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子どもを残していく不安を和らげるための心のケアと行動

お子さんがいながらガンなど長期治療が必要な病気に罹るというのは、想像よりも苦しく不安が付きまといます。
「子どもたちの成長を見届けられないかもしれない」、「何ができるのだろうか」、「自分のせいで子どもが将来○○になるのでは・・・」というような思いが、日々の中で心のどこかに常にあるのでは・・と思います。

ではどうでればよいのでしょうか・・。

1. 「いま」に集中する

最初に考えるべきは、今の瞬間をどう過ごすかです。「いま」だけに集中をするのです。悩んでいる時、人は過去の中で生きていると言われるほど「いま」には心が向かないのです。

でもお子さんとと過ごす時間は、一日一日がかけがえのないものですよね。本当に何気ない毎日の中で彼らは成長していきます。時に反抗的なことも言うかもしれませんが、それも立派な成長の証。
だから家で一緒に過ごす時間の中で、べたッとくっついてきたり、なんてことない一言二言を交わす言葉でお子さんはあなたからの愛を感じ、安心感とパワーを得ているのです。

「いま」できることは、なんだと思いますか?

まずはそこから考えてみるのはどうでしょうか。
正解はありません。あなたが思うお子さんに「いま」できることを一つずつ考えてみましょう。その小さな積み重ねがお子さんの心の土台となっていくと同時に、あなたの心にも穏やかさが生まれ、お子さんの将来への不安が少しずつ和らいでいくことに繋がっていきます。


2. サポートを受け入れることも「いま」できることの一つ

一人で全てを抱え込むのはとても難しいことです。
病気の治療や育児の負担は、想像以上に大きなもの。だから周囲のサポートを積極的に受け入れてみるのはどうでしょうか。
家族や友人だけでなく、医療スタッフや専門家に相談することです。

*どこに相談をしていいのかわからない時は、受診している病院のソーシャルワーカーさんのところに行ってみてくださいね。予約制のこともありますので、一度主治医に確認してみるとスムーズかと思います。


「自分が全てをやらなければ」というプレッシャーから少し解放され、周りの力を借りながら過ごすことも、お子さんにとって安心感につながります。あなたの不安が少しでも和らぐことが、家族全体の安心と安定につながっていきますよ。


3. 将来に向けて

「いま」に集中することができたら、次に考えるべきは将来のことです。未来に対して不安を抱くのは自然なことですが、可能な限りその不安を軽減するための具体的な行動を起こすことが大切です。

これには正解はないのです。
あなたはどんなことに不安を感じていますか?そのために出来ることを、一つずつメモとして書き出してみましょう。

文字として書くのはツラいこともあるかもしれません。
その時は、書ける部分から取り組んでいけばいいのです。

一度にすべてを考えて行動して行く必要はありませんので、あなたの心と身体の体調や、治療のスケジュールなどもみながら一つずつやっていきましょう。

 まとめ

病気と向き合いながらお子さんの成長を見守ることは、苦しみも伴う試練のように感じるかもしれません。しかし、「いま」できることを大切にすることが、将来の不安を少しでも和らげる助けになります。

未来に向けてできる準備を少しずつ進めることで、不安な気持ちを整理し、安心感を得られることもあるかと思います。

あなたの存在と愛情すべてが今もこれからも、お子さんにとって最も大きな支えとなっていきます。
そしてどうか、お子さんのことを大切に想うのと同じように、ご自身の心も大切に扱ってくださいね。あなたの心にパワーが戻ることがお子さんの心の安定にもつながりますから。

無理をせず周りの力を活用しながら、過ごしていきましょうね。


患者さんとご家族が心穏やかになる かかりつけカウンセラー
岡田聡子

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