失恋 5 「本質的な助言」について

(読了目安12分)

今回は「本質的な助言」についてです。
これまでに書いてきたことの繰り返しもありますが、よかったら復習してみてください。
読了目安12分の長めの投稿です。

・・・

◎その人への本質的な助言とは


みなさんは、失恋で悩む人になにかを助言する時、どんなことを考えて助言しますか?
相手の幸せを願い、本気になって考えることができるでしょうか。


まず、以下のような助言はどうでしょうか。

「男は他にもいるわよ」

「合コンに行くと出会いがあるわよ」

「占いに行ったら?」

「開運ストーンを買ったら?」

「恋愛成就の神社に行こう」

「お祓(はら)いしてみない?」

これらは短期的で表面的な助言です。
この助言の後、たとえ新しい彼氏ができても、次の失恋は見えています。
表面的な付き合いの間柄なら、この程度の助言でいいのかもしれませんし、助言された方も気楽かもしれませんけどね。
しかし助言された人は変わらないわけですから、「本質的な助言」とは言えません。


では次に、


「宗教をやってみたら?」

「自己啓発セミナーに行ったら?」

こんな助言はどうでしょうか。


宗教やセミナーを薦める側としては本気かもしれませんが、そもそも宗教やセミナーの多くは「商業」であって本質ではありません。
宗教に入れば、場合によっては「除霊しなさい・先祖供養しなさい」ですし、セミナーに行けば「第二回目に参加しなさい・人はありのままでいい」などと言われ、受身のまま人生が終わってしまいます。
本質ではないものを本気で薦めるのは、たとえ相手のためを思う気持ちに偽りはなくても、行動の根本がズレていますから、「本質的な助言」とは言えません。


そして以下が「本質的な助言」です。
「本質的な助言」というのは、その人の責任で幸せを手に入れるために必要な助言であり、かつ本人の努力で達成できるものでなければいけません。
もちろん過剰なお金がかかってもいけません。
印鑑で30万円とか、1週間のセミナーで50万円とか・・・こんなことをする人からは、知恵のある人たちは離れていきます。
「本質的な助言」をとてもわかりやすく書くと、

「体臭と口臭が強いから、それを消したらいいよ、なぜなら・・・」

「クチャクチャと音をたてて食べない方がいいよ、なぜなら・・・」

「猫背だから胸を張って歩く方がいいよ、なぜなら・・・」

「ダイエットした方がいいよ、なぜなら・・・」

など、その人が自己責任で自分を磨くための助言であり、その人の幸せを本気で願った助言です。
また、その助言をする理由を説明したとき、助言される側が納得できるものである必要もあります。
人は、自分が納得できなければ自分を変えられないですからね。
たとえば昔、あなたが誰かをふったとき、その本当の理由が、相手の「タンを吐く・クチャクチャ音をたてて食べる」などのクセや、「口臭・体臭」だったにもかかわらず、それを言わなかった経験はありませんか?
「本質的な助言」とは、あなたが隠したその理由を伝えることです。
「タンを吐くクセをやめようね」「その体臭を消そうね」ということです。


マスターも、たくさんの女性と生活を共にしてみて、多くのことを勉強しました。


「彼氏にふられた・・・」それには必ず本質的な原因があるんですが、その原因をしっかり伝えてくれる人はほとんどいないのが現実です。
「本質的な助言」は、助言された本人が、真摯に受け入れることができれば劇的な成長につながりますが、タイミングや相手を間違えると逆効果になります。
言ってみれば「劇薬」なのかもしれません。
だからこそ、わかっていても言えない場面が多くなるんだと思います。




◎友達や同僚は助言をくれない


失恋には必ず原因がありますが、その原因について、友達や同僚では指摘や助言ができないことがあります。


その理由は・・・わかりますよね。
上にも書いたように、人が嫌がる悪いクセや、体臭、口臭なんかがその代表的なものですが、あなたがそれを友達や同僚に言わないのは、「友達を傷つけたくない」とか「関係にヒビが入るのを防ぎたい」という理由です。
そしてもちろん、あなたも同じように思われている場合もあるんです。


たとえば、あなたの友達が失恋した理由が「口臭」だと想像できた場合、落ち込む友達に対して「あんた口臭をどうにかしたら」とは言いえませんよね。


あなたがあえてそれを言うなら、「自分の悪い部分を本気で改善したい」、と思っている友達が、本気であなたに相談した場合だけじゃないでしょうか。
「私、自分で気付いてないだけで、いろいろと悪いところがあると思うんだよね。気付いてたら言ってね」みたいな感じです。
ここまで言われたら、「本質的な助言をしてあげたいなあ」と思えるはずです。


逆に、普段から他人を批判するようなことを言っている女性に対しては、誰も本気で助言なんかしませんよね。
仮にあなたが「口臭がなくなればかなり違うと思うよ」と勇気を出して友達に助言したとします。
そんなとき、友達が、「口臭なんか関係ないわよ!」「口臭が強い人なんかいくらでもいるじゃない!」「あんただって臭いわよ、バカじゃないの!」などと反論したら、次から言えなくなりますよね。


また、落ち込まれても困りませんか?

