見出し画像

マスコミが知ろうとしない,「仁」と「亮ちゃん」を男性ファンが考察してみる〜2020年からのJip'sとNFCファンへの提言〜

 ジャニーズ時代から応援してきたファンたちにとって,今年から始動するN/A(錦戸亮と赤西仁の共同プロジェクト)のアナウンスはかなりの衝撃的な発表であった.ボク個人も2008年の「無責任ヒーロー」でエイト及び亮ちゃんに注目するようになり,2011年の「Yellow Gold Tour 3011」を機に仁に対して計り知れない尊敬を抱くようになったという経緯があることから,彼ら2人の活動は本当に楽しみである.

 2人の共通点は色々とある.単純なところでいうと「突き抜けてカッコいい」「歌が上手い」「黒が似合う」があり,ファンの人からすると「容姿と内面のギャップが著しくて,可愛い!」といった評価もあることだろう.2人の共通点の“ほぼ”全てがファンにとっての魅力のポイントである.

 だがしかし,「“ほぼ”全てが〜」といった形で,断言しきっていないところにも注目してほしい.残念ながら,魅力的とはいえない,けれど欠点ともいいきれない彼らの共通点として「週刊誌によるパパラッチが多い」という事実も考えざるを得ないだろう.

 今でこそアーティストとして活躍している2人ではあるが,もとはといえば日本屈指の男性アイドル組織「ジャニーズ事務所」という,若い女性を中心に夢を与える集団にいたということもあったため,1人の人間/男性が抱える日常の鬱憤を晴らすためのリアルな世界でのお遊びは,アイドルの世界とのギャップを起因としてよく週刊誌にその模様が撮られていた.洗練された男女が行き来する芸能界という世界で,恋愛関係がひとたび構築されれば,そのプライベートな関係性だってパブリックに拡散されることもしばしばあった.

 ボクは男性ファンであるため,マジョリティーの女性ファンがこれらに対して抱える感情の全てを完全に共有できる自身はあまりないのだが,別にボクは彼らがクラブへ行こうが芸能界の人間の誰と付き合おうが,そこまで気にはならない.「さすがやっぱカッコいい男は違うなー」ともしかするとそこにもボクは彼らの魅力を見出していたのかもしれない.

 ただ,どうしても頂けないのは,彼らについて取り上げた憶測によって書かれた記事である.例えば仁に関しては,「結婚してもどうせすぐ離婚するだろー」という憶測が立てられたためか「赤西仁 黒木メイサ 離婚秒読み!?」といった記事が至る所で散見されたり,彼の何があっても我を突き通す強いアイデンティティー,悪い言い方をすると,日本の集団主義からみるとアウトローな彼の資質を鑑みて「あいつ法律とか守らなさそう」という憶測のもとで「赤西仁 薬物摂取!?」といった見出しの記事もよく見受けられたものだった.

 亮ちゃんに関しても同じようなことがいえる.外行きの顔はめっちゃクールな亮ちゃんだが,それを「薄情な人」という風に捉えられたためか「錦戸亮 関ジャニメンバーと不仲か」というこれまた根拠の乏しい記事が蔓延されたり,クラブへ通えば「女たらし」というレッテルが貼られるような記事が公開されたりするなど,いい扱いはほぼされない.

 これは決して,一ファンによる余計なお節介でこのようなことを書いているのではなく,彼ら自身も楽曲を通じてマスコミを批判するメッセージを唱えてきたことから,それに便乗して言ったまでである.

赤西仁「PAPARATS」
I’m talking all about me
Your articles ain’t really saying shit
Stop wasting your time with this mess
Lying about my life
This is me
Ya ya yay
Stop wasting your time
Lying about my life
錦戸亮「バッジ」
下世話な話はないかな
イメージが良いなら良いほどいい
報道の自由履き違えて
燃やす使命夢はジャーナリスト

 ボクは以前に亮ちゃんと仁に関するnoteを執筆した.ここれではボクの思う彼らの魅力について述べてきて,時折マスコミによる批判と対比させた形で文章を連ねてきたが,今回は亮ちゃんと仁をまとめて取り上げて,マスコミが知ろうとしない「亮ちゃん」と「仁」というアーティストのかっこよさや人間としての魅力を男性ファンの視点でまとめてみたいと思う.(「男性ファン」とはいえ,「女性ファン」とはそんな相違ない気もするが...!!)

