「幸せ」への近道=「やればできる」
去る、3月20日は「国際幸福デー」でした。
そして国連はその日に合わせて「世界幸福度ランキング」を毎年、公表しています。
私たちが住む日本は、昨年(2019年)が58位であったのに対し、今年は順位を下げて62位とのこと。
由々しきこと…ですよね。
これに関連し、以下の記事にさらに詳細が書かれていました。
その中で、こんな一節がありました。
生活を自分で管理できる機会が与えられて初めて、人は幸せを感じることができる。所得が低くても、自分で自分の生活を管理できる道があれば、やはり幸せだと思えるのです。自分の行動を自分で決めるという自由度についても満足度を上げる要因になっています。
・自分で自分の生活を管理する
・自分の行動を自分で決める
所得の高低よりも自分の人生における「コントロール感」の方が、人生における幸福感や満足度に影響しているとありました。
これを見て、考えたことがあります。
以前も記事にしたことがあったのですが、私が関わっている教育の現場においては「管理」という視点が強いように思います。
子供たち、生徒たちに考えさせて自分たちで決めさせるというよりも、教員側が「管理」のためにルールを作り、それを「教育」という名のもとに強制する。そういった現実が少なくないように思います。
つまり子供の側、生徒の側にはコントロール感がないと言えるわけです。
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さて、話は変わりまして、また先日はこういったニュースも目にしました。
昨年の自殺者数が確定し、全体の数としては減少しているものの、若年層の自殺者数は顕著に増えている状態であると。
もちろんそこにはいじめの問題や健康上の問題、生活環境の問題等、複数の要因が背景にあると思います。
しかし同時に、先にあげた子供たちが「コントロール感を感じられてない」現状も、少なからず関係しているんじゃないかなと思います。
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そもそもこの「コントロール感」というのは、ストレス研究においても重要な要素と言われています。
たとえ自分にとって不都合な環境、ストレスフルな環境であっても、「なんとかなる」「きっと対処できるだろう」といったコントロール感を有していると、ストレスから受ける影響が小さくなる、つまりはストレスに強くなると言われています。
そしてこのコントロール感は自己効力感とも関連します。
自己効力感を高める方法はA・バンデューラによって整理されていますが、その中からいくつかをご紹介すると
1)自分自身で目標などを達成し、成功経験を得る
2)自分に近い他者が目標などを達成し、成功経験を得る様子を観察する
3)「自分ならできる」「あなたなら大丈夫」と、自分にスキルや能力があること
を、自分自身で、あるいは周囲から言語的に説明、説得される
といったものがあります。
簡単に言い換えると
・自分自身で成功体験を積み重ねる
・まわりでうまくいっている人を見る
・言葉で「やればできる」と言い聞かせる
ということですね。
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数ヶ月前、私はこんな記事をnoteにしました。
これはまさに、上記の「3)「自分ならできる」「あなたなら大丈夫」と、自分にスキルや能力があることを、自分自身で、あるいは周囲から言語的に説明、説得される」に当たります。
つまり「やればできる」と言ってあげるということです。
大人になってしまうと、たとえ「やればできる、大丈夫」と言われても他にも色々と考えてしまい、なかなか行動に移せないことがあるかと思います。
ですがせめて子供には「やればできる」を言い続けてあげたいな、と改めて思いました。
そしてそれが長い目で見れば、日本における「幸福感」の向上、そしてひいては自殺者数の低減に繋がったらいいなと思います。
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