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シンスプリントは「正しいイニシャルコンタクト」でないと治らない

シンスプリント(脛)が痛くて満足に走れない。はじめはアイシングで何とか凌げていたけど、気がついたら歩くのも痛くて「走るどころではない」という人にオススメなのが「イニシャルコンタクトの見直し」だ。
アイシングはもちろん、補強、ストレッチ、正しいランニングフォーム、自転車、プール、インソール、テーピングetc、ありとあらゆることをしても治らず、最終的に「イニシャルコンタクト」を改善することで解決すること紹介する記事。

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鈴木清和
ACAF認定アスレチックトレーナー
骨格ランニング®提唱者、Kinetic Chain Control®考案。
箱根駅伝出走を志し大学進学もスランプと怪我により満足に走れず引退。一度は一般企業に就職するも、周囲にトレーナーへの道を嘱望され転身。治療院や整形外科、総合病院、スポーツ医科学センターなどでランニング障害(スポーツ障害)について研究し、数年後「ランニング障害の本当の原因」を解明。以降、プロトレーナーとして活動開始。ランニング以外にもサッカー、野球、ゴルフ、登山、モトクロス、バレーボール、バスケットボール、トライアスロン、MTB、サーフィン、総合格闘技、スタント、バレエ、弓道、エアロビクス、サルサ、アルペンスキー、アメフトなど、幅広い種目のみなさんをサポート。

時間だけが無駄に過ぎていませんか?

私自身、多くのランニング障害に悩まされたのですが、一番最初に悩まされたのが脛の下の方が痛み出す「シンスプリント」というランニング障害でした。顧問の先生に相談したところ、「氷水で痛いところを冷やせ(アイシング)」と教わりました。もちろん先生は専門家ではないのですが、他にも「自転車こぎ」「テーピング」「ストレッチ」「タオル掴み」など、多くのことを教えてもらいました。しかし、残念ながら、痛みが引くことはありませんでした。

そしてその後、痛みが出ないように微調整をしながら走るしかなかったので、何とか自分で工夫をしながら走り続けましたが、結果、何かしら誤魔化して走っているわけですから、パフォーマンスを発揮することが出来なかったのは当然です。さらに、「原因」を解決せずに続けた代償として、脛の骨が曲がってしまうという「後遺症」を抱えてしまうことになりました。みなさんには、そのようなことがないように、その思いで今回記事を書いています。

ですので、もしも今、シンスプリントに悩まされていて、何か解決策がないか、良い方法がないかとお探しの人は、ぜひ「イニシャルコンタクト」を見直してみることをお勧めします。

イニシャルコンタクトって?

そもそも、今までもランニングフォームもストレッチや補強も、いろいろと頑張られてきたかと思います。それなのに、今まで以上に頑張れというのも、すでに無理な話ということに早く気がつくことが大事です。ランナーにはまじめな頑張り屋さんが多いのですが、頑張り屋さんほど無駄なことを繰り返して重篤化してしまいます。私のように、骨が曲がってしまう前に、どうかみなさんは早めの軌道修正をお勧めします。
そもそも、ランニング障害を確実に解消するためには、より精度の高い科学的な分析が必要となってきます。科学ですから、普遍的な共通言語が必要です。しかし、ランニングでは、まだまだ遅れている分野でした。そこで私鈴木清和が、どのような体型の人、どのようなランニングフォームの人にも「共通」する「瞬間」を切り取り、その「名称」として「イニシャルコンタクト」と命名しました。
この「イニシャルコンタクト」とは、直訳すれば「初期接地」のことです。つま先から接地する「フォアフット」や、踵から接地する「リアフット」、両方同時に接地する「ミッドフット」に限らず、「地面に足が接地する瞬間」のことを総じて「イニシャルコンタクト」と呼ぶことにしています。

フォアフット走法が理想じゃないの?

近年、つま先から接地(イニシャルコンタクト)する「フォアフット」が人気のようです。しかし、「フォアフット」が向いていない「体型」「走法」「シューズ」である場合、やはり身体に無理なストレスが掛かり、何かしらの不具合が生じてしまいます。
「フォアフット」はあくまでも「接地」のひとつで「走法」ではないのであしからず。

「身体」「動き(走り)」「道具(シューズ)」を一致させよう!

