けいすけ

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笑うと顔がくしゃっとなる人が好きだという女

「あなたのような人は私の周りにいたことがない。腫れ物に触れるような感じ。」  最近,イライラすることが少しだけ減った。  君の言動が僕の歩く道に小石を置く。つまずきようがないくらい小さな石なのに、僕はなぜかこれを見ながら歩いて、終いには蹴っ飛ばしてしまうのだ。小学生のころは、石を蹴りながら家に帰っていた。けれど、大人になるとそんなことはしなくなった。小さなことを気にしなくなることが大人になるということなのかもしれない。 「大人」が小さなことを気にしないのはなぜなのだろう

    • 似顔絵で眼鏡を描かれない人

       白いチョークによって書かれた文字は、蛇行を繰り返しながら向かってくる。歪んだ光は、目を細めた僕にさえ、なにも届けてくれない。せっかく来る明日も、濁って、滲んでいるんだろうと目をつぶる。朝起きて、まず眼鏡を探すようになったのはいつからだろう。  「眼鏡って、オタクみたいで、カースト上位にいるための『運動神経』を否定する象徴みたいでダサい。」そう思っていた自分は、中学に上がると眼鏡をかけるようになった。卒業文集の似顔絵には、しっかりと眼鏡が描かれた。眼鏡キャラ...自分の思い

      • そういうものなのか,そのものなのか,そんな話。

         最近,愛犬が死んだ。7歳から17年間一緒だった親友で,末っ子の自分にとっては初めてできた子分みたいな,家族。だからいっそう可愛かったし,大事だった。「その」子が,大事だった。と思う。  自分と同世代の人は,だいたい同じ頃に愛犬を失うという経験をしている気がする。実際,愛犬が死んだ話をすると私も最近死んじゃったんだってことがよくあった。小学生のときから実家で犬を飼い始めて,20過ぎくらいに,ちょうど寿命が来る。こういうことが多いのだと思う。  その中でも,数ヶ月後に,また

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