彼らが紡ぐ歌詞

 マスコミが彼らの評判を落とし込むような記事に一度も流されず,あくまで中立を保ちながらそれらに対して批判的な態度を取れるようになっているのは,もちろんメディアについて色々勉強したり社会学というものに触れているからというのもある.しかし,この事実の根底には,2人がそれぞれに紡ぐ歌詞を読んでいると,特に週刊誌が伝える「ゲスさ」という客観的(?)情報に疑問を呈してしまうという本能的な懐疑が生まれるのである.

 「それでよく中立を保ちながら〜とか言えるな!」と言われてしまえば,少し苦しいところもあるかもしれないが,そもそも曲をはじめとした芸術作品を創出する側の人間は自身の内面に秘めているメッセージを伝えたいが故にそのような媒体(芸術作品)に落とし込むのであって,わざわざ嘘をつくために創っているとは思えない.また,世の中には数え切れないくらいの作品があるなかで,時間と労力をかけて自身のそれを伝えるには相当強い自身の思想やセンスが必要になってくることも間違いない.

 ジャニーズ時代をみても比較的多くの楽曲制作に携わってきたこの2人は,共に抱える皆々に伝えるべきメッセージがあるのだろう.直接それを聞いた訳ではないので,あくまで予測の範疇をでないのだが,今やジャニーズ事務所という強力な後ろ盾を自分で脱ぎ捨て,独立して自身のレーベルを作ってまで,そして全ての楽曲を自分で作るには実力と共に多分の心持ちが必要となるはずだ.

 そんな2人はどのような心の内面を言語化させてメロディーに載せてきたのだろうか.歌詞を読んでいると彼らの考え方が滲み出てくる気がするので,特にボクが彼らのセンスが素直に出てくる曲を抽出して,その一部の歌詞を引用してみたいと思う.

 ちなみに太字になっている部分は,ボクのなかで最も「ここエモいなー!!」と思わせられるポイントである.きっとその場所は人によって違うと思うので,自身のエモさポイントをぜひ探してほしいし,なぜボクが指摘したところではないのかという点についても考えてみてほしい.

☆ 錦戸亮 編

「code」/錦戸亮

今僕より一つ二つ先を進んでた 君の証拠が
浮彫りになってく 沈黙破ってくれるから
違う誰かの話で ゲラゲラ盛り上がってるフリしてる
でも その笑顔まだ見てたいから 言葉呑み込む
「☆#%◎※…」
 今以上を欲しがる僕は 世間知らずなガキですか?
求めるよりも与えろと 諭すのですか?
永遠なんて無いよと 牽制してもいい
でも 僕はね 光ってみたい共に 例え一瞬だけでも
「☆#%◎※…」
「Half Down」/錦戸亮
  
 二人過ごした日々
だけが今も輝いたまま
閉じ込めた思いが
時折この胸に渦巻くんだ

小さな希望を
勇気を傷を讃え合えたなら今でも側で笑ってたかな

相変わらず僕は理想ばかり棚に並べては変わらず
君に都合のいい夢
ばかり見てんだ
いつかは
過去も現在も未来も
愛しく思えるなら
何処までも行こう
僕のままで
「Snow White」/関ジャニ∞(錦戸・安田作詞)

あと何度君に会えるなんて 数数えても分からなくて
分かりそう でも 分かりたくなくて
不安になる夜も有るけれど どんな高価な指輪なんかより
君がくれるサプライズが 何よりの贈り物だから

夜空舞う君が僕の髪を撫でて肌に触れ優しく笑ってる
君の目に映り込んだ僕もまたいつの間にか笑ってた
夜空舞う君が僕の白を黒に染めて背中押してゆく
君が舞う季節までまた一人で 二人の愛育むよ

ただ君に会いたくて空に向け願い放つんだ

 亮ちゃん自身が書く恋愛ソングの歌詞に通ずるものとしては「なかなか表現することのできない,自分のそばにいてくれている相手への想い」なのではないかとボクは感じている.この共通テーマというのは亮ちゃん自身の恥ずかしがり屋で照れ屋な性格を投影することができ,まさに自分が抱える愛への捉え方を歌詞に表しているのではないかと解釈できるところにエモさを見出せるのである.