前述「フォアフット」のように、どうしても新しいもの、何か良さげなものに心を奪われてしまいがちなのですが、大事なのは「自分の身体に無理がないか、生かしきれているか」というところです。
本来、持って生まれた自分の身体の最高のパフォーマンスを引き出すことが一番大事なことです。何か無理をして、どこか怪我をして「最高のパフォーマンス」を発揮することができません。
よく「選手は怪我との戦い」とも聞きますが、それは嘘です。怪我は「機能障害」を伴いますので、「最高のパフォーマンス」とは程遠いものです。怪我がなければ「もっと力を発揮できる」というのが真実です。
ですので、みなさんは痛みや違和感に耐えるようなことはせず、どうしたら「最高のパフォーマンスを発揮できるか」だけに執着し、「我慢して将来後遺症を残す」というようなことだけは避けてください。

そしてそれには「身体」「動き(走り)」「道具(シューズ)」を一致させることです。一流選手ほど「こういう道具が欲しい」と注文を付けるのはご存じかと思います。それは「自分はこういう動きがしたいから、それにはこういう形が良い」というのを感覚的に知っているからです。
そして何よりもまず「自分はこうしたら良い」ということを知っています。みなさんも是非、「自分の身体はこういう走り方が良くて、そのためにはこういうシューズが良い」というのを見つけられるようになってください。

骨格ランニング®のメリット

自分らしい走りって言われても、分からないよ!という人にお勧めなのが「骨格ランニング®」です。

「骨格ランニング®」は、ランニング障害を解明する中で、「そもそも『骨格』に逆った動き、自分に合っていない動き」が根本原因だということを突き止めました。

そこで「自分らし動き」は「自分の骨格に逆らわない動き」として、「骨格」から「ランニングフォーム」を見直せば、自分を見失わないことになります。となると、「全員、こうあるべき」というのが、如何に危険をはらんでいるか、想像に難くないかと思います。「シンスプリントを解消するのはもちろん、自分らしい走りで自分の能力を最大限に発揮したい」という人には、この「骨格ランニング®」のメリットが伝わるかと思います。

Kinetic Chain Control®のメリット

そうは言っても、簡単でないのがランニング障害。なぜなら「人間の身体」というのは「機械」とは違います。「基準値」「規定値」に正せば、即痛みが消えるというようなことはありません。

また私自身、競技者であったので、ランナーの気持ちは多少なりともわかるつもりです。とにかく「休みたくない」です。そして「とにかく全力で思い切り走りたい」です。

そこで見つけたのが「走りながらなおす」というメソッドです。

人間の身体には「運動連鎖(Kinetic Chain)」という機能があります。この「運動連鎖」を利用して、乱れたバランスを整え、全身のスムースな動きを獲得しようというのが「Kinetic Chain Contorol®」です。

この「Kinetic Chain Contorol®」の何よりのメリットは「不器用な身体にならない」というところです。一部分だけ伸ばしたり、一部分だけ鍛えたりでは、全身の「連鎖」が崩れてしまい、痛みは取れたものの、走れない身体に、ということも考えられます。みなさんの本来の望みは、痛みが引くことでなく「全力で走れること」なはずです。もし、「痛みとかどうでも良いから。全力で走れるようになりたい」と考えられているのであれば、この「運動連鎖」を利用したアプローチの魅力が理解できると思います。

練習を休みたくない、競技を辞めたくないなら

ランニング障害の本当に原因を解消して、精神論ではなく、具体的な方法論、より精度の高い科学的な分析と共に、改善していく方法をお勧めします。

・イニシャルコンタクト、走りはファイズから分析しよう!
・自分の骨格に合った走り方を身につけよう!
・症状に応じて、休まずに身体を変えていこう!
・自分の走りに合ったシューズを見つけよう!

参考文献紹介

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ランニング障害改善BOOK
STUDIO TAC CREATIVE
https://www.studio-tac.jp/sports_other/11_index_detail.shtml

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