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【U149 第2話】感想:個性の称揚の前に

アイドルマスターは本数はそこまで多くはないが、シリーズとして長年アニメ化され続けてきた。基本的に作品ごとに描かれるアイドルたちが異なっているが、作品ごとにテーマも異なっている。 『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』(以下『U149』)でも、ただ地続きにアイドルを紹介していくのではなく、作品単位で以前のアニメと差別化している。内容自体は過去のアニメを視聴していなくとも、『U149』単品で見れる話の作りになっているが、過去の作品を知っていた方がより深みが感じられる

『灰羽連盟』感想:「壁」による呪縛と「鳥」による祝福について

牧歌的な暮らしの雰囲気がありつつも、どこか穏やかに終わりに近づいているかのような終末的な雰囲気が漂う世界観。灰羽たちは廃棄された寄宿舎や工場に居を構え、街は「壁」に囲まれている。ヒトも含めてこの「壁」の外に出ることはできない。そんな閉じた世界にラッカは生まれ落ちる。右も左もわからないラッカはとても親切な――だが、煙草は手放せない――レキやオールドホームの面々に迎え入れられる。そして、ラッカはこの世界で「鳥」に教えられ、赦され、また彼女自身が「壁」を超えて行く「鳥」になっていく

【ぼっち・ざ・ろっく!】私の尊厳を探して

後藤ひとり(以下、ぼっちちゃん)は学校というコミュニティで友達を作れず、一人で過ごしてきた子だった。アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』は、そんなぼっちちゃんが「結束バンド」に参加することになり、そこで彼女に”朝が降る”までの過程を描いた作品になる。 この”朝が降る”というワードはアルバム『結束バンド』の最終曲に置かれた――ぼっちちゃんがカバーする――『転がる岩、君に朝が降る』にちなんでいる。またアニメ最終話の題名や脚本も”朝が降る”終わり方を示唆している。しかし、この”朝が降る

北沢志保という神話とアイマスの語らい

注意:ネタバレというほどではないが、触れている作品 ・『オペラセリア・煌輝座』(ドラマCD) ・『アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 2』(漫画) ・『ミリシタ メインコミュ78話(絵本)』(ゲーム内コミュ) ・『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』(映画) ・『シャニマス 【鱗・鱗・謹・賀】幽谷霧子』(ゲーム内コミュ) 2年と半年ほど前からアイドルマスターというコンテンツにお世話になっている。情動的に惹きつけられる