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中井先生の言ってることがわかったのは、自分で勉強を始めて、後で振り返って、これはこういうことだったのか・・・

一般社団法人オープンダイアローグ・アプローチ研究会FLAT理事コッシーです。

2024年4月9日オープンダイアローグカレッジ第一回、精神科医斎藤環さんと植村太郎さんの回が終了しました。精神科医お二人のお話は、とても濃く柔らかいものだった・・・という印象です。

専門用語「ポリクリ」(医学部の学生が5、6年時に各診療科を回ること)や
中井さんは戦略的側面も持っていたのでは?という話から、を「クラウセヴィッツ」(軍事学者/ 戦争論著者)という人名など、専門性の背景にある様々なものに触れさせてもらうような時間でした。

お話の中で、質問に応答していただいたり、専門家以外の人にはわかりにくいだろうと言葉を加えていただいたり、運営側もチャット対応を試みたりしたものの、十分ではなかったかもしれません。

本当にどれだけ学ばれて、どれだけの経験を重ねられてきたんだろう・・・

アーカイブ配信に合わせて「(知らなかったかも、わからなかったかもしれない)用語一覧」を作成しましたが、今まで知らなかったことに出会う楽しみの素としてお楽しみいただければ、、、と思います。

#中井久夫さん#精神分析#家族療法#関連書籍#オープンダイアローグ#フィンランド#精神疾患#捉え方#社会ネットワーク#名言警句などなど
多様な領域に触れ、引用され言及された今回のお話は、何度も繰り返し視聴すればするほど、学びも気づきもある内容で、まさに噛めば噛むほど味わえる!と思います。

時間をかけて、ゆっくりわかる豊かさ

タイトルは中井先生とは上司と部下という関係性にもあった植村太郎さんのお話から引用させていただいたものです。

 中井先生の言ってることがわかったのは研修が終わって、自分なりに家族療法の勉強を始めた後で振り返って、中井先生の言ってたこと、本に書いてあることを見直して、「あっ、これはこういうことだったのか」っていう風に思うことがあったんですよ。

オープンダイアローグ・カレッジ2024前期 第一回(4月9日)植村太郎さんの語りから

この後、お話は中井先生の「実験精神」と家族療法の治療的ダブルバインドがつながったエピソードに続くのですが、「後からわかる」って学びが身体化されるような、実感を伴って大切なものが楔として打ちこまれるような体験
わからなかった、どこか呑み込めないような、不確実な時間に耐えたからこその「そういうことか!」というわかる体験の醍醐味があるような気がします。

私自身もつい最近、5年越しに「ああ、そういうことだったのか・・・」と自分の大切にしたいことが自分自身と真につながるような経験をしました。
それは安易にわかったつもりにならない、という対話精神も思い出させてく
れるような、深い深いじんわりした、私にはわかっているという豊かな体験でした。

第一回の講義は終了しましたが、今からでもお申し込みいただいた方にはアーカイブをお送りします。斎藤環さん、植村太郎さんの紡がれた世界をぜひご視聴いただきたいです!

時空を超えて、中井久夫さんとオープンダイアローグが重なるようなつながるようなお話を聞かせていただいたのですが、終了して湧いてきた問いは

もし、ヤーコ・セイックラとトム・アーンキルと中井久夫が「会話・協働・ナラティブ(金剛出版)」に記録されているような、一同に会する機会があったとしたら、どんな話をしたんだろうか・・・・

最後に太郎さんから投げかけられた「謎」にモヤモヤしつつ、また皆さんと話せる機会があるといいなあ・・・などと思っています。

オープンダイアローグ・カレッジは半年間かけて、ゆっくり、じっくり、行きつ戻りつ学べます


リアルタイムで参加できるコースです。当日参加できなくてもアーカイブ配信もあります。加えて実践練習会(オープンダイアローグが体験できる)や交流会への参加もできます。

アーカイブ視聴のみのコースです。

次回は 5月7日「内的ダイアローグとしてのPTMFの問い:オープンダイアローグの哲学との関連から(白木孝二さん)」です。
PTMFって聞いたことがない!という方でも大丈夫です!
私もこの企画前は知らなかったので、事前にまた予習記事書きます!

ぜひぜひ、ご一緒に「わからない」からの「AHA~」を楽しみましょう!


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