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今までで一番悲しかったこと。

今までで一番悲しかった出来事。
それは、一緒に働いてた仲間が亡くなったことだ。
その仲間とは、以前わたしが勤めていた職場の後輩。
亡くなったと言っても病気で亡くなったわけではない。ある日突然、彼女は自らの命を絶ったのだ。
仕事帰りに電車に飛び込んだとのことだった。
真面目でチームのリーダーとして頑張っていた彼女。
無断で休むことなんてないのに、その日は連絡もなく、彼女は休んでいた。
どうしたんだろうね?と彼女の同期や後輩たちは心配の声をあげていた。
夕方近くになって上司の元に彼女のご家族から連絡が入り、亡くなったことが社内全員に知らされた。
その時のわたしはハッとした。
わたしは実は彼女の小さな異変に気づいていたのだ。
まさかその異変がこんなことになるとは思いもしなかった。
かなりショックが大きかった。
様子がおかしいとなんとなく思ったのは、彼女の行動にあった。
何気に彼女が自分のチームの書類等を仕舞うキャビネットの中を整理していたのだ。整理整頓は当たり前の事では?と言うかもしれないが、それでもわたしは違和感を感じたのだ。
なぜ、今整理をしてるんだろうと。 
それが何日か続いていた。
きっとその時から彼女の覚悟は決まってたのかもしれない。
わたしはその違和感から彼女に話を聴いた方が良いのではないか?
ランチにでも誘ってみた方が良いんじゃないかと考えていた。
しかし、それを実行する事ができなかった。
それは、なぜか?
彼女は年数で言うと後輩ではあるが、それほど話らしい話をしたことがない。
そんなわたしがいきなりランチ誘うことは、すごく勇気がいる事だった。
そうして、まごまごしてしまった結果、最悪な結末を迎えてしまったのだ。
あのとき、わたしが勇気を出して声をかけてあげれば、彼女と向き合って話を聴いてあげれば、何か変わってたのではないか?
そう思うと、非常に悲しく、自分に腹正しくもあり、悔しくて、やりきれない思いでいっぱいだった。

それからは、自分の直感を信じ、何か小さな事でも様子がおかしいと気づけば、積極的に声をかけた。
「大丈夫?」「何かあった?」「私でよければ話聞くよ」と。

できる限り悲しんでる人に寄り添い、悲しみの淵にいる方に生きる希望や、「自分は、ひとりぼっちじゃないんだ」と、思ってもらえるように、人の悲しみに寄り添い、エールを送り続ける人になろうと思う。

グリーフケアなカウンセラーがわたしの目指すところなのだ。

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