とっておきの唄

とっておきの唄を聴きたくなるときは、心が弱ってるときだ。
眠り歌のように寝る前に聴きながらよく寝落ちしていた。心にハマると一曲をエンドレスで聴くことはよくあるけど、この曲は特別。何度も何度も繰り返し聴いた。

やさしくて、飾らないよくある日常があって、暖かくてでも力強い藤くんの声と言葉が包み込んでくれる。
ゆっくりでいい…

本音が話せて、心から笑って、泣ける。そんな相手は多くはいない。本当の意味で全てを曝け出せる相手はいないかもしれない。それでも、心配してくれたり、気にかけてくれたり、少し思い出してくれるだけでもいい、そんな相手がいてくれたらとても嬉しい。

つい強がったり、大丈夫だと言ってしまうけど、「誰か助けて」と心が叫んでるときもあるし、不安や孤独に押し潰されそうになるときだってある。でも、声に出さないと伝わらないし、気づいてもらえない。そんなことはわかってるんだけど、それを言葉に出すことはそう簡単なことではない。
そんな時に聴く歌があって、欲しい言葉をくれて、安心させてくれて、心をそっと暖めてくれる。そんな曲があるだけで、ちょっと救われる。

どこかへ連れ出して。
誰もいない、地図にもない、そんな場所へ。
逃げ道ではなく、嫌なこともつらいことも全部忘れて、どこかへ置いといて、少し休むための場所へ。
この曲を聴いてる間はそれが叶う。
そして、ちょっとホッとする。ギュッとなった心が少し緩む。そんな感覚になる。

弱い自分も、カッコ悪い自分も、情けない自分も受け入れてくれるこの曲が大好き。


とっておきの唄/BUMP OF CHICKEN

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