【ワンポイント英文法】仮定法過去完了
文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。
仮定法過去完了の形
ex. If I had been rich, I could have bought the car.
「もし私がお金持ちだったら、その車を買うことができたのに」
まずは、仮定法過去完了の形を覚えましょう。
If S1 had Vpp, S2 助動詞の過去形 have Vpp
「もし~だったら、~だったのに」
訳を見てわかる通り、仮定法過去完了は、実際の過去とは違う仮定をするときにする表現です。また、仮定法過去は、現在のこと。仮定法過去完了は、過去のことを表します。このように名前と実際に表す時制にズレがあるのに注意しましょう。
過去の前は大過去ですよね。そのため、had Vppになっていると考えると覚えやすいと思います。
ちなみに、be動詞のVppはbeenです。「I were rich」から時制を1つズラすので、「I had been rich」になります。
ミックス
ex. If I had worked much harder, I would be richer now.
「もっと一生懸命に働いていたら、今ごろもっとお金があるのになぁ」
この文は、仮定法過去と仮定法過去完了がミックスした形になります。If節がhad workedで、仮定法過去完了。一方、主節がwould beで仮定法過去だとわかる。
こういう文が問題に出されたときは、一方の動詞の形を見て、答えるのは不可能になります。そのときは、時の表現で判断しましょう。この文では、nowが時の表現なので、主節は仮定法過去だとわかります。
慣用表現
If it had not been for ~ , S 助動詞の過去形 have Vpp.
ex. If it had not been for water, there would have been no survivors.
「水がなかったら、生存者はいなかっただろうに」
「もし~がなかったならば」という意味になります。「~」の部分には、名詞が入ります。名詞だけで仮定法過去完了を使いたいときの形です。
= Had it not been for ~ / But for ~ / Without ~
言い換え表現として、ifが省略され倒置した形があります。また、仮定法過去でもやった表現もありますね。but forとwithoutは仮定法過去と同じ形になるので注意しましょう。つまり、同じ形になるということは、仮定法過去か仮定法過去完了か判断しないといけないのです。また、with 「もし~があったら」も覚えておきましょう。
otherwise
ex. I left home five minutes earlier; otherwise I would have missed the train.
「私は5分早めに家を出た。そうでなかったならばその電車に遅れていただろう」
ここでのotherwiseは「もしそうでなければ」という意味です。この場合は副詞です。otherwiseは仮定法で用いることができます。
覚えるポイント
1、仮定法過去完了の形を覚える
→ 片方の形から、もう1つの形(if節や主節)を言えるようにする
→ 主節とif節の位置に気を付ける。if節が後ろに行った形や疑問文の形など。
→ ifが省略された形でも仮定法と判断できるように
2、仮定法過去、仮定法過去完了のどちらを使うかを識別できるように
→片方の形から考える / 時の表現
3、慣用表現を覚える
→ カッコの数で考える / but for / without / withは仮定法過去も仮定法過去完了も同じ形なのに注意する
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