写真に写るオーブについて ―オーブの正体―

(読了目安9分)

※後日、オーブ写真の撮り方と、実際にオーブを直接見る方法について書きます


マスターが「写真に写るオーブについて」というタイトルを書こうと思ったのは、知人からもらった手紙に同封された写真がきっかけでした。


その人は、指導的立場の年輩者で、社会的地位もある人ですが、写真に写る「白い丸いもの」を「オーブ・精霊」という言葉を使って説明していたんです。


マスターは、親戚がプロカメラマンだったこともあり、小学生のころからカメラの仕組みを勉強し、一眼レフカメラを使っていました。
そのため、オーブの写真が撮れる仕組みは知っていましたが、世間では「オーブ」についてどのような認識なのか、ざっと調べてみました。


「オーブ」には大きく分けると2つの見解があります。
ざっくり書くと、ひとつが「スピリチュアル的見解」で、もうひとつが「現実的見解」です。


1:「スピリチュアル的見解」

スピリチュアル的には以下のように言われています

目に見えないエネルギー

光電子エネルギー

人の顔のように見えるオーブは心霊写真で、波動の低い心霊スポットなどで撮影されることが多い

写真を撮る人のエネルギー的波長と、近くにいる人の波長が影響する



2:「現実的見解」


現実的見解は以下です。


写真を撮る時に「ホコリ」や「雨・雪」に反射した光(フラッシュをたくと写りやすい)

ぼやけて見えるのはホコリなどにピントが合っていないため

顔のように見えるのは、心理的な思いこみから(シミュラクラ現象が主な理由)


マスターが短い時間で調べた限りではありますが、スピリチュアル的見解の支持者は女性がメインで、現実的見解の支持者は男性がメインという傾向があります。
女性は、カメラの仕組みを知る人が少ないことと、簡単に写真が撮れる「デジカメ」の普及により、写真を撮る機会が増えたため、近年のスピリチュアル的見解が作られたと思われます。


あとで紹介するサイトでもわかるように、「オーブ」の正体は、光を反射したホコリや飛沫、雨、雪、花粉などです。
場合によっては小さな虫や落下途中の小さな物、ということもあります。
オーブの正体は、これらが「光の反射」や「ピント」などの条件によって写された、光学的な現象(光学現象)です。



◎皆既日食再び


オーブの仕組みがわからない人たちは、オーブを「スピリチュアル的見解」で理解しようとしますが、その理由は、人は自分に理解できないことが起こると、「目に見えない大きな力によるもの」と解釈する場合があるからです。


そして、その典型例のひとつが、以前書いた「皆既日食」の話です。


いま、みなさんにこんな質問をしたとします。


「皆既日食は神の怒りですか?天体現象ですか?」


もし「神の怒りです」と言う人がいたら、あなたはその人とかかわりたいと思うでしょうか・・・きっと思いませんよね。


時間の経過とともに人類が本質に近づくことで、だれもが天体現象だと理解していますから、本質を知っているあなたにとって、「神の怒り」と言う人は、異質な存在になります。


オーブについても同様に、いつか人類は本質に近づき「現実的見解」を周知すると思いますが、カメラの仕組みを知らない人の中には、いまだに「霊的エネルギー」によると信じている人も少なくありません。


では次にこんな質問です。


「オーブは霊的エネルギーですか?光学現象ですか?」



ここでもし「霊的エネルギーです」と答えると、本質を知る人たちがあなたから離れてしまうわけです。
皆既日食の仕組みを「天体現象です」と回答できたように、オーブの仕組みを「光学現象です」と答えられれば、あなたはより長く愛され、人類を愛に近づける力を持っていると言えます。



◎伝播


「オーブ」についてマスターが心配なのは、スピリチュアル的見解の「伝播」です。
世の「スピリチュアリスト・霊的指導者」たちが、「オーブは霊的エネルギーです」と宣伝することは、「皆既日食は神の怒りです」と宣伝することと同じで、人類の「愛にたどりつくための旅」の負担になるからです。


霊的指導者本人がオーブの仕組みを知らないこともありますから、その場合、「悪意のない親切な指導者・知恵はないけど一生懸命な指導者」と言えます。
しかしオーブの仕組みを知っていて、あえてオーブを「霊的エネルギー」と説く指導者もいます。
「皆既日食」で例えれば、その仕組みを知っている上で「私の力で太陽を隠す」とか、「私の力で災いを遠ざける」などと宣伝して庶民を信用させ、お金を稼いだり、金品や若い女性を集めたりし、自分の欲を満たす人です。


19世紀末~20世紀半ばに、「交霊術・降霊術」などと呼ばれるイベントや、心理的な錯覚などを利用して大いに稼ぎ、女性と思うままに肉体関係を持った男性たちがいました。
この人たちは、霊の存在を信じる人たちを騙し、自分の欲を満たしたという歴史があります。


