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迷インコと僕の夏【最終話後編】

夏ですね。僕はTUBEの冬の曲を知らないので、TUBEも夏を心待ちにしていたことでしょう。

さて、夏といえば、「迷インコ」ですよね?最終話 前編を書いておきながら、後編を書くのにここまで間があるとは。自分が庵野秀明にでもなったのかと錯覚してしまいそうです。

ちなみに「エヴァンゲリオン」を小さい頃から見らず嫌いだった私ですが、アスカとシンジの恋愛関係が気になりすぎて寝られなくなったので、仕方なく見てしまいました。とても面白く、しっかりシン・エヴァンゲリオンまで視聴しましたが、もう視聴していない民には戻れないことを考えるとかまいたち山内の忠告を聞いておくべきだったのかもしれないと思います。

インコに話を戻しますと、一昨年(2020年)夏に我が家に一匹のインコが飛んできたのです。そして、その迷インコとの物語を駄文にて綴らせていただいていたのですが、書き終わるまでに二周の季節を要しました。

早く書かなければならないという想いを抱え込み、時には涙を流した夜もありました。その想いを胸に最後の語り、やらせてもらうかんな!!!

最終話・後編

もうお忘れかもしれません。

私は、迷インコの本当の家族を探すため世界一見つかると噂の「日本の交番」を訪れていました。そして、そこで迷インコとよく似たインコが捜索願を出されていることを知ったのです。

交番ではインコが保護できないことから、私は警察署に迷インコを連行する必要がありました。交番に連絡したのが、金曜だったので、土日は容疑者・迷インコと過ごさねばなりません。

縦横無尽に部屋を飛び回り、うんちをまき散らすこの容疑者。可愛くないわけがないです。精一杯かわいがってやりましたよ。(※部活動でいう可愛がりではないのでご安心ください。)

そして運命の警察署連行の日。
迷インコの家族は見つかるのか?

ドキドキしながら警察署を訪れました。
もちろん車は持っていないので、自転車の籠にインコの入ったゲージを入れて。

インコを抱えて入署した時の、みんなの視線。
あの景色は一生僕の胸に残るでしょう。

一目散に遺失物課を目指します。
インコも緊張していたのでしょう。
全く声をあげることもせず、茫然と署を眺めていました。

遺失物課について事情を話し、保護願いが届いてないか確認してもらうことに。

宝くじのあたりを待っているような、ドキドキワクワクする時間。
これだからギャンブルは辞められません。

結果は・・・・・

「届いていません。」

!?!?!?!?!?
このパターンを想定していなかった私は、ネクストアクションに悩みました。

想定できる未来は、僕がインコを飼うという未来。
しかし僕は命を預かれるほど人間ができていませんでした。
返事に困っている私を見て警察官の方が、「署で飼えそうなものを探してみます。」と仰ってくれました。

僕はその言葉に縋り、「お願いします!」とはっきりと、明瞭な声で返事しました。

そしてついに救世主は現れたのです。
交通課のおばちゃんが迷インコを引き取ってくれると!

とうとう迷インコは、交通インコになったのです!

後から聞いた話では、そのおばちゃんは同じようなインコを他にも引き取って育ててくれているみたいです。そんな人がまだいたなんて・・・
この世も捨てたもんじゃありません。

これにて僕と迷インコが過ごした夏の物語は終わりです。
3年間も付き合ってくださってありがとうございました。

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