#65 遊びの約束

4時過ぎにしょうとが学校から帰ってきた。「今から、りくの家に遊びに行くわ。おじいちゃん、水筒にお茶入れて~。200円ほしいけど~。」と言いながら、しょうとは汗で汚れた制服を脱いでいた。「おじいちゃんの財布には170円しかないわ」というと、「そしたら、自分の小遣いからお金を出すわ」としょうとは言った。まもなく、しょうとは「5時30分までに帰ってくるわ」と自転車に乗ってでかけた。

ほどなく、りこが帰ってきた。「おじいちゃん、友達と遊ぶ約束したわ。もうすぐ迎えに来てくれる。おじいちゃん、200円ちょうだい。」と、りこは着替えながらいった。「今日は、5時30分からピアノ教室やで。知ってる?それと、おじいちゃんの財布に小銭170円しかないわ」というと、「自分のお金も出すわ、おじいちゃんの100円はもらうわ」と言って、誘いに来てくれた友達と自転車で遊びに行った。

今日のりこは、5時25分に帰ってきて、急いでピアノ教室に行った。しょうとは、6時の直前に帰ってきた。お腹がすいたのでパンを食べた。

小5と小4になった孫は、このごろ、下校後すぐに遊びに行くことが多くなった。学校で遊ぶ約束をして、帰ってくることが多くなってきた。遊びから帰ってきた時に「きょうはどうやったん」と聞くと、「ま~いつもどうりやな。」「べつに~」「ふつうやったわ」でと言うだけで、話が途切れることも多くなってきた。宿題をした後も、YouTubeをみたり、ゲームをすることが多い。それぞれ自分の世界に入っている。

「おじいちゃんが来てへん日も、ちゃんとやってるの?」と聞くと、「やってるで~」としょうとは言った。「せやけど、ママが仕事で帰りが遅くなる時は、来てほしいと思うわ。」とも言った。

小学校高学年になった孫の放課後の日常だ。


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