☆ 赤西仁 編

「But I Miss You」/赤西仁

 でも会いたくて 近くに居たくて
Time after time
この手を取って 好きって言って
それから抱きしめて
You know that I still miss you
Miss you...
You know I miss you
Miss you...
離さないで
「Episode」/赤西仁

 幼い二人の愛、想いは
胸でそっと育つから
また出会い今日を生きる僕等は
きっとキセキなんだろう
キセキなんだよ
「Slow Jam」/赤西仁

 It’s Friday night, dim lights and quiet storm
I’m waiting patiently playing our favorite song
We’ve been working all week and now we got a night alone
So baby won’t you hurry up ‘cuz I’ve been waiting all day long

 Baby ‘cuz tonight, Imma blow your mind, going ‘til the crack of dawn
Better come prepared, you can’t go anywhere

 仁が書く愛の歌詞というのは,ジェンダー交差/曖昧化が多いように思える.歌っている本人は男性だけれど,歌詞は女性目線,はたまたどちらの目線でも捉えられる目線で歌っており,「男らしさ」「女らしさ」の根底にある共通部分を照射して素敵な歌詞を紡いでいる印象を受けるのである.特に切ない声色で“We've been working all week and now we got a night alone”と歌われるこの箇所はボクのなかで最も好きなフレーズなのかもしれない.


 以上に見てきたように,2人が今までに言語化して音楽に載せてきたその内容というのがいかに純粋で洗練されてきたものなのかについて共感してくれたことだろう.やはり,これらの歌詞をはじめとした,様々な楽曲の歌詞を読んでみると,マスコミが伝える彼らの表象と,歌詞をはじめ俯瞰で見ている我々が捉える彼らの表彰にはとてつもない乖離を感じられる.曲もそうだが,歌詞に注目してその魅力をまずは我々自身が考えてみるのもまた仁や亮ちゃんに対する一先ずの恩返しになるのではないかとボクは考える.

「かっこいい」というイメージと「かわいい」というリアル

 とびきりカッコよくて,とびきり素敵な歌詞を書くこの2人は,もうまるで雲の上の存在(実際そう)として見えてしまうのだが,最近亮ちゃんがTwitterをはじめたことで,彼らのやりとりを我々も享受することができるようになった.ファンの間ではそのやりとりを「かっこいい」というよりも「かわいい」とみなすことが多く,それはボクも同じようにめっちゃくちゃ感じる.

 そして,最近では2人が共同プロジェクトを始動させるにあたっての契約書に記載されている内容がかなりの話題になった.

錦戸亮(以下、甲という)と赤西仁(以下、乙という)は共同プロジェクトを進行していくにあたり以下の通り合意する。
第1条 甲乙は本契約期間中、音楽制作、コンサート、テレビ、ラジオ、ビデオ、映画、写真集、コマーシャル、広告宣伝、舞台、イベント活動等その他一切の出演業務を、甲乙双方合意のもとで行っていくものとする

第4条 陰口三回バレたら契約解除出来る
第5条 週刊誌にとられたら10万円の罰金。ただし2回目以降は倍の額とする
第6条 健康に影響を及ぼすダイエットはしないようになるべく心がける事とする第7条 互いのSNS投稿に対してどれだけ不信感を得ても、互いの心に傷がつかないように言ってあげる
第8条 明確に意思疎通出来るよう、なるべく大阪弁や英語を使わない事とする
第9条 アーティスト活動を合同で行っていく上で、甲乙双方のファンの方々に対して、互いが出来る限りでいいのでなるべく無理のない範囲で寄り添うよう努める

