物を見る目、人を見る目

(読了目安6分)

たとえば新しいスマホを買うとき、「値段で買う・性能で買う・誰かのオススメで買う」など、いろいろな基準があると思います。


スマホについて勉強している人ほど、選ぶときの基準がはっきりとあり、「欲しいスマホ」を手に入れるための努力も惜しまないはずですし、手に入れたときの充実感も大きいはずです。


逆にマスターのように、スマホのことをよく知らない人間は、基本的に「値段」で決めたり、「誰かと同じもの」「普及しているもの」「店員のオススメのもの」などで決めるため、スマホを手に入れた充実感はありません。

スマホについて知っている人ほど、スマホ選びを楽しめるわけです。


また、以前娘が好きだったアニメ「ヴァイオレットエヴァーガーデン」という映画が流行っていたときのことですが、これもマスターはなにも知らないため、娘と一緒に見ても感動の度合いが違います。

「ヴァイオレットエヴァーガーデン」について知っている人ほど、映画を楽しめるわけです。


「スマホ」も「ヴァイオレットエヴァーガーデン」も、それ自体はなにも変わりませんが、見る側の経験によって感動の大きさや充実感が違うということです。


これは人間関係にも当てはまります。


上記を念頭に、以下を読んでみてください。
慎重に読めば、あなたの世界が変わるはずです。


◎物を見る目、人を見る目


はじめに「物」を見る目についてです。

ここでは「バレエ」で使う「トウシューズ(トーシューズ)」について書いてみますが、みなさんが趣味で使う物に置き換えて読んでもOKです。


はじめてバレエを習い、トウシューズを買うことになった場面を想像してみましょう。
たとえば、100種類のトウシューズからどれを選べばいいのか、バレエを経験したことがなければ見当がつきませんから、「一番売れているもの」「店のオススメのもの」「デザインが可愛いもの」などから選ぶかもしれません。


やがてバレエを続けていくうちに、ものを見る目ができてくると、プラットフォーム・ソール・ヴァンプ・引き紐・シャンク・・・こんな言葉を覚えていき、トウシューズの色やデザイン、メーカーなどの好みだけでなく、より細かい部分の好みやこだわりが出てきます。


そして、さらに練習を重ね、多くの経験を積み、いろいろなトウシューズを履いていくうちに、「私はこれがいい!」というトウシューズを自分の考えで選ぶことができるようになります。


経験を重ねた結果、しっかりした「根拠」をもとにトウシューズを選び、納得して手に入れ、充実感も味わえるようになるわけです。


つまり、バレエを極めていくほど、トウシューズを選ぶ目が育つわけです。

初心者のころ、「とりあえずこれで」という選び方しかできなかったトウシューズは、買った本人の充実感も薄く、また、買われたトウシューズも、「とりあえず」で選ばれたものですから、手入れが未熟な人にそれなりの扱い方や無理な扱い方をされてしまいます。


逆に、熟練者から「私はこのトウシューズがいい!」と選ばれたトウシューズは、選んだ人も選ばれたトウシューズも嬉しいはずです。


話を整理すると、「生涯大切にするならこのトウシューズ!」・・・こう言えるようになるには、「それなりの練習が必要になる」ということです。


また、たとえ初心者と熟練者が結果的に全く同じトウシューズを選んだとしても、本人たちにとって、その充実感や満足感は全然違うわけです。


では次、さらにみなさんにとって身近な「包丁」の話にしましょう。

包丁を買うときの話も、トウシューズと同じです。

100種類の包丁からどれを選べばいいのか、経験がなければきっと見当がつきませんから、初心者の時は、「一番売れているもの」「店のオススメのもの」「デザインが気に入ったもの」などから選ぶかもしれません。


やがて料理を続け、経験が身に付き、包丁を見る目ができてくると、刃渡り・片刃・両刃・刀身・小刃・口金・・・こんな言葉を覚えていき、包丁のデザイン、メーカーなどの好みだけでなく、細かい部分の好みが出てきます。

そして、さらに練習を重ね、多くの経験を積み、いろいろな包丁を使っていくうちに、「私はこれ!」という包丁を自分の意思で選ぶことができるようになります。


経験を重ねた結果、しっかりした「根拠」をもとに包丁を選び、納得して手に入れ、充実感も味わえるようになります。


つまり、包丁の使い方を極めていくほど、「これ!」という好みの包丁を選ぶ目や、状況に合った包丁を選ぶ目が育ち、「一番売れているもの」「店のオススメのもの」「デザインが気に入ったもの」という選び方ではなく、自分の好みで選べるようになるわけです。

初心者のころ、「とりあえずこれ」という選び方しかできなかった包丁は、買った本人の充実感も薄く、また、買われた包丁も、「とりあえず」で選ばれたものですから、手入れが未熟な人に、それなりの扱い方や無理な扱い方をされてしまいます。


逆に、熟練者から「私はこの包丁がいい!」と選ばれた包丁は、選んだ人も選ばれた包丁も嬉しいはずです。


話を整理すると「生涯大切にするならこの包丁!」・・・こう言えるようになるには、「それなりの練習が必要になる」ということです。


また、たとえ初心者と熟練者が結果的に同じ包丁を選んだとしても、選んだ当人たちにとって、その経緯は全く違いますから、本人たちが感じる充実感や満足感は全然違うわけです。


では最後・・・人間関係の話、その中でも「パートナー」の話にしましょう。

上の話から、たとえ同じパートナーを選んだとしても、自分の人生経験によってパートナーと一緒にいる充実感や満足感は全然違うということがわかると思います。

若いころ、「他人の評判がいいから」「友達にすすめられたから」「イケメンだから」「お酒が強いから」「学歴や職歴が一流だから」、こんな感じで選んだパートナーかもしれませんが、年齢を重ね人生経験を積むごとに、人を見る目が鍛えられます。



また、手に入れたいトウシューズや包丁と同じように、手に入れたい人を決めることができても、手に入れるだけの「予算」がなければ実現しません。


人は「欲しいもの」を買うお金を貯めるための努力は苦になりません。
ですから「欲しい人」を手に入れるための努力も惜しくないはずなんです。

しかし、「人」を手に入れるには、お金よりも魅力が重要になりますから、「自分磨き」が必要になるわけです。


◎まとめ

あなたはこれまでに、100人の男性の中から「私はこの人がいい!」と、はっきり言えるだけの「人を見る目」を鍛えてきたでしょうか。


人は人生経験が増えるほど「人を見る目」が養われ、自分の意思でパートナーを選び、充実した人生を送れるようになります。


今後、長く愛される人生を続けるために、社会の仕組みや人の心の仕組みを学び、自分磨きを怠らないでください。



余談:

マスターが好きな「包丁」の条件を簡単に書くと、材質はモリブデンバナジウム、刃渡りは190ミリ、母材の厚みは最大1.8ミリ、切り刃の厚みは0・45ミリ、砥ぎ角は18度、刃幅は47ミリ、ハンドルの立ち角はまな板に対して4度、総重量は160g、ハンドルはPOM樹脂の本通し、口金付き、などです。

もっと細かく書くとキリがないので書きませんが、ここに書いた条件には全て「理由」があり、この条件を満たす包丁が一本あれば、マスターは生涯楽しく仕事をすることができると思います(マスターの包丁はこの条件をほぼ満たしています)。

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