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「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」のメモと感想

YouTubeのおすすめに、この本を紹介する動画があったので、早速予約。
常々、いまの職種で一生生きようか、と人生設計を考えていたので好奇心が湧きました。

社会人5年目。
もう少し今の業界で積み重ねておかないと、中途半端な状態で多業種に転職しても経験を生かせることができないと分かっているので、興味はあるけれど行動らしい行動は出来ておりません。

いい案が生まれればいいな。
そんな気持ちで読みました。

内容

要約と全体の感想

要約すると、常識や周囲の目を伺うことをやめて、自身の心の声を聞こうという本です。

原書の題名は「The Artist's Way」。直訳だと”アーティストの道”だけれど、アーティストに限らず、周囲の影響で窮屈な人生を歩んでいる人にもよい本だと思います。
流行やSNS、家族などの周囲の影響は、洗脳のように意志を縛る鎖になる。
常識や固定概念を取り除いて、自分軸で生きるようになるための一冊でした。

要点

  • モーニング・ノート:朝、ノート3ページに心に浮かんだことを書いていく。誰にも見せないので文章でなくてもいい。

  • アーティスト・デート:週2時間、理論的な思考はやめて、心の赴くままに過ごす。散歩や刺繍、家具の配置換えとなんでもいい。お風呂や家事でなどの反復的な行動も、心の中が整理されている時間となっていれば大丈夫。

モーニング・ノートは潜在意識を吐き出すことを目的としていて、アーティスト・デートは”乾いた創造の井戸に水を与える”ことが目的とのこと。

この2つをベースにしながら毎週1章の課題に取り組み、計12章の3か月間、課題に取り組むワークショップでした。

良かったところ

想像力、何かを生み出したいという気持ちを再熱させるため、一歩、一歩と自分を解放させていく手段が具体的で、手順も理にかなっていました。

例えば、
否定的な思い込みをなくすために、まず“自分には才能がある。”“創造的な人生を歩む資格がある“と自分に言い聞かせます。
そうすると、それは無理でしょ。という気持ちが表面に現れてくるため、なぜそのように思うのか、記憶を遡り、具体的に思い出していきます。
そしてその記憶でホラー小説を書いていきます。
こうすることで主人公目線から作者の神の目線となり、出来事を客観的に捉えることができるのです。

「chatter 頭の中のひとりごと」という本にも同様に、出来事を小説化する手法が書かれていました。
自分の体験から距離を置き第三者目線で見ると、感情的にならず、冷静に物事を受け止められるのです。

自分が本当にやりたいことを掘り出す作業では、本当はやりたいことは何?と聞かれると中々出てこないけれども。

あと人生が5回あるなら何になりたい?
楽しいと感じることは何?
歳をとった自分が今の自分に宛てた手紙には、何がしたかったと書いてある?など角度を変えて何度も質問があるので潜在意識が表に出てきやすいと感じました。


周囲の家族や友人からの言葉の受け止め方、避けた方がいい人などのアドバイス。
成長を感じない焦りへの対処。
以前の価値観から脱出し、生まれたばかりで不安定な精神への手引き。
周囲への感覚の研ぎ澄ませ方。

具体的手段から心のサポートまで詰まった一冊です。

苦手なところ

自身へのコーチングをこの本を通して実践していくのですが、ちょっと実用書としては読みにくい印象。例え話が各章何度も出てきます。
洋書が苦手な理由は、西洋の例え話が日本人には馴染みがなく、読みにくいことなんですよね。
実用書として要点を知りたいのに、少し鬱陶しいと感じるほど多い例え話が多いことが難点です。
内容に懐疑的で、上手くいかない人に向けた例え話なので、このメッセージが必要な人もいるのは事実なのでしょう。

また、”神”という言葉が何度も出てきます。
ここでの“神”は個人の心の中の声という意味だったり、運だったり、宗教的な意味の神であったり。
キリスト教徒ではない私には馴染みがないので読みにくいと感じさせます。

翻訳だから仕方がありませんね。

本を読んで

作者は創造的に生きて仕事に繋げることを前提として書いていますが、趣味や副業の範囲でもいいと思います。

自分はどんなふうに生きたいのか。人生で大切にしたい、優先度の高いものは何か。

これらをはっきりとすることができれば、常識に囚われず生き、幸福度も増すんじゃないかな。

私の場合は、車や家よりは周囲の自然や地域の治安や雰囲気が大事。賃貸でもいいし、中古の家を買って少しずつ自分達で改装してもいいというタイプ。

浮いているお金は貯金だったり、自分の時間を生み出す糧にしたい。
年に1回は美味しい料理を食べに行ってもいい。
自然の変化にぼーっと眺めて、味わいたい。

一番避けたいのは、必死に働いて家族の時間が取れなかったり、心の余裕がなくなること。
どれだけ物があっても、旅行に行けても、本末転倒にはなりたくないな。

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