【企業分析】7184 富山第一銀行 2024/4Q

※本記事は、2024/7/3時点の情報を元に作成しております。


①事業概要

■四季報オンライン
https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/7184
■概要
富山県の地銀県内2番手。井村さんが保有していることでも有名な銘柄。
本業の業績も伸長しているが、それ以上に有価証券の含み益が直近で急増。これを受け今期業績予想が前年比2倍。

②企業分析

■ビッグチェンジ
・金利正常化。ただし、銀行業では直近債権含み損。その後、借り換えなどを通じ長期的に貸出利回りの平均が上がり収益が向上する。また、インフレ期になったため、名目GDP増加に合わせて、貸出額の額面も増えるため収益にプラス(+金利上昇、+インフレ、な感じ)。
■株価パターン
・評価不足
→業績2倍予想であるが、株価はそれを完全に折り込んでいない。そのため、予想PERも競合比半分程度。
■業績折り込み
・今期会社予想の当期純利益は、前年比+127%増の120億(EPS:188.55)。そのため、予想PER7倍程度。これを競合程度までPER押しあがるかというといくつか懸念あり。
①利回りでは競合比同じ程度。今期業績2倍になっているが、株主還元は変化していない。そのため、バリュー株である銀行株としては魅力として変わっていない評価を受けている可能性。これは、バーゼル対応のための自己資金積み増しで使用するためで、来期は株主還元に回すコメントはある。
②業績が今後継続するかの懸念。今期業績は含み益が大きくなった有価証券を実現益にすることで行われる。この含み益は数年分この業績を続けるだけはあるが、来期以降どの程度実現益とするかは経営方針として示されていない。そのため、MAX折り込み、来期からその分株主還元も強化されるとなれば大きく折り込めるが、実際どこまで市場が折込かは不透明。
■PER比較(直近1年PER、競合比較)
・同じ県の富山銀行や他地銀と比べてもPER半分程度。
■リスク
・今期業績については、有価証券を実現益にすることの調整で実現できるため不安視なし。問題は来期以降。
■市況環境(市場の成長性など)
・金利上昇、インフレとも中長期でプラス。

③目標株価

■本源的価値(DCFベース)
・シナリオ:今期と同程度の業績を今後も達成し続ける
・目標株価(長期):1661円
・成長率:今期→127%、来期以降→8%
・WACC:8%

④所感

投資検討
バリュー銘柄で底堅くはある銘柄な印象。そのため、株価がチャート上押し目に来ているタイミング拾い、持ち続ければプラスに持っていけるのではないか。


※本内容は、あくまでも1個人としての予想になります。投資にはリスクがあり、実際の投資においては自己責任でお願いします。自己責任で行った投資において損失が発生したとしても、こちらでは一切責任は取れませんので予めご了承ください。

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