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見方日記 9/1〜

9月1日

リオパラリンピックのメダルは中に球が入っていて音が出る。球の個数が違う。よって音が変わる。

金28個
銀20個
銅16個

東京はどうだろう。

東京の場合は、
触れることで違いが分かるよう
円形のくぼみ(直径3.2mm、深さ0.25mmの正円)が施されているそうだ。

金メダルには1つ
銀メダルには2つ
銅メダルには3つ

円形のくぼみが。

サッカーのドリブル。
スペインでは抜くドリブルと運ぶドリブルにそれぞれ名前がついている。

レガテは抜くドリブル。
コンドゥクシオンは運ぶドリブル。

名前がつくことで区別して認識・共有でき、
ゆえにドリブルの特徴にしたがって練習できる。

名付けと解像度の話。

9月2日

砂鉄さん cakes ワダアキ考
飯尾は、三谷幸喜の舞台『江戸は燃えているか』に出演するにあたって、三谷と対談しているが、三谷の脚本について「あれだけの方が出ていて、僕だけじゃなく、どの役にも均等にカレーのルーがかかってるというか、全員に見せ場があるんですよ」(『anan』2018年3月7日号)と感心し、その感心方法を、三谷から「そういう面白フレーズは、ストックされているんですか」と感心されている。感心し合っている。

飯尾さんがある番組でキャバクラロケしたときの入りの最初のコメント

「あの雪の日です!」

そう、2週間前くらいに大雪の日があった。
ロケと放送日はだいたい異なる。
一言で時間差を表現しつつ
“あぁ、あの雪の日か。それは大変”
と視聴者の共感をあおぐ。
「あの」が効いている
すごいコメント。

という記憶がcakesを読んで突然蘇る。

9月3日

F1ドライバーのピエール・ガスリー
「上海はプレステでしか走ったことない。」



「アメリカのユダヤ人=イスラエル支持という見方は通用しなくなってきています。」

というニュースのコメント。

=の使い方。日常会話にベン図的理解をナチュラルに持ち込むには。その場にホワイトボードが欲しくなっても使わず、言葉だけで頭の中の構造的な図を一致させる話法の研究が求められる。(勝手に。自分が自分に対して。)

9月4日


ユーミンの捉え方

マーケットという考え方も実はしていないんですけどね。いったんマーケットだと思ったら、そこから出られないから。

「白い車を右に曲がって」という指示。

その瞬間止まっていた白い車も動き出した。

基準も動くということを肝に銘じたい。

たとえば、朝、傘立てにビニール傘を「黄色い傘の横にと」と置いておくと、夜黄色い傘はなくなっていたりする。あるのは数本のほぼ同じビニール傘。

9月5日

新幹線の電光掲示板が乱れている。
きっと風のせいだ。

おはぎとぼたもちの違いとは論争

9月6日


雑草という植物はいない。
牧野富太郎

トイレから戻ろうとした、そのとき。
ライトスタンドのほうが一気に沸いた。
横浜、逆転したか。

という2017年のメモを見返す、2021年。

音の性質と発生場所で、状況を理解するということ。

9月7日

風の通り道には、埃も溜まりやすい。



あかちゃんは、
ちいさい。

でもだっこして
近くにいるから、
大きく感じる。

令和世代の子にとっては
そりゃ昭和は大昔に感じるのかも。

仮に今3歳にとって1990年は30年前、
自分の年齢の10倍だ。

自分、ほぼ40歳の10倍前といったら、400年前、つまり江戸幕府出来たてほやほや。

アメリカ合衆国なんてまだ姿形がない!

大昔!!

9月8日


友人の会社の新人の挨拶。

「先輩と大先輩に教えていただき、〜」

“大”がつくつかないの境界線とは?で
一瞬ザワつく。

看板の矢印が裂けるチーズのように二股に裂けていた。

方向性の違いか。

トンネル内の非常口は、気圧が高くなっている。

気圧が高いことで、炎や煙が入り込まない。

新国立競技場には、カームダウン・クールダウンルームがある。

数字を数えるだけでも、気持ちを落ち着かせたりできる。

シャイな笑顔がシャイニング(すてきなダジャレ)

すばらしいサービスを知る。QRをこんなかたちで使えるのか。

9月9日

幽霊の人口ってどれくらいだろう?

