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國華1545号要旨

【論文】雪村周継の常陸国における足跡について 橋本慎司  江戸時代の画史画伝の記述により、佐竹一族とされる雪村については、雪村の若描きである「滝見観音図」が正宗寺から発見され赤澤英二氏によって紹介されると、雪村の禅僧としての出発地および常陸国内の活動の中心は、いつしか常陸太田市の正宗寺周辺と考えられるようになった。しかし、水戸藩の官吏加藤寛斎(1782-1866)による安政2(1855)年の『常陸国北郡里程間数之記』(国立国会図書館)には、地元の官吏ならではの調査に基づ

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