「トラブルがない」ということの本質

(読了目安2分)

車の運転の練習をしているスタッフがいいことに気づきました。
マスターが助手席に乗っていると、急ハンドルや急ブレーキを指摘され、ブレーキとウインカーの順番の間違いも指摘され、縁石との距離が近くて助手席の人が不安になることも指摘され、対向車がビックリしたであろうことや、後ろの車がイライラしているであろうことも指摘されます。


しかしスタッフが一人で運転すると、2時間ほど運転してもほとんどなにも起こらないんです。


その理由はみなさんにはわかりますか?


マスターが「疫病神」で、マスターが乗ると急にトラブルが増えるんでしょうか。


違いますよね。


マスターが助手席に乗っていろいろなことを指摘することで、自分がなにをしているかわかるため、様々な不都合に気が付くようになるんです。
一人で運転すると、指摘してくれる人がいないため、自分がなにをしているかわからなくなり、結果的になにも起こらないわけです。


ですから、解釈の方法を間違えると大変なことになります。
たとえば、目に見えるような交通事故がない限り、「普段の私は安全運転だけど、マスターが一緒に乗るとトラブルが多くなる」と解釈してしまうわけです。


実際はもちろん逆です。
マスターが同乗している場面では、マスターが注意を払うため、スタッフは様々な危険な状況を体験しても、一度もトラブルを起こしていません。
これまでに小さなトラブルが2度あったんですが、それはスタッフが一人で運転しているときでした。


これは人生でも同じことが言えます。
たとえば一人暮らしだと、誰かと暮らすよりトラブルが少なく感じるかもしれません。
ですから、一見すると「平和」に過ごしているように感じるかもしれません。
しかし実際は、自分の不備を誰からも指摘してもらえず、大きなトラブルがいきなり降りかかる可能性もあります。


運転が上手になると事故は少なくなりますから、「トラブルがないのは、運転が上手だから」ということになります。
これは当然と言えば当然です。


しかし、初心者でも一人で運転する場合は、誰からも指摘されないまま周囲の配慮によって、運良く交通事故を起こしていない可能性もあります。
そしてそれを「私は安全運転」と自己判断する場合もありえます。


ということで、今、あなたの生活にトラブルがないなら、それには2つの理由が考えられるということです。
ひとつは、あなたが「大人」なためトラブルが起こらないパターン、もうひとつは、あなたが一人で生きているため、トラブル寸前の危険に気付いていないパターンです。

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