因果はめぐる 石原慎太郎と小池百合子

 浜渦武生という人物がいる。石原慎太郎元東京都知事の右腕で、副知事として豊洲の土地購入のため東京ガスと交渉し、まもなく東京都議会の「百条委員会」で証人として呼ばれる人物である。

 因果はめぐる。その浜渦は関西大学の学生のころ兵庫県芦屋市の小池百合子の実家の別棟に住んでいた。百合子は甲南女子中学に通っていた。百合子の父親小池勇二郎は貿易商だったが、政治が好きで石原慎太郎が結成した「日本の新しい世代の会」の関西でのリーダーとして活躍していた。

 このころ石原—小池—浜渦といういま話題の人物が1本の糸でつながっていたのである。この若い世代の会にはのちに首相になる細川護煕も加わっている。小池は細川が結成した「日本新党」から出馬、政界入りしたのである。

 石原の右腕といわれた浜渦は石原や其の後ろ盾のような存在だった都議会自民党のドン、内田茂とたもとをわかち、昔のよしみかいま小池のもとへ出入りしているといわれている。その浜渦は、一時、いま焦点の人、鴻池祥肇代議士の公設秘書をつとめたことがある。

 このようなつながりを見てくると、石原—小池が親しかったころもあるのではないか、などと考えたくもなる。石原が小池を評して言った「厚化粧の大年増」という発言は大昔の娘時代から知っている親しさの表れだったのかもしれない。

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