「え・・・そうなんだ・・・アタシ、自信なくしたわ・・・」

なんて言って、次の日からいつも下を向いて小さな声でしゃべるようになってしまったら・・・
やっぱりもう言えなくなりますよね。


ですから、反論や落ち込みがひどい人は、助言をもらえず、成長のチャンスをなくします。


一方で、その友達が、本質的な助言に対して、「ありがとう、気付かなかったけど、きっと気になるわよね、いろいろ調べてみるわ!」と明るく言って、やがて口臭も減り、さわやかに過ごしてくれたら、こんなに嬉しいことはないはずです。


友達や同僚の中には、あなたの失恋の本当の理由、しかも思いもよらぬ理由に気付いている人もいるはずです。
上にも書いたように、助言をもらえるかどうかは、普段の生活にかかっています。
普段から他人を批判することなく、しかめっ面をすることなく、マジメに明るく生活してみてください。
「あの子になら伝わるかもしれない」と思ってもらえれば、きっと大切な助言に出会えます。
友達や同僚は基本的に助言をくれませんが、
望むなら、あなたの覚悟に応じた助言が手に入る、ということです。


◎家族では助言できない


失恋には必ず原因がありますが、その原因について、家族では指摘や助言ができないことがあります。


理由は2つあります。
「甘え」と「慣れ」です。


「甘え」というのは、みなさんもきっと経験があると思いますが、同じ言葉でも、家族に言われるのと他人から言われるのでは、違うリアクションになるということです。


みなさんは、同じことでも、家族から言われると反抗的になりませんか?
たとえば、「脱いだ服はちゃんと片付けなさい」と言われると、「お母さんだって片付けやってないじゃん」「あとでやるから」なんて言ってそれっきりになったりすることがあります。
それから、「あんた、そんな言い方はないでしょ!」「いま何時だと思ってるのよ!」なんてお母さんに言われても、深く反省できないのが子どもです。


家族からの言葉は、どうしてもお互いに甘えがありますから、受け取る側が軽く受け止めてしまいます。
結果的に、本質的な助言をもらったとしても、あなたが実践することは難しくなります。
せっかく家族がいるのに、助言が活かされないなんてもったいないですよね。
「甘え」を捨てて、あなたが家族の言葉に真剣に耳を傾ければ、なによりも有効な助言になりえます。


次に、「慣れ」ですが、これは以前書いた「水跳ね」のようなことです。
生まれながらに「水跳ね」を気にしない親と生活していれば、自分が「水跳ね」をしていても、親は注意してくれません。
もちろんあなた自身もその環境に慣れているため、「水跳ね」が他人の気分を害することだとわからないまま大人になってしまいます。
それから、親の体臭が強い場合なども同じです。
あなたに同じ種類の体臭があっても、親は気づきませんから、あなたに助言することができないんです。
体臭というのは、2人の距離が近づけば近づくほど強く感じることになります。
しかし、家族はそのニオイに慣れているため、ほとんどの場合助言できません。
ですから、あなたが自分の体臭を改善できない場合、結婚は、その体臭が気にならない男性と出会うまで先延ばしになる可能性が高くなります。


「慣れ」については他の人からの助言をもらうことで解決しますが、助言をもらえるかどうかは、普段のあなたの態度にかかっています。
特に歳を取るほど助言をもらえない立場になりますから、普段から常に謙虚な姿勢で感謝の気持ちを示してください。

「言ってくれる人がいてありがたい」

「言われなかったら一生気がつかなかった」

こんな気持ちが大切です。

特にひとり暮らしの女性は、普段誰も見ていてくれませんから、「助言は宝物」と思うぐらいの気持ちが必要です。
とにかく、批判や否定的な言葉を使ってはいけません。
批判や否定的な言葉は、他人からの助言を遠ざけ、自分を孤立させてしまい、結局自分の成長を止めてしまいます。



