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テンバガー候補?銘柄分析【5034】unerry

記事投稿日の株価終値

2599円

会社概要

リアル版Googleを標榜。
GPSとBLEから人流データ(アプリのユーザの位置情報)を取得し、
その分析のためのデータ基盤とAIを提供する会社。
デジタルとリアルをまたがって行動する顧客を、360度で理解する事が可能となる。

事業内容

リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を提供。
提携するアプリからリアルタイムの位置情報を収集し、データ基盤に蓄積。可視化のためのアプリケーションを提供したり、独自のAIで分析して広告配信や、現場の配置最適化に活用できる。

IR資料より

データの収集方法は主に2種類あると筆者は認識している
 ◎GPSでの屋外の大まかな位置情報を収集
 ◎現場に設置したBLEで屋内含むより精密な位置情報を収集
アプリでデータの用途をユーザに連絡のうえ、収集可否を確認し、許諾を得られたユーザのデータのみ収集している。また、POSデータと接続し、購買データと連携した分析を行ったりすることも可能。

具体的なサービスとしては、大きく3種類に分かれている。(詳細後述)
 ◎分析・可視化サービス
 ◎行動変容サービス
 ◎One to Oneサービス

分析・可視化サービス

要はBIツールのようなもので、収集したデータを集計して表示する。
ユーザは様々な切り口での分析が可能で、例えば小売のユースケースでは下記のようなものがIRで言及されていた。

・来店者の統計情報の可視化
性別、年齢層、住所、来店ルート、来店移動手段、来店頻度、来店時間帯、滞留時間、店内の回遊ルート

・近隣の競合店舗との比較
シェア、上記のような来店者情報

・AIによる示唆の取得
競合比で外出好きな来店者が多い、外食好きな来店者が少ない、etc.

IR資料より

行動変容サービス

AI解析によりユーザの行動特性を発見し、アプリユーザに刺さる内容の広告を、適切なタイミングで配信する事が可能。また、その広告がユーザに効果があったかどうかを、実際の位置情報の履歴から測定することが可能。

IR資料より

One to Oneサービス

人流データを他の様々なデータと連携するデータベースによって、様々なパーソナル体験を届ける。(現時点では主に広告と思われる)

IR資料より

競争優位性

・既にユーザ数×提携アプリ数=1億IDのスケールでデータを収集している
・上記1億のIDからデータ収集の許諾を得ている!
・1億のIDから日々収集されるビッグデータを解析する基盤を構築済み
 (社内にGoogle Cloud Partner Top Engineerが在籍=技術力が高い)
・ビッグデータ解析に用いるAIに独自性。日々進化させていると予想
・データ収集のための210万個のビーコンと連携している
・ビーコンデータを低消費電力でデバイスから収集できる技術
・主要な付加価値であるマーケティング支援において、
 位置情報が取得できることで広告の価値計測が可能!

競合

主だったところはなし!
ソース:下記の社長インタビュー
【投資家・起業家必見】 『新規上場社長の大志 ~Moment of Life~』ゲスト:株式会社unerry  代表取締役社長CEO   内山 英俊氏 - YouTube

あえて言うなら、下記の一番左の携帯キャリアを競合と認識しているとのこと。ただし、携帯キャリアでは取得できないビーコンデータに強みを持つため、人流データ業界を共に盛り上げる協業関係でもあると言及あり。

IR資料より

顧客、協業先

IR資料より

例えば三菱食品との協業においては、先方の持つメーカと小売のネットワークによって自社だけでは実現できないサービスの拡販を実現している。

IR資料より

将来を見据えた大規模な協業として、
・大手商社(三菱商事)
・不動産デベロッパー(三菱地所)
などと共にスマートシティの開発に取り組む。
都市OSには位置情報はマストであり、下記図のような将来像を描いている。

IR資料より

また、2022年8月にグローバル担当役員が着任するなど、北米などの大きな市場へのグローバルな展開のための仕込みを既に行っている。グローバルのスマートシティの市場は現在の売上のおよそ1000倍の規模である。

IR資料より

解決しようとする社会課題

デジタルでの購買が全体に占める割合(EC化率)は未だ10%程度しかなく、リアルでの購買や広告は、様々な観点で非効率だらけである。

◎顧客企業観点
・チラシをばらまいているが投資対効果が低い
・広告を打っているが効果の計測ができない
・競合にシェアを取られているがなぜかわからない

◎ユーザ観点
・家のポストに必要ないチラシが大量に入っている
・A店でセールをやっているのにB点に行ってしまった
・店員さんに声をかけたいけどいない
・etc.(読者の皆様のご想像や体験にお任せします)

上記の課題を解決し、人やモノやお金の動きから非効率がなくなり、より効率の良い人流循環社会をつくろうとしている。(筆者意見)

成長性(筆者意見)

リアルの世界での購買の促進や、位置情報や行動情報に基づく広告配信のAI最適化には大きな伸びしろがあると筆者は考える。
また、広告のユースケースを超えて、現場の運用の最適化(人員やモノの配置など)など、スマートシティのリーダ企業になる可能性を秘めている。

売上成長

上場したのが最近なので直近数年のデータしかないが、
YoY+50%で売上を伸ばしている。
下記の23.6期は会社発表の予想売上高。

バフェット・コードより

23.6期の進捗について、1Q時点では順調に進捗している。

IR資料より

利益

22.6期に黒字化、23.6期も黒字予想。1Q時点では赤字だが、
1Q進捗としては黒字予想発表時点の想定内とのこと。

IR資料より

割安性('23/2/9時点)

時価総額 9.2(十億円)
23.6期 売上予想 1.95(十億円)
23.6期 純利益予想 0.125(十億円)

PER: 9.2/0.125=73.6
純利率: 0.125/1.95=0.064

「20%の売上成長が10年間継続可能、利益率はキープ可能」と仮定すると、
10年後にPER15となるPERは98.7

10年後まで見据えるのは難しく、現時点で割安を断言することはできないが、上記仮定が継続する限り株価は毎年20%ずつ増加し続けることになる。
さらに、上記仮定の20%を上回る成長が向こう数年継続した場合、
+αの上昇が期待される。
直近の粗利率は3~40%程度で、スケールメリットのある
SaaS型の提供形態なので、利益率をキープすることは可能?

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