塾選び②
入塾テストを採点した先生が私たちの部屋に入ってきた。
第一印象はいわゆるちゃんとした(アルバイトではない)感じの男の先生だった。笑顔が爽やか~。
「はい、では見ていきましょう。」
と見せられた答案用紙に愕然とした。何と、半分も出来ていない・・・。
後半の難しい問題はともかく、国語であれば、前半の漢字もあまり書けていなかったり、算数であれば、初歩的な計算もケアレスミスなのか出来ていなかったりと、惨憺たる結果だった。
それ以降、先生が丁寧に問題や解説をしてくれたのだが、頭が真っ白になっていて、全然入ってこない。
偏差値を出してくれたのだが、ショック過ぎて忘れてしまった。多分、40ぐらいだったのではないかな。
まあまあ出来るんじゃないかと思っていた私をグーで殴りたい衝動にかられた。やっぱり中学受験、甘くはないな。
帰りに私が無言(ショックで)だったのを息子は気にしてか、
「お母さん、ごめんね。ぼく、緊張しちゃって、あんまり出来なかったんだ。」
という息子のしょんぼりしながら謝る台詞を聞いて、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「えー、何で謝るの? 最初だもん、出来なくて当たり前だよー。次、頑張ればいいよ!」
努めて笑顔で言った。
家に帰って、夫にテストの結果のことを伝えると、
「へぇ~、大変だね。でも、最初だから、そんなもんじゃないの~?」
と全くもって呑気に言っていた。
そうなんだろうか、最初だからなのだろうか。塾に入って勉強すれば、本当に出来るようになるのだろうか。
言いようのない不安に襲われていた。
ちなみに、Aゼミナールの先生や事務のスタッフの人たちに関しては好印象だった。でも、出来が悪かったのはさておき、何となく「ここじゃない」感があり、違う塾も見てみようと思った。
(塾選び、続く)