面影

「あらぁ、どんどんお父さんに似てきてぇ。振り返ったときの表情なんて、そっくりよ。」

振り返ったときの表情という解像度。
面影という表現もよくよく見ると素敵な文字面。

9月10日

夕暮。
駅のホーム。
雨が真っ直ぐ降っている。

目当ての電車が来た。
ドアが開く。
乗る。
座る。
電車が走りだす。

ふと窓の外をみた。
雨はちょうどななめ45度で降っている。
電車は今、雨と同じ速度で走っている。

突然マンガのあるワンシーンを思い出す。

「男Aに男Bがものすごい勢いでぶつかった。

男Aはギョッとした表情のあと、
すぐに悶絶した表情に変わり、
やがて二人の男の足下に、
赤い血が滴り落ちてきた。」

男Bが覆い被さっていて見えないが、
おそらくナイフで腹を刺したのだろう。
人は状況と表情からの推察能力はかなり高い。
脳のどの部分が担っているのだろう。

9月11日

茶寿と皇寿

「茶」の文字が「八十八」のうえに「十」が二つ並んでいるように見えることから、

88+10+10=108

で108歳をお祝いする年としての呼び名になったと言われている。

「皇」という漢字の上下を分解して、
「白」は99歳を祝う時期を意味する白寿(百から一をひいたもの)、
「王」は「十」の上下に「一」をつけたものと考え、

99+10+1+1=111

となるため、111歳をお祝いする年の呼び名になったと言われている。

文字の構成に数字を見るという見方。

9月12日

輪島功一さんのよそ見パンチは改めてすごいな。

埋めた場所を見失ったタイムカプセルはいったいどうなってしまうのだろうか。

9月13日

「あ、このあいだみた、雲だ!」

少年が叫んだ。

雲は水蒸気の集まりなので、その存在・形は流転していくが、このあいだみた雲という同定のしかたもとてもよくわかる。

隣で聞いていたおじさん(つまり自分)は、そんな小難しい野暮なことは言わず、ただ空を一緒に楽しんだ。

9月14日

最近あるラーメン屋の行列が短くなった。

会議の途中、ある報告のあと、しばらくの沈黙。

どちらも何かを察したが、
察するということ、
空気を読むということは、
独特の脳の使い方をする。

空気を読む、いくつかの可能性の中でおそらくかなりの確率でこうだと察することで満ち溢れたコンテンツがあると脳が疲れるけれども、興味深い体験になるかもしれない。

たとえば、青学駅伝部の寮母さん(つまり原監督の奥さん)は、選手たちの玄関に脱がれた靴を見て調子を読み取るそうだ。その読み取りはご飯や声かけにフィードフォワードされる。(ちなみにそもそも駅伝部の靴は超ハイペースで履き潰されていき、廃棄される靴がうず高く積まれている)

そんなこんなで、空気を読む直感を最大限働かせるカードゲームやボードゲームがつくれないだろうか。

9月15日

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これは鶴の折り紙の折り目。
山折谷折の線表現が美しい。

これそのものでもとても面白いが、

【「折り目」から出来上がりを想像する】

というのを抽象的・一般的に捉えて、
その考え方を何かに転用できないだろうか。

「遊びのデザイン」講座のため、
日比野さんの『100の指令』から好きなものを10つ抜粋。

・目を閉じてまぶたの裏を見てみよう。

・歩きながら右に曲がるときにどうやって右に曲がっているのか、自分の足をよく観察してみよう。

・自分の影を切り離してみよう。

・外に出て、一番遠くから聞こえる音を探そう。

・いろいろなものを見ながら、誰がどうやって作ったか想像して話し合ってみよう。

・斜めなところに水をたらして、どんなかたちを作りながら流れるか見てみよう。

・ゴムはなぜ伸びるのか、ゴムを引っ張りながら考えてみよう。

・魚屋さんと文房具屋さんを混ぜてお店を出してみよう。洋服屋さんと八百屋さんを混ぜてお店を出してみよう。

・透明な人間を描いてみよう。

・お母さん、お父さんのポケットにびっくりすることを書いて、そっと入れておこう。

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