便秘と下痢はどっちが大変か

(読了目安10分)

A子さん:「便秘の方が苦しいよ」

B太君:「いや、下痢の方が苦しいでしょ」

以前こんな会話を聞いたことがあるんです。


便秘も下痢も大変なのはよくわかりますが、どっちが大変か、大きな視点から考えてみたいと思います。



みなさんは「便秘」と「下痢」、強いて言えばどっちで悩みますか?
女性は便秘で悩む人が多く、男性は下痢で悩む人が多いと聞いたことがあります。
たしかにマスターが知る範囲でもそんな印象を受けます。


ということで、今回は、

「週に1回しか出ない便秘の女性」

「1日7回以上の下痢の男性」


どっちが大変なのか、「知恵」をベースにして、客観的に考えてみましょう。


判断の条件は、便秘も下痢も慢性的な症状の場合で、一応両者とも、悩みながらも日常生活を送っているという状態です。


もちろん両方苦しいと思います。
マスターも両方体験していますしね。
しかしよく考えれば、より大変な方はどっちか見えてきます。



さて、慢性の便秘と慢性の下痢、どっちが大変でしょうか。


まず結論から書きますね。


・・・


答えは・・・



・・・


・・・



慢性の下痢です。


その理由を以下に箇条書きにします。



◎排便回数が49倍


1週間に1回のトイレと、1日で7回のトイレでは、排便回数は49倍違います。
排便を49回するということは、排便に伴う体力の消耗はトータルで下痢の方が多いと思われます。


◎外出先のトイレの心配がある


下痢は、いつ出てしまうか心配ですから、通勤や通学、移動の途中のトイレのチェックが必要になります。
30分の外出でも不安になりますし、外出時の対策として、着替えやティッシュを持つ人もいます。
最悪、「野外トイレ」の心配があり、不安です。


◎トイレを使う時間が長い


便秘の人も何度もトイレに入っては「出ない」と落ち込んだり、一回のトイレの時間がかなり長くなることもありますが、あえてわかりやすく表現します。
仮に、トイレの1回の平均使用時間が、便秘系の人が60分、下痢系の人が10分だとすると、便秘系の人は7日で60分、下痢系の人は7日で490分必要になり、その差は430分(約7時間)にもなります。


◎不安から解放されない


下痢は、どこにいても、「出るかも」という不安がつきまとい、落ち着いていられません。



◎体力の消耗が激しい


トイレに入っている間は痛みとの戦いになる場合がほとんどです。
1回10分であっても、7回目のトイレが終わった後には体力の消耗は激しくなります。


◎水道代がかかる

下痢系の人は、便秘系の人と比べると、49倍の水道代がかかります。




◎トイレットペーパー代がかかる

下痢系の人は49倍のトイレットペーパー代かというとそうではありません。
出るものがほぼ液体ですから、ただでさえたくさん使います。
便秘系の人と比べると、100倍以上のトイレットペーパー代を使います。


◎電気代がかかる


トイレの照明を使う時間も約7時間長くなります。


◎何度も痛い思いをする

排便痛だけにしぼって書けば、便秘は7日に1回、下痢は7日で49回、痛い思いをします。




◎他人に迷惑をかけやすい


下痢の人は1日に1時間以上トイレを占有してしまうので、共同生活の場合や屋外など、トイレを待つ人が出てきてしまいます。



◎衣類を汚す


間に合わないと衣類を汚しますから、その精神的ストレスや洗濯などのコストもかかります。
女性用のナプキンなんかを用意することもあります。


◎便器を汚す


下痢で便器を汚すことはよくあります。
それを掃除するための時間、トイレットペーパー、水などのコストがかかります。




◎物事に集中できない


トイレのタイミングが最優先の一日になってしまい、仕事にしても勉強にしても、集中できなくなります。





◎対応が難しい


下痢が激しい場合は、脱水症状を防ぐために、水を飲むだけでなく、体液に近い液体をとる必要があったり、場合によっては点滴を打ったりすることになります。
また、便秘は「浣腸」を使えばその場で対応できることも多くありますが、下痢は、スパッと1分で止めることはできません。
マスターは、下痢がすぐに硬い便になる浣腸があったら便利だと思うことがあります。
下痢が止まると気分的にも肉体的にも回復しますからね。


