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歳を重ねる、ということ。

読書をしていると、ふとした瞬間に「あぁ、そういうことか」と長年の疑問や問いに、自分なりの答えを見出せる瞬間がある。


若い頃の、痛み、悲しみ、切なさなど。
傷口はちゃんと見えるのに、あの頃の記憶というのは何故、あんなにもボヤけて見えるのだろう…?

そんなことを思ったこと、みなさんにはありませんか?

私は結構、よく思います。

言われて胸がちくりとした言葉。
消えてしまいたいとさえ思った言葉。
それらはたしかに存在するのに、じゃあ、それに関する記憶はどうだろう。全てがボヤけて、曖昧になっているように感じる…

ある本を読んでいて、歳をとるというのは、そういうことなのだということに妙に納得をしてしまいました。
記憶が曖昧になるからこそ、自分に対しても、周りの人たちに対しても、多少の失敗なら寛容になれるし、気持ちを察したり、気遣ったりもできる。嫌なことや辛いことを忘れることができるから、優しくなれる。


失敗も、嫌な思い出も、決して消えるものではない。
でも、細かい部分をいつまでも覚えていられるわけでもない。

チクリと痛む傷を抱えながらも、細部を忘れていける生き物だからこそ。
時間が経てば、その傷は、優しさに変わるのだと思う。




自分のことも、
周りの人たちのことも、
優しい気持ちを持って生きていく。

辛いことも、
悲しいことも、
いまを過ぎれば、優しさに変わる。

それが、歳を重ねるということ。

どんな人にも、優しさを振りまけるような歳の重ね方をしていけたらいいな…なんて、そんなことを思えた1日でした。

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