胃潰瘍の原因と抗NMDA受容体脳炎

(読了目安8分)

本題の前に、関連した話題として「金縛り」の話にお付き合いください。


みなさんは、「金縛り」を経験したことありますか?
現在、金縛りの仕組みは解明されていますが、たとえば金縛りの原因について話すとき、以下のようなことを言う人がいたら引きますよね。

「金縛りの原因は、悪魔が胸の上に乗って押さえつけているからよ」

「悪魔祓い(あくまばらい)をした方がいいよ」

これらは、現代では「本質から遠い考え方」とされていますから、このような考え方をしている人は、愛からも遠ざかります。
過去の常識が今の常識でないことはいくらでもありますから、情報の更新が遅れると、愛から遠ざかってしまうわけです。


あなたが親の世代から受け継いできた「常識」が、今の時代になって違ってくる可能性は充分にありますから、この投稿で、あなたの常識を最新情報に更新してみましょう。


タイトルは、「胃潰瘍の原因と抗NMDA受容体脳炎」です。
すでに知っている人は、再確認の意味でどうぞ。


では本題です。

◎胃潰瘍の原因

みなさんは、胃潰瘍の原因はなんだと思いますか?


昔は「ストレス・過労・緊張・お酒やタバコ・偏った食生活・寝不足・・・」などと言われていましたが、実際はどうなんでしょう。


作家「夏目漱石」の死因は、胃潰瘍だったそうです。
100年前は確立された治療法がなく、胃潰瘍が死因になることもよくあったとのことです。


実は30年ほど前、マスターの叔父は、胃潰瘍を「除菌」という方法で治しています。
当時の日本では、除菌という治療法は、「治験」という段階で、「ヘリコバクターピロリ菌」が胃潰瘍の原因になるという前提のもと、その菌を除菌するために抗生物質を飲む方法でした。
その「除菌作業」に挑戦したところ、それまで長年苦しんできた胃潰瘍が、あっけなく治ってしまいました。最新の医療が、マスターの叔父に「次の人生」をくれたわけです。


近年、胃潰瘍の9割が、通称「ピロリ菌」と呼ばれる菌を除去することで治癒し、十二指腸潰瘍にいたっては、そのほとんどが治癒するとも言われています。
100年前は死に至る病気だった胃潰瘍が、現代、命に関わる病気ではなくなったわけです。


ネットで調べるとこんなことが書いてありました。

原因として考えられるのは「ストレス」「不摂生」「ピロリ菌」などです。
ストレスを感じることで自律神経が活発になり、胃液が過剰分泌されることが主な原因と考えられてきましたが、近年ではピロリ菌が胃潰瘍の主な原因であると考えられています。



さて、胃潰瘍の治療法を、古いと思われる順に並べてみましょう。

「旅行・海を見る」・「生薬」
 ↓
「粉末の貝殻」
 ↓
「塩化水銀」
 ↓
「迷走神経を切る」(胃の切除も考慮できる時代)
 ↓
「制酸薬・抗コリン薬」(胃の切除も考慮できる時代)
 ↓
「H2拮抗薬」(胃の切除も考慮できる時代)
 ↓
「プロトンポンプ阻害薬」
 ↓
「抗生物質」


上記は古い順に並べましたが、その当時は、それぞれが「最新医療」で、いわば「常識」でした。
そして、最後の「抗生物質」というのが、「ピロリ菌除去」の薬です。


近年の「H2拮抗薬」や「プロトンポンプ阻害薬」を「抗生物質」と併用することで、胃潰瘍はほぼ全治が望めるとのことです。


ということで、現在の医学では、胃潰瘍の原因は「ピロリ菌」、治療法は「除菌」ということです。


みなさんは、友人知人と胃潰瘍や胃痛にまつわる話をするとき

「お酒とタバコを控えればいいのよ」
「寝不足なんじゃない?」
「働きすぎよ」
「ストレス発散しないと!」

などの他に、

「ピロリ菌の検査した?」

という言葉を加えてみてください。
大人の思考の会話ですから、知恵のある男性はあなたの一言を見逃さず、あなたをデートに誘う方法を考えはじめるかもしれません。
いずれにしても、人間関係が良い方向に変わっていきます。



◎抗NMDA受容体脳炎


胃潰瘍は、多くの研究の結果、「死に至る病気」から「治る病気」になりました。
謎を解明する努力の結果、人類は胃潰瘍を卒業したわけです。


では、「抗NMDA受容体脳炎」と検索してみてください。
「抗NMDA受容体脳炎」に罹患し女性の家族が撮影した動画が見つかります。
数十年前までは、その仕組みがわからず、「悪魔祓い」をするしかなかった病気です。
みなさんは、自分はもちろん、身近な人がこの病気になったら、悪魔祓いをしますか?それとも、治療をしますか?
動画は、患者のご両親が、「みなさんの役に立てば」とアップしたものだそうです。



また、以下は、「抗NMDA受容体脳炎」を研究している人たちのレポートです
(難しいので読む必要はないと思います)。
https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/049110774.pdf
彼らは、上記動画の症状を観察し、「悪魔の仕業でもなく、神の仕業でもなく、先祖の仕業でもない」という前提で研究を続けました。


もし人類が「考えること」をやめてしまったら、動画にある女性は、縄跳びをすることも、自転車に乗ることもありませんでした。
もし「悪魔の仕業」としてしまったら、悪魔祓いがうまくできなければ、患者は火あぶりになったかもしれませんし、「神の仕業」としてしまったら、いけにえが必要になったかもしれません。
また、「先祖の仕業」としてしまったら、永遠に先祖供養をする必要があったかもしれません。
地道な研究と発表を繰り返しながら、人類はこの病気からも卒業しようとしています。


研究者たちが研究に没頭する理由は、「給料が欲しい」「有名になりたい」
「ノーベル賞が欲しい」「わからないことを知りたい」などの背景があるかもしれませんが、根底には、「苦しむ人たちを助けたい」という「愛」があることは確かです。
愛とは、「他人の幸せを願う気持ちとその実力」です。
願うだけではなく、彼らのように実際に考え、行動する「実力」が伴わないと、愛ではないんです。



◎知恵とは


「わからないこと」があっても、それは人間がまだまだ無知なことが原因です。
たとえば、スピリチュアル系の世界では、自分にわからないことがあると、「神の力・大いなる力・人智を超えた力・宇宙の法則」などと表現し、考えることを放棄し、自分に都合のいいように解釈しようとする人も多くいます。
現実社会で知恵のある人は、不思議なことがあったときになんでもかんでも神のせいにしようとせず、自分の無知が原因だと考えます。


知恵とは、

「自分の無知を知る力」
「自分の無知を認める力」
です。


愛はそこから始まります。
そして考え続けることで、人は問題を解決していきます。


「胃潰瘍も抗NMDA受容体脳炎も、その症状を神のせいにするばかりでは、状況は改善できなかった」


このことを忘れないでください。


余談ですが、身近な生活でも同じことが言えます。

「私はなぜ口論をするのか」
「私はなぜお酒を飲むのか」
「私はなぜ食べ過ぎてしまうのか」

これらを他人のせいにせず、考え続けることが大切です。
口論も飲酒も過食も、その症状を他人のせいにするばかりでは、状況は改善できません。

他人のせいにして考えるのをやめてしまうと、人類は成長できなくなります。
考え続けることで、人類は問題を解決していきます。


◎頭の体操


生活レベルでの話題ですが、みなさんは以下のような疑問に、知恵をベースにして本質的な回答をすることができるでしょうか。
今後も書いていきますが、頭の体操だと思って考えてみてください。
今回は以上です。


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