◎マスターの難病


上に書いたことは、マスターの体験がベースになっています。
実はこのテーマを書こうと思ったのは、以前、久しぶりにけっこうお腹が痛かったからなんです。
マスターの難病はお腹が痛くて、ひどいときは下血があり、便器内が真っ赤になったりすることもあります。
そんな病気なので、マスターは過去、1日7回以上の下痢を10年間ぐらい体験しています。
1日10回以上のトイレが数年間続きましたが、夏なんか、トイレから出るともうフラフラです。
痛みに耐えるときに筋肉を使うので、筋肉痛にもなるんです。


先日の痛みを感じながら、20代のころの会話を思い出しました・・・

マスター 「下痢なんてもうイヤ・・・同じ痛みなら便秘の方がまだいいよな」

周囲の人 「出るんだからまだマシでしょ、便秘だって大変だよ」



はじめにも書いたように、痛みというものはいつも「主観」ですから、便秘と下痢、どっちが痛いとも言えないんですが、あくまでも同じ痛みなら、下痢の方が大変だとマスターは思っています。


みなさんは、下痢で苦しんでいる男性に「出るんだからまだマシよ、便秘だって大変なのよ」なんて言うのはやめておきましょう。
下痢の人はお腹が痛くてトイレに行くのに、さらに心も痛くなってしまいます。
心の痛みはトイレではどうしようもありません。


便秘系、下痢系・・・お互いに自分の方が大変だと思いがちですが、相手の苦痛を理解できたら「愛」です。
もちろん下痢の人も、上記の本質は忘れず、「便秘の方がまだマシ」なんて言わないようにしてください。


◎便秘・下痢の解消法


医学的なものはいくらでも検索できるでしょうから、マスターは主に心の問題から、便秘や下痢について書いてみます。

まず「便秘」についてですが、出ないことを気にすると、さらに出なくなって悪循環が始まります。
ストレスで生理が不規則になるように、やはりストレスがあると便秘になるかもしれません。
また、あなたがよく噛んで食べ、かつ消化能力が高い消化器を持っているなら、排泄物の量が少ないはずですから、排便数は少ない傾向かもしれません。
たとえば、流動食だけで生活すると、3~4日に一回ぐらいしかトイレに行かなくなりますからね。
ですから、単に「出ない」というだけなら大きな問題ではないと思います。
問題は痛みですよね、痛みを伴うと辛いです。


お腹がパンパンに張ってしまうほどのあきらかな便秘になってしまったら、思い切って浣腸にしましょう。
浣腸は、やり方さえ間違わなければすぐに効きますから、とても安心です。
浣腸にもいろいろな種類がありますが、有名なイチジク浣腸など、滑りのいいグリセリンが入ったものがいいと思います。
あらかじめ、お尻の穴にハンドクリームでも塗ってからやれば効果アップです。
高価な浣腸(浣腸セット)は商業用のバイアスが強くかかっているので、マスターはオススメしません。
安くて効果があるものはたくさんあるはずですからね。
(お腹がパンパンになる原因には便秘以外にもありますから調べてくださいね)


世の中の流れを見ると、「便秘は身体に悪いからすぐに解消しましょう!」という風潮があるように感じますが、
痛みを伴わないなら、3日間ぐらいの便秘でうろたえることはないと思います。
「宿便」「毒素」なんていう言葉を気にするほど、ストレスがたまって悪循環です。
妻を見ている限り、5日ぐらい出なくても元気に働いています。
歳のわりに肌もきれいですし、吹き出物もないのは、子育てと店の経営で忙しく、宿便とか毒素という言葉を気にするヒマがないからかもしれません。


