと思って向き合ってみてください。
様々な出来事の受け止め方や処理能力、自分を伝える方法、気使いの方法などを鍛えることで、必ず状況は好転します。
自分を鍛えれば、多くのことに余裕が出てきて、人生を娯楽にすることができます。


参考までに、「自分を鍛える」とは、物事の本質を理解して行動するということです。

たとえば現代社会で、

「皆既日食は神の怒りだ、いけにえを差し出せ!」

「金縛りは悪魔の仕業だ!悪魔祓いをしろ!」

と言う人は、おそらく人間関係はうまくいきません。
この考え方がベースでは、いくら自分を鍛えても限界があります。
似たようなことをしていないかチェックし、物事の本質を見極めた上で自分を鍛え上げてください。

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