◎恋愛は自分の価値観がジャマをする


たとえ本質的な助言があっても、「私は正しい」という強い気持ちがあると、その助言を活かすことができなくなります。
失恋する多くの人が、状況証拠を信じず、自分の考えを信じています。
失恋したくないのに失恋したということは、自分の考え方が間違えていたことの状況証拠です。
自分の考え方が正しければ、長く愛する力を持つパートナーを選ぶことができたからです。
たとえば包丁の使い方の練習なら、「ケガをした」という状況証拠が、自分の方法が間違えていることを証明してくれます。
その結果、先人の助言を素直に聞いて練習をすることができます。
その他、「習い事」は全て「私は本質を知らない」というスタンスから始めるため、生徒はみんな素直に助言を聞きます。
しかし、恋愛や人間関係になると、失敗続きの人でさえ、「自分の価値観が正しい」と信じる人が急増します。
習い事に関しては、「自分は間違えている」と考えることで成長する人が多く、逆に恋愛に関しては、「自分が正しい」と考えてしまい、成長できない人が多くなるわけです。
恋愛は自分の価値観がジャマをして、本質的な助言を遮断してしまうんです。
遮断するだけでなく、助言をくれる人を批判することさえあります。
そうなると周囲はもう助言してくれなくなり、ヘンな人にひっかかり続けます。
包丁の練習で言えば、「猫の手をしなさい」という助言を否定し、自分の方法を通してケガをし続けるのと同じです。
失恋に悩むなら、先人たちの助言を参考にするのも知恵のひとつです。



◎悪いクセを直すには時間がかかる


「良いクセ」ならいいんです。
いつもニコニコしているとか、お礼の言葉を忘れないとか。
しかし、「悪いクセ」は、少ない方が長く愛されます。


たとえば、相手の質問に対してまず「イヤ」と言ってしまう口癖は、長く愛されるためにはとてもマイナスになるものですが、まず本人は気付いていませんし、気付いてもなかなか直りません。
「よし直そう!」と決めて、はじめはいいんですが、すぐに忘れてしまって、ちゃんと直らないまま放置されることが多くなります。
自分で自分の悪いクセを直すとき、まずは「悪いクセ」に気付くことが第一で、次にそれを直すことになりますが、普通は気がつかないままの状態がほとんどです。
ですから簡単に直るはずがありません。


悪いクセを直す・・・自分だけでどうしようもないなら、友達や同僚に手伝ってもらうのもいいかもしれません。
「私がイヤって言ったらツッコミいれて!」とお願いし、ツッコミをいれてくれたら「ありがとう」と笑顔でお礼を言ってみてください。
そのとき常に明るくお礼を言うことができれば、みんなが協力してあなたの口癖を指摘してくれます。
そしていつか、誰からも注意されなくなったとき、あなたの口癖は直ったことになるわけです。
「今日、一度もツッコミ入れてないよね」と周りが言ってくれたら、あなたも嬉しいですし、みんなの喜びも大きいはずです。
そんなときは、あなたの成長の喜びをみんなが味わっているんです。
助言を素直に聞き続けたあなたは、周囲からの評価ももちろん上がっていますから、以前より信頼され、責任のある仕事を任されるようになります。


「悪いクセ」というのは誰にでもあるものです。
そしてその悪いクセが、失恋の原因になることも多くあります。
時間はかかるかもしれませんが、自分を客観的に見つめ、「悪いクセ」をひとつひとつ改善してみてください。
そんな小さなことの積み重ねが、あなたを確実に成長させ、長く愛される人に成長させます。



◎まとめ


失恋を繰り返してしまうなら、必ず理由があります。
多くの場合、本質的な助言をもらうことで解決に近づきますが、通常、本質的な助言をもらうことや活かすことは困難です。
その理由はいくつかあります。

1:
彼氏をふるとき、あなたが本当の理由を隠したことがあれば、本質的な助言をもらえない理由がわかるはずです。

2:
あなたが友人・知人の悪いクセなどを言わないように、多くの人は、他人に対して助言をしません。

3:

家族では甘えや慣れがあり、助言が空回りします。

4:
自分が正しいと思っている人は他人を批判します。
しかし批判しても状況は好転しませんから、やがて自己嫌悪に陥ります。
批判的な人には誰も本質的な助言などできませんから、さらに悪循環に入ります。


・・・


世の中の多くの人が失恋を繰り返すのは、本質的な助言をもらえず、もしもらえても改善できないからです。
明るく元気に感謝を忘れず生きる努力をすることで、自分では気付かない本質的な助言をもらうことができるようになり、さらに自分を成長させることができます。


「お金があるところにお金は集まる」と言われますが、これは本当です。
ただ、その循環を作るには、ある程度の資金が必要ですから、はじめの資金を集めるまでは大変ですし、運用のミスも許されません。
同じように、「幸せが集まるところに幸せは集まる」というのも本質と言えます。
ただ、幸せの好循環のきっかけを作るには、ある程度の幸せが必要ですから、はじめの幸せを作るまでは大変ですし、その後も愛をそそぎ続ける必要があります。
楽をしてお金を貯めることができないように、楽をして幸せを手に入れることは不可能です。


話は大きくなりますが、多くの人が人を責めて争い、時に戦争へと発展します。
人類が平和を願いながら争いをやめられないのは、大人の一人一人が自分に勝てないからです。
本当の敵は自分の中にいます。
あなたは80億人に勝つ必要はなく、たった一人のあなたに勝てばいいわけです。
あなたが自分に勝てたとき、もちろん「失恋」もなくなります。

・・・

投稿タイトル一覧は以下です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?