第12条 どんなに辛い事があってもなるべく芸能界に媚を売らない
第13条 見ず知らずの女性に現を抜かし、軽率に付いていく様な行動はなるべく慎む事とする
第14条 揺るぎない結束力を持ち、双方爪はなるべく短めにする事とする
第15条 近年における日本の芸能界の悪しき習慣や、理解に苦しむ忖度を受けたとしても決して諦めず進み続ける

 契約書という,誰が読んでも一通りの解釈にならなければならない文書を作成するにあたって,ビジュアル的に見ると堅い書類なのかなと思いきや,彼らのパーソナルな関係性*や契約書における文体を超無視した定義が曖昧すぎる言葉**が連なっていて,そこの詰めの甘さボクはに彼らのかわいい関係性を見出すのだ.

*
第4条 陰口三回バレたら契約解除出来る
**
第6条 健康に影響を及ぼすダイエットはしないようになるべく心がける事とする第8条 明確に意思疎通出来るよう、なるべく大阪弁や英語を使わない事とする
第9条 アーティスト活動を合同で行っていく上で、甲乙双方のファンの方々に対して、互いが出来る限りでいいのでなるべく無理のない範囲で寄り添うよう努める
第12条 どんなに辛い事があってもなるべく芸能界に媚を売らない
第13条 見ず知らずの女性に現を抜かし、軽率に付いていく様な行動はなるべく慎む事とする
第14条 揺るぎない結束力を持ち、双方爪はなるべく短めにする事とする

 こんな稚拙な契約書の割にはプロモーションの動画はいっちょまえにかっこよく仕上がっている.よくできました!

2020年からのJip'sとNFCは彼らにどのような恩返しができるのだろうか。

 仁は自身のドキュメンタリーフィルム内におけるインタビューのなかで,本当のことをメディアがなかなか伝えてくれないことがあったという旨の発言をしており,いつの間にか相手が聞きたい内容を汲んで嘘を吐いて偽りの考えを言ってきたことを告白している.

 たしかに,今でも仁や亮ちゃんの内面的要素を大衆に伝える組織としての媒体や記事というものはなかなか存在しない(さすがにライブ情報とかの客観的なそれは特に問題ないとは思うけれど).しかしながら,ファンである我々には彼らについての情報を入手できる窓口が多く存在しているはずだ.

 そのなかでもどれが真実でどれが偽りなのかという判断は,正確にはできないだろうが,それは芸能界のみならず我々の人間関係だって真実と嘘によって構築されているのだから,大衆メディアが持とうとする情報窓口よりも,歌詞を含めた様々且つ多くの情報を持つ我々が彼らのために何かをしなければならないのではないかとボクは思うのである.

 今思いつく策としては「ファンが彼らのことについて発信する情報発信プラットホームを作る」がある.マスコミがなかなかその体質を直してくれないのであれば,我々が彼らのことについての情報を発信していく.今はなんだか勢いが落ちてきたが,数年前には「Jip's 広報部」という自治コミュニティーが存在していた.このコミュニティーの存在は活動形態や方法を工夫すればかなり有益な組織になるのではないかと考える.

 ボクはファンについて研究するため,今年の4月に大学院へ進学するのだが,ファン組織の勉強をするなかで,ファン自身が発信側のポジションに立ち,促進するモノや人(今回でいうところの仁や亮ちゃん)の広報をすることでさらなる売り上げを打ち出せたり,様々な新記録を出せている事例を多く把握している.それらを応用した,Jip's /NFC/NAメンバー(ファン)による情報発信の組織形成や発信法の具体的なモノはまだ明らかに出せてはいないのだが,少なからず半年以内には提案したいなと考えている.(それまでにこのNoteの認知度を上げなければ...!!)

 2020年からのJip's とNFCは,与えられた情報で楽しませるだけでなく,与えられてきた情報を自身のアンテナで大衆向けに変換させ,広く多くの人々に仁や亮ちゃんの魅力を伝えていく役割を担っていくべきである.それによって,自身もさらに彼らの魅力を見出すことになるし,応援する新たなファンも増え,そして彼らへの恩返しとなるだろう.2020年がボクらにとって大進化の期間になることを,一ファンとして願うばかりだ.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?