歌うまくなりたい!!(3)
歌にもっと表情が欲しい!
「なかなか上手に歌ってはいますが、もう少し歌に表情が欲しいですね…」。このコメントもすごくたくさんの人に書いた覚えがある。多くの場合「語り」の部分が全くない「歌いっぱなし」の人のことを評価したものだと思います。よく言われますよね。「歌は語るように。語りは歌うように」と。でも、これがなかなか難しい。しかしこれをマスターするにもやはり自分の「耳」を鍛えるしかないと思います。
例えば、「課題曲」が決まっている場合は、まずその模範歌手の歌を、歌詞の1行単位でじっくりほぐすように、聴き取って下さい。「ああ、ここが語りと言う部分なのか!?」と言うように自分でよくよく聴いて見つけ出すのです。そして自分の歌った部分と、オリジナル歌手が歌った部分を1行程度のフレーズ単位でじっくり聴き比べるのです。もし、自分の耳に自信が無い場合は、歌の上手いお友達などに頼んで、一緒に聴きながら指摘してもらいましょう。先生について習っている方も、繰り返して指摘できる録音レッスンをおすすめします。
とにかく歌って、録音して、そして聴いて聴いてチェックして…。どこがおかしいか?、どこがお気に入りか、カッコいいかなど自分でお客になったつもりで聴くことが大切です。そして一つのヒントですが、「ポップス」を歌っている人が「演歌」や「歌謡曲」の語りを良く聞いて取り入れても新鮮な語りが出来ると思います。いろんな作品を良く聴いて、「この作品のこの歌い方をパクってやろう!」これはすごく効果的だと思います。例えば、石川さゆりさんの「天城越え」のサビ前の語りっぽい部分を練習して、バラードの楽曲に活かすとか、鈴木雅之さんのヒット曲の中から演歌に活かせそうなフレーズを見つけて、その歌い方に応用するとか。
そうして幅広く音楽を良く聴いて自分の体の中に入れ、まさに主役を演じる役者のセリフのように歌に表情を付ける工夫をしてほしいと思います。
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