たとえば3~4日程度の便秘で悩んでいる人なら、痛みが出てくるまで様子を見ていいと思います。
一週間出ず、痛みが強くなってくるなら、ネットで検索し、安くて有効な解消法を見つけてください。
いずれにしても、マスターの経験上、目の前の便秘に対する最終兵器は「浣腸」です。


便秘の人は、毎日何度もトイレに行かないですむことによる長所が、便秘の短所を充分に補っているかもしれないという思考も持ってみてください。
新しい世界が広がるかもしれません。


そもそも10年、20年と慢性的な便秘気味の人は、結局それでも20年は大丈夫なんです。
20年分の便が全部溜まるわけではないんです。
便秘だからといって過度に恐れることはありません。
冷静に考えてみたら、「便秘は怖い」という宣伝文句が頭から離れないだけなのかもしれません。
将来、大人の思考を身につけ、精神的に安定することで、極端な便秘は解消するはずです。
情報に振り回されて不安になり、一生便秘のままでいさせられる・・・
こんなことにならないように、まずは大人の思考を身につけてくださいね。


<「宿便」てあるの?>

宿便があるかどうかは、「宿便」の定義によります。
マスターは、はっきりとは表現しませんが、みなさんが恐れるような「宿便」はないと思っています。

マスターはどちらかと言うと、

「もし宿便があったら、栄養や水分の吸収ができなくなって、痩せてしまいます」

という意見です。



<参考までに>

便秘の痛みの原因として、「大腸内に気体が溜まる」というものがあります。
マスターの経験上、腸内のガスの発生が原因の痛みの他に、空気を飲み込むと、お腹が張ります。
空気を飲み込んでしまう症状としては、以下が挙げられます。

・ストレスが原因の「空気嚥下症」


・鼻炎が原因の「後鼻漏」 


この2つ、腹部膨満感で悩んでいる人はぜひ検索してみてください。
勉強する価値はあります。


問題は慢性の「下痢」ですよね。
マスターは歩くと漏れてしまうような激しい下痢を何年間か体験していますから、下痢はキライです。
まずはストレスをかかえない生き方をすることをオススメします。
下痢を止めるための薬も大切ですが、一時しのぎではなく、心を安定させるようにしてください。
心を安定させるというのは、いつもマスターが書いているように、人の心と社会の仕組みを知り、大人の思考を身につけるということです。


もちろんすぐに大人の思考にはなれませんよね・・・
安静と薬、そして外出時はやっぱりナプキンでしょうかね・・・
極端に下痢の人は、大人用オムツかもしれません。


マスターは20代のころ、夜用ナプキンとかオリモノシートを使い分けていた時期がありました。
大変だと思いますが、いろいろ試していくうちにいい対策方法が見つかるはずです。


それから、周囲の人に「下痢症」であることを理解してもらうことも大切です。
周囲に相談し、理解を得たとたん、安心して治ったりすることもありえます。
もちろん周囲の人に、この投稿を読んでもらっても、下痢に対する理解が深まるかもしれません。


食べ物や薬なんかは、便秘の時と同様、ネットで検索し、安くて有効だと思われるものを見つけてください。
それから、下痢は便秘と比べて命に関わることも多いので、病院に行くことも大切です(便秘の人も我慢のし過ぎは禁物です)。



◎まとめ


結論は、「下痢の方が大変だと思います」、となります。
マスターは、便秘や下痢については、精神的なものや自律神経のコンディションも大きく関わっていると思っています。
ですから、心の問題で起こる場合、心を安定させることで改善されると思います。
ストレスを発散する生き方ではなく、ためない生き方を実践してください。


また、マスターのように消化器系の難病になってしまった人でも、できる限り前向きな考えで生きていってほしいと思っています。

・・・

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