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シャニマス

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シャニマス:記事
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記事一覧

【明るい部屋】カメラ・ルシダの立ち位置に――デュシャンの《遺作》になぞらえて

『明るい部屋』という題名、バルトの同名作品の表紙を連想させるキービジュアルの色味、最終章題名がフランス語であること。これらのことから、このコミュはロラン・バルトの著作『明るい部屋―写真についての覚書』を下敷き、あるいはオマージュ等をしているコミュであることが予想される。しかし、このコミュの中で写真は一切現れてこない。代わりに最終章で「La chambre libre」と呼ばれる、時空を超えて”在る”ように感じられる部屋が現れ、なんか良い雰囲気になってコミュは終わる。一体全体何

「樋口円香」を見る――人に添って

円香についての人物考察記事になります。円香の人物像の考察は、コミュ(文字や演出)に添って行われることが通例ですが、ここでは現実の人間に対しての見方を補助線にして円香を見ていきます。そのため、厳密には円香の考察というより、筆者の中にいる「ひとりひとり」の円香についての考察になります。その点ご了承ください。 また最後に「アイマスMOIW2023」の【ラ♥︎ブ♥︎リ♥︎】について思うところを述べます。ぶっちゃけこの記事を書く気になったのは円香の【ラ♥︎ブ♥︎リ♥︎】のせいです。

【線たちの12月】見えるもの、見えないもの、聞こえるもの、聞こえないもの

ほんとじゃん?ほんとに見えたら ――――浅倉 透 初見の印象は、線は人と人の間を結ぶもの、円は人と人を含むものであり、私たちはペンを持つのは、自然とそれを求めてしまうから、という風に感じた。 『線たちの12月』は多くの線たち――人と人の間にあるもの――を描くことにより、多様な、人と人の間で起こりうること、起こっていることに言及した作品だと思う。そこには透ちゃんの言う「ほんとじゃん?ほんとに見えたら」が幾重にも発生しており、人と人の間に線を引くことの難しさが垣間見れる。そし

【ロング・ログ・エンドロール】うたかたから上る

分かれ道にて祭囃子に導かれ、Pとアイドルたちは田舎の夏祭りに到着する。狐面を携えた参加者が異様に多く、また「とことわに」という聞きなれない挨拶が交わされる――のちに今はもう地元の人でさえほとんど知らない挨拶だと分かるのだが……。Pは異様さに気づくことなく、お祭りの出し物を食べる。この状況でのそれは、どこか黄泉竈食(ヨモツヘグイ)を連想させるものであった。やがてPとアイドルたちはそれぞれにおみくじに辿り着く。ここのおみくじは二種類ある。「とことわ」と「かなえ」。その選択は祭りに

【プレゼン・フォー・ユー!】冬優子はフライトに決して間に合わない

シャニマスの越境コミュと言えば、豊潤なメタファーを用いて、文学的に心的なものを表現する類の作品――代表としては『明るい部屋』――が思い浮かぶ。その中でも、最初に実装された、その類の作品は『きよしこの夜 プレゼン・フォー・ユー!』だろう。 迷える者である天井社長。彼の苦い過去と、アイドルたちのマラソンリレーの現在が混線し、過去にプレゼントを拒絶された天井社長の元に、現在のサンタとしてアイドルたちがプレゼントを届ける。そして、天井社長に幽霊の呪縛から解き放たれる希望が見えてくる

『アイムベリーベリーソーリー』と『ビコーズオブ・ラブ』の「ごめん」と愛について

 恋鐘の声優である礒部さんが、昨年(2021年)一番印象に残っているシナリオとしてこのシナリオを挙げてらっしゃったのが印象に残っている。  『アイムベリーベリーソーリー』は磯部さん演じる恋鐘が、とあるゲーム内の寡婦の女性を演じる。それはメインヒロインではあるが、喪の服装に身を包み、力なく何かをぼんやりと待っている。ゲームのプレイヤーたちである他のアイドルたち――真乃、霧子、摩美々、智代子(+シャニP)――は寡婦に何かを与え、寡婦はなけなしの”あい”を切り崩してお返しする。贈