しかしそれが「霊現象」ではないことは、イベント主催者たちが一番よくわかっていました。
代表的な出来事として、「サイキックマフィア」と検索してみてください。きっとみなさんに新しい発見があると思います。
「信じたいことしか信じない・信じてきたものを信じ続けたい」という心理もわかるかもしれません。
やはりこの話でも、女性が主役のように思います。


霊的指導者の言葉を信じる人の多くは、その考え方を自分の子供にも伝えます。
仮にあなたの親がスピリチュアル的見解の人なら、その見解を信じるあなたは、愛から遠ざかることになります。



◎実際に検索してみましょう


さて、ここまではオーブに関するマスターの見解ですが、ここからがみなさんの「思考のシフト」の実践です。


オーブに対する「スピリチュアル的見解」と「現実的見解」・・・実際に、この両者を検索し、見解を比べてみてください。
できれば1時間ぐらいネットで調べてみることをおすすめします。


まず「スピリチュアル的見解」は、「オーブ エネルギー」で検索するといろいろと見ることができます。
ブログなどのコメントに注目すると、女性のコメントが目立つと思いませんか?
記事に対するコメントも、「心・霊」に注目した内容が多いと思います。
出てくる写真の多くはマスターでも撮影できるものですが、カメラの仕組みを知らないと、やはり「霊的なもの」という結論を出してしまうかもしれません。


一方、「現実的見解」は、マスターも見ている以下のページだけでも充分に説明ができるように思います。
この考え方は、男性的と言えるかもしれませんが、物事の本質を捉えている考え方です。


オーブが移っている心霊写真 (前回の投稿でも紹介したサイトです)
ASIOSから引用
※オーブについては後日「意図的にオーブ写真を撮る方法」と、「オーブ本体を見る方法」について書こうと思います。



◎避けたいこと


長く愛されない理由は、「信じたいことを信じようとすること」にあります。
以下、少し長くなりますが、大切な部分なのでお付き合いください。


上記を調べてみて実際にわかったように、スピリチュアル的見解を支持する人の多くは、カメラの仕組みを知らないか、知っているつもりになっている人たち(主に女性)です。
しかし、カメラの仕組みを知っている「現実的見解」の人でも、オーブ写真の全てを説明することができない場合があります。


昔、皆既日食の仕組みがわかったばかりの人類は、月が太陽を隠すことはわかっていても、「何時から何時まで、太陽のどの部分がどの方向から欠ける」などの計算はできませんでした。
同じように、現実的見解の人がオーブ写真の全てを説明できないのも当然です。


極論ですが、オーブを「精霊」と信じたい人は、「これは光学現象です」と説明すると、「神をバカにしている・夢がない・私にわかるように説明してください」などと反論し、しかも、現実的見解で少しでも説明できない部分がある場合、「ほら説明できないでしょ、だから精霊がいるのよ」と、より強く反論することもあります。


また、スピリチュアル的見解の人に対して、「現実的見解を説明するには、ある程度の知識が必要です、だからカメラの基礎知識を勉強してください」と言うと、「そんなのめんどくさい!オーブは精霊なんです!」と強く反論する場合もあります。


つまり、本質などどうでもよく、信じたいことを信じたいだけなんです。


たとえばあなたは皆既日食のおおまかな仕組みは知っているはずです。
しかし、何時から何時まで、どの方角に日食が起こるかなどの詳細な計算はできないと思います。
そのとき、「ほら計算できないでしょ、だから皆既日食は神の仕業に決まってるの」と反論されても、きっと納得できませんよね。
あなたが皆既日食の詳細な状況を説明できなくても、皆既日食が神の仕業だということにはならないわけです。
これを知っていれば、現実的見解の人がオーブ写真の全てを説明できなくても、「物事を完璧に知っているわけではないから説明できないだけ」とわかります。
言い換えれば、オーブ写真を説明できないのは、精霊がいることの証明ではなく、単に、人類の無知の証明だということです。


抽象的な表現になりますが、「本物の愛」に近づくには、「ニセモノの愛」を排除する必要があります。
もし本当に「精霊」という存在があるとしたら、ホコリを見て精霊だと結論づける人たちを見た精霊は、どう感じるでしょうか。
光に反射したホコリを精霊だと信じている人間たちを見て、「それはホコリですよ、私はここにいますよ」と笑うかもしれません。
精霊がいるなら、ニセモノの精霊(ホコリ)を排除しないと、本物にたどりつけないわけです。


「物事を理解できないのは、私が無知だからかもしれない」



本質に近づくには、この考え方が大切です。
「物事を理解できないのは、目に見えない大きな力があるから」という考え方は、避けて通る必要があります。


ということで、最後にまとめます。
はじめに書いたように、「オーブ」の正体は光を反射したホコリや飛沫、雨、雪、花粉、小さな虫や落下途中の小さな物です。
「光の反射」や「ピント」などの条件によって写された、光学的な現象です。

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