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月より鋭い

秋の浅瀬から冬の深淵に近づいた今日この頃の気候ですが、いかがお過ごしでしょうか。毎日毎日新しい朝が来ただの、よくもそんなにくだらない日本語で笑わせてくれるねと鼻に付く。家を出る頃には今日の朝はどんな感じだったかは忘れ、家に戻る頃には見上げた冬空に映る星の数すら思い出せない。今夜はいくつ星を見れたかどうかを本当は大事にしたいし、そういうくだらないことを愛していきたいし、有機物一つ一つに執着して執着されるくらいなら、早めにあらゆる面倒ごとをそのまま終わらせてしまいたい。明日は何を覚えて、何を思い出して、それであなたがどうなるのか早く知りたいもので、そういうどうでもいい理由で毎日生きてしまっている。令和の太宰治はどういう気持ちで自殺未遂を繰り返し、どのタイミングでそれが成功してしまうのか。純文学のどこが純粋なのか分からないまま、手が伸びない枕元の本棚を睨みながら今夜も眠る。

停泊

夏はアイス、秋は焼き芋、冬はおでん、春はさくらもちを食べます