早稲田高等学院高校 「小論文」【対策法&過去12年テーマ一覧】

早稲田高等学院の作文は、重要視されていないという説もありますが、
学校側が90分の時間を割き、長年に渡ってわざわざ受験生に課していることから考えれば、しっかりと対策しておくべきです。

そこで本記事では、過去テーマ12年分・分析・対策方法のご提案を通して、

早稲田高等学院を目指す全ての受験生が
「最短で必要最低限の」対策ができる指針

をご提示します。

最後までお読みいただければ、
・「塾の対策授業が数回あるけど、自宅でできる対策は?」
・「できればお金をかけずに、効果的に小論文のスキルを磨きたい!何が有効か?」
という声にお答えできる記事になっていると思います。
それでは見ていきましょう。


過去12年分テーマ一覧

※著作権の都合上、一部省略などの対応をしています。
※いずれも、「901字以上1200字以内で述べること」「改行によって生じる空欄は字数に数える」ことが条件となっています。

●2022年度

「多様性」という言葉について、筆者の考える問題点をまとめなさい。
また、あなたの考える多様性と はどのようなものか示したうえで、それを実現するために社会(国、地域、学校など)はどうあるべきか、 あなた自身はどう取り組んでいくべきか、具体的な例を挙げて自分の考えを述べなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2022/09/80_2022_ippan_shouronbun.pdf

●2021年度

「マニュアル」はなぜ現在の社会に必要な「考える力」「創造する力」を妨げることがあるのか、著者 の意見をまとめ、あなた自身は著者の意見についてどう考えるかを論じなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2022/04/80_2021_ippan_shouronbun.pdf

●2020年度

わが国における女性を取り巻く社会環境に関して、あなたが強く感じた点をニつ取り上げ、それらを取り上げた理由を述べなさい。
さらに、その二点に触れながら、これからの日本社会はどのようにあるべきか、あなた自身の意見を述べなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2021/03/80_2020_ippan_shouronbun.pdf

●2019年度

より良い行政の実現という観点から、「軽症の場合の救急車要を有料化すること」についてあなたの意見を示して、その理由を述べなさい。
賛成・反対のどちらかを必ず選ぶものとし、双方の主張に必ず言及する(片方の利点のみに触れることはしない)ものとする。 賛成・反対の理由は、原則的にこれらの資料によること。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2019/08/80_2019_ippan_shouronbun.pdf

●2018年度

次の文章は、新聞紙上で、一般読者から寄せられた悩み相談に有識者が回答する「紙上人生相談」をま とめた書籍の一節です。
これらの悩み相談の内容から読み取れる、相談者の悩みの背景にある問題点を挙げ、回答者の回答につ いても批判的に触れながら、その点に対するあなたの考えを述べなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2018/06/80_2018_ippan_shouronbun.pdf

●平成29年

次の文章は、アメリカ人が自国の歴史を見直すために書いた長大な著作の一部です。この文章の論点を三つ以上踏まえた上で、原爆投下という歴史に残る大事件が、当時の人々とその後の 世界にどのような影響を与えたと思われるか、あなたの考えを述べなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2017/06/80_2017_ippan_shouronbun.pdf

●平成28年

筆者の考え(平野啓一郎「私とは何か―「個人」から「分人」へ」による)に従うと、今のあなたはいくつもの「分人」から構成されていることになる。その中で、特 にギャップがある「分人」を二つ挙げなさい。そして、それらがどのように形作られたかに触れながら、 他者と関わることがどのような意味を持つかについて、あなたの考えを述べなさい。ただし、文章の中で 実名は使用しないこと。 また、実際の体験を述べることに差支えがある場合には創作を交えても構わない。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2016/04/80_2016_ippan_shouronbun.pdf

●平成27年

次の二つの文章には、だれかが「見た」と思っても、別の人は「見ていない」という事例が書かれて いる。この二つの文章中のだれかが「見た」ことが現実であるかどうかは別として、なぜこのようなこ とが起こるのか、自分の考えを述べなさい。さらに、もし自分が「見た」方の立場になったとき、まわ りの人に、そのことをどのように理解してもらおうとするか、具体的に論じなさい。

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2015/05/80_2015_ippan_shouronbun.pdf

●平成26年

科学を学ぶ意味

●平成25年

日常生活において科学的であるためにはどうしたらよいか

●平成24年

情報化時代に、今後のあなたはどのような「知」をもって生き抜こうとするか

●平成23年

「世界」と「私たち」の関わり方

【早高院小論文】3つの問われていること

著作権の関係上掲載を避けますが、慶應女子高校の作文の過去問を、2022年から平成19年まで、17年分分析しました。
その中で見えてきた、「【早高院 小論文】3つの問われていること」をお伝えします。
また、最後には、分析をもとに、「早高院の小論文対策として何をすれば良いのか」をお伝えします。

①読解力・処理能力: 早高院の小論文を指導していて意外と多いのが、文章の読解に手こずってしまうということです。早高院の小論文のリード文は非常に長く、通常の国語の問題が得意な受験生でも、「何をどのように読んだら良いのかわからない」ために、そのような事態になります。過去問を通して、「設問を確認する→頭の中でカンタンに小論文の構成のイメージをしてから、リード文を読み始める」トレーニングをしましょう。

②批判的思考・: 文章や資料を分析し、問題点や論点を見極める力が求められます。受験生は、提示されたテーマや論点を多角的に捉え、論理的な主張を構築するだけでなく、他者の意見や回答に対して批判的な視点を持つ能力を養う必要があります。(もちろん、その上で自分自身の経験や考えを主体的に表現する必要があります)

③タイムマネジメントと冷静な対応:まずは、時間内(90分)で900字書き切ることが目標になります。本番は特有の緊張感がありますから、過去問演習段階では、85分で練習しておくと良いでしょう。
時間配分のイメージとしては、「①設問確認・カンタンに小論文の構成イメージ(5分)」→「②リード文の読解(25分)」→「③小論文の構成メモ(10分)」→「④小論文を書く(50分)」になります。

小論文対策で絶対にすべきことは…?

上記のように、ある程度の傾向がありますが、当日、どんな問題が出るかはわかりません。

よって、自分なりの解釈・具体・考えをまとめて作文を書ききれるように、まずは「過去問」でトレーニングをしましょう。
上記10年分を、1周解くだけで良いです
(書いた小論文は添削してもらうor解答例を見ることが理想的です)

過去問のネタがなくなってもまだ対策したいという方は、高校受験の問題としては「慶應女子高校」の過去問が類題として使えます
ただ、時間が限られると思いますので、慶應女子高校のお題について、(作文を書ききらず)「この場合は?この場合は?」と、どのようなことを600字で書くのか、ネタ出しのトレーニングをしていくのも良いでしょう。

とにかく数をこなしてきたという自信、メンタルは、極限状態の受験会場では非常にプラスにはたらきますよ!

おわりに

いかがでしたでしょうか。
この記事を通して、少しでも慶應女子高校を目指す受験生のお役に立てていれば幸いです。

優秀な受験生の皆さんは、過去問冊子を使い、どんどんトレーニングできると思います。しかし、◯の教育社さんをはじめ、過去問冊子には「作文の解答例」が載っていません...
漠然としたテーマに対して「何を」900~1200以内で書けば良いのかイメージが付かない方もいらっしゃると思います。

そこで、解答解説をご用意しました。ぜひご覧ください。


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