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もっと知りたい、生理のこと。第三回目「PMS、産婦人科のかかり方」

ライターの河合桃子さんの特別コラム3回目。

「ココロミタス」は、生理にまつわることの1つとして、PMSそして婦人科のかかり方についても取り上げています。

そこで、今回は、PMSと産婦人科のかかり方について寄稿いただきました。

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11月6日に放送されたNHKの「ジェンダーサイエンス」の“月経 苦しみとタブーの真実”では、タレントのYOUさんが「女性って生理前も含めると月に3週間くらいは何かしら不調だったりするのよね…」と仰っていました。「まさに!」と共感した方も多かったのではないでしょうか。「咲江レディスクリニック」の丹羽咲江院長が生理前の不調の総称“PMS(月経前症候群)”について解説します。

●PMSの症状は人により様々、なんと200種以上と言われています

そもそもPMSってなんでしょうか? 丹羽先生は大きく分けて心の不調と体の不調の2種類があると言います。
「とくに多い症状は、1位がイライラ、2位が眠い、3位が肌荒れ、4位が下腹部痛、5位が憂鬱になる、6位が怒りっぽくなる、7位が頭痛、8位が疲れやすい、9位が胸が張る、10位が浮腫ですが、これ以外も200種近くあると言われています。しかも同じ人でもその月により不調が違う場合も。もちろん、これら心と体の不調をまったく感じないという方もいますが、様々な年代の女性の70%くらいが何かしらの不調を感じているのです」

PMSがとくに辛いのは“自分で自分の精神的なコントロールができない点”だという方も多いようです。

「すごく怒りっぽくなったり、いけないと思いつつ旦那さんに強く当たってしまうコントロール不能な感情の起伏に自己嫌悪に陥る女性もいます。例えば生理が終わる頃に彼氏に“晩御飯はカレーにしない?”と聞かれた時は“いいね、イエイ!”って反応をするのに、生理前なんかに同じことを聞かれると“なんでカレーなの、もっと美味しいもの食べさせて!”と怒り出す、とかですね(笑)。女性っていうのは月経周期の前後ではまるで別人かのように感受性が変わってしまうこともあり、それは異常なことでもなく、よくあることなのです」

●PMSはどこまで我慢すればいい? PMSが辛い時の婦人科受診の基準とは

実は昨今ではPMSの治療を希望し受診するケースも増えたそうです。
「やはり女性の社会進出が進んだことで職場の同僚や上司と良好な人間関係が築けなくなることに悩み、PMSの治療を希望する女性は増えています。自分のイライラや攻撃性をコントロールできない、その怒りを相手にぶつけてしまい自己嫌悪に陥ってしまうなどを訴える女性は多いのです」

丹羽先生に“PMSの受診の基準は?”と問うと“PMSは人によりその程度は違うもの。基準なんてありません”と言います。
「PMSを我慢する理由などないし、医師がPMSの症状を緩和するために治療を行わない理由もどこにもありません。自分を責めてしまったり、例えば会社を休まなければならないくらい辛かったり、とにかく日常生活に影響がある場合はどんな小さなことでも相談していただきたいですね」

“誰かにこの辛さを知ってもらうこと”はPMSを緩和するひとつの手段。自分ひとりで抱え込まず、産婦人科やレディースクリニックという存在は全ての女性の大きな味方でもあるのです。

▶取材協力

丹羽咲江先生(咲江レディスクリニック)

https://www.sakieladiesclinic.com/  

ライター:河合桃子
@momo19773
”フリーライター歴20年以上、主に男性週刊誌を主戦場に“女性の性”を追いかけ記事執筆やグラビア作りに関わってきました。こちらでは小学生の男児女児を育てるシングルマザー“マン”として女性を元気にするコンテンツをお